研究等業績 - その他 - 濵岡 秀勝
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VR 走行実験による車両誘導線の規格の検討
阿部 舜哉, 佐々木 みのり, 浜岡 秀勝
交通工学論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 11 ( 4 ) A_8 - A_16 2025年04月
<p>高速道路において、対面通行となる暫定 2 車線区間の安全対策として、ワイヤロープが設置されている。これにより、対向車線への飛び出し事故件数は減少しているが、一方で、ワイヤロープへの接触事故が増加している。この対策として秋田県などでは、道路上に走行位置を示す車両誘導線が試験的に施工されている。しかし、この車両誘導線の効果を最も発揮する道路断面の位置や線の種類は明らかになっていない。そこで、VR を用いた走行実験によりこれらについて明らかにする。道路横断方向の走行位置とアンケート調査の結果から、道路中央の白色破線の外側から 120 ㎝離れた位置に車両誘導線を設置した場合、走行位置を安定させる効果が最も高いことが分かった。また線の種類については実線の場合、走行位置を安定させる効果が最も高いことが明らかとなった。</p>
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片側交互通行規制時における非飽和時の工事用信号サイクル設定方法に関する考察
下川 澄雄, 高瀬 達夫, 浜岡 秀勝, 野中 康弘, 石田 貴志, 中林 悠
交通工学論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 11 ( 4 ) A_32 - A_38 2025年04月
<p>本研究では、一般道の片側交互通行規制時における非飽和時の工事用信号サイクル設定方法を提示したうえで、ノモグラムを作成することで各変数が工事用信号サイクル設定に与える影響を考察するとともに、現地観測データによる適用性に関する検証を行った。本研究で作成したノモグラムより、サイクル長を長くするほど捌ける交通量が増加すること、規制区間長が長い場合はサイクル長を長く設定することが有効であること等を確認した。また、現地観測データによる検証では、提示したモデル式で算出したサイクル長が検証用データより短い傾向であること、その要因として実際の信号運用では全赤時間を若干多めに設定するなどの対応をしていることを勘案し、本研究で提示したノモグラムに対して、適切に余裕分(バッファ)を設定すべきことを確認した。</p>
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気の利いた道路であふれる道路空間にしよう
浜岡 秀勝
IATSS Review(国際交通安全学会誌) ( 公益財団法人 国際交通安全学会 ) 49 ( 1 ) 92 - 93 2024年06月
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ワイヤロープ設置区間の新たな接触事故対策が交通挙動に与える影響分析
小野 ひかり, 柿元 祐史, 松戸 努, 浜岡 秀勝
交通工学論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 10 ( 3 ) B_1 - B_7 2024年04月
<p>高速道路の暫定二車線区間では、ワイヤロープの設置により対向車線への飛び出し事故が激減し、重大事故の抑制に極めて高い効果を発揮している。一方で、ワイヤロープへの接触事故により復旧や修繕のための交通規制時間が増加するなど、新たな問題が発生している。本研究では、事故特性を分析した上で、ワイヤロープへの接触事故の抑制に向けた新たな対策を提案し、その効果を検証することを目的とする。具体的には秋田自動車道をフィールドとして、走行位置を明示させる「車線中央ドットライン」および「立体路面表示」を設置し、アンケート調査やビデオ調査により利用者意識や車両走行位置の変化を把握した。その結果、新たな対策を実施することによって、車線中央へ誘導する効果やドライバーの漫然運転を防止する効果が発現することを明らかにした。</p>
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VR 走行実験による車両誘導線の最適な規格の検討
阿部 舜哉, 佐々木 みのり, 浜岡 秀勝
交通工学研究発表会論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 44 ( 0 ) 222 - 228 2024年
<p>高速道路において、対面通行となる暫定 2 車線区間の安全対策として、ワイヤロープが設置されている。これにより、対向車線への飛び出し事故件数は減少しているが、一方で、ワイヤロープへの接触事故が増加している。この対策として秋田県などでは、道路上に走行位置を示す車両誘導線が試験的に施工されている。しかし、この車両誘導線の効果を発揮しやすい道路断面の位置や線の種類は明らかになっていない。そこで、VR を用いた走行実験によりこれらについて明らかにする。道路横断方向の走行位置とアンケート調査の結果から、道路中央の白色破線の外側から 120 ㎝離れた位置に車両誘導線を設置した場合、走行位置を安定させる効果が最も高いことが分かった。また線の種類については実線の場合、走行位置を安定させる効果が最も高いことが明らかとなった。</p>
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片側交互通行規制時における非飽和時の工事用信号サイクル設定方法に関する考察
下川 澄雄, 高瀬 達夫, 浜岡 秀勝, 野中 康弘, 石田 貴志, 中林 悠
交通工学研究発表会論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 44 ( 0 ) 770 - 776 2024年
<p>本研究では、一般道の片側交互通行規制時における非飽和時の工事用信号サイクル設定方法を提示したうえで、ノモグラムを作成することで各変数が工事用信号サイクル設定に与える影響を考察するとともに、現地観測データによる適用性に関する検証を行った。本研究で作成したノモグラムより、サイクル長を長くするほど捌ける交通量が増加すること、規制区間長が長い場合はサイクル長を長く設定することが有効であること等を確認した。また、現地観測データによる検証では、提示した式で算出したサイクル長が実際より短い傾向であること、その要因として実際の信号運用では全赤時間を若干多めに設定するなどの対応をしていることを勘案し、本研究で提示したノモグラムに対して、適切に余裕分(バッファ)を設定すべきことを確認した。</p>
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ゆずりあい車線への誘導ラインがゆずりあい車線区間の車両挙動に与える影響分析
柿元 祐史, 小野 ひかり, 松戸 努, 浜岡 秀勝
交通工学研究発表会論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 43 ( 0 ) 183 - 187 2023年
交通量の少ない郊外部の国道において対面2車線区間が連続し、低速車の影響で車群が形成され、無理な追越しなどの危険がある。そのため、低速車を高速車から分離して通行させることを目的として、避譲車線(ゆずり車線)を設置している。しかしながら、避譲車線の利用率を上げる対策及びその車両挙動への影響は十分に議論されていない。本研究では、国道7号の今泉ゆずりあい車線区間を対象に、ゆずりあい車線への誘導ライン等の対策を設置し、対策前後の交通挙動の比較から、対策が車両挙動に与える影響を分析することを目的とする。ビデオ調査を用いた車頭時間、走行速度の分析、Webアンケートを用いた意識調査の結果を整理し、対策による車線利用率の増加やゆずりあい車線と走行車線の速度差の増大等を明らかにし、対策意図に沿った車両挙動への影響を確認した。
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ワイヤロープ設置区間における新たな接触事故対策の効果検証
小野 ひかり, 柿元 祐史, 松戸 努, 浜岡 秀勝
交通工学研究発表会論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 43 ( 0 ) 143 - 147 2023年
暫定二車線区間において、ワイヤロープの設置により正面衝突事故の発生件数が激減し、正面衝突事故対策に極めて高い効果を発揮している。一方、ワイヤロープへの接触事故は増加傾向にあり、ワイヤロープやその支柱を目立たせる対策などが行われているが、依然増加している。本研究ではワイヤロープ接触事故の特性を分析し、それを踏まえた新たな対策の提案と、対策の効果を検証することを目的とする。秋田自動車道に設置された車線中央ドットライン、立体路面表示を対象に、利用者意識調査、ビデオ調査を用いた走行位置、速度の分析結果を整理した。新たな対策により、ドライバーの走行位置への意識に影響があることを確認した。さらに、車線中央ドットラインは、設置なしの状態に比べて漫然運転の防止、走行速度の抑制に有効であることを把握した。
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右折直進事故対策における必要視認距離に関する分析
大近 翔二, 笠原 芳美, 松戸 努, 浜岡 秀勝, 鈴木 透
交通工学研究発表会論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 43 ( 0 ) 115 - 121 2023年
交差点内における右折直進事故を防止するための交通安全対策として、右折レーンと直進レーンの間にゼブラ帯を設け、離隔を設けることにより対向直進車の視認性を向上させる右折レーンセパレート化が実施されている。一方で、本対策は道路幅員の再配分もしくは用地拡幅が伴うため、十分な離隔が確保できずに適用困難とされるケースも見られる。本研究では、右折レーンセパレート化について、セパレート幅と視認距離の関係を整理するともに、交通安全性の向上に寄与する必要視認距離を検証することを目的とする。具体的には、右折直進事故が多発している秋田県内の一般国道を対象として、ドライビングシミュレータを用いた走行実験を行い、セパレート幅に応じた交通挙動や利用者意識の変化について分析し、ドライバー特性による傾向の違い等を把握した。
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「持続可能な交通とエネルギー」特集にあたって
浜岡 秀勝
IATSS Review(国際交通安全学会誌) ( 公益財団法人 国際交通安全学会 ) 47 ( 2 ) 78 - 79 2022年10月
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視線誘導標設置区間における帯状ガイドライトの機能評価
頓部 真大, 浜岡 秀勝, 萩原 亨, 佐々木 伸, 髙木 一誠
交通工学論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 8 ( 4 ) A_16 - A_23 2022年04月
<p>冬期の高速道路では、吹雪や積雪により道路線形の認知が困難である。そこで、線状反射光で外側線を示す帯状ガイドライトが開発された。しかし、既存の視線誘導標と帯状ガイドライトのドライバーに及ぼす影響の違いは明らかにされていない。そこで、ドライビングシミュレータを用いた走行実験を実施した。道路横断方向の走行位置を分析すると、帯状ガイドライトは視線誘導標と比較して、走行位置を適切に認識できることが明らかとなった。また、走行位置の安定性も向上し、視界不良に起因する速度低下を抑制した。加えて、アンケート調査の主観評価より、運転負担軽減や線形認知の向上が示され、運転しやすいことが分かった。また、運転しやすさへの影響を比較すると、帯状ガイドライトは視線誘導標よりも大きな影響を与えていることが明らかになった。</p>
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頓部 真大, 浜岡 秀勝, 鈴木 雄, 岡本 拓, 泉 顕次, 宍戸 堅二, 高木 一誠
土木学会論文集D3(土木計画学) ( 公益社団法人 土木学会 ) 77 ( 5 ) I_947 - I_959 2022年
<p>冬季の雪氷作業では,作業車の無理な追い越しや追従する車両の接触事故などの危険を伴う.そこで,事故対策として作業車後方に目安光線を導入する対策が挙げられる.本研究では,ドライビングシミュレータを用いた実験から目安光線の効果について検証した.明るさと照射位置を変更した 2 種類の目安光線を設定し,目安光線なしと比較した.アンケート調査より,目安光線によって後続車両の走行しやすさや車間距離の把握が有意に向上した.加えて,苛立ちや追越抑制効果も確認できた.運転行動の分析から,作業車への接近時には,加速度の高い接近が減少した.また,作業車が加減速した場合に,加減速への反応時間が短縮された.加えて,追従走行では,より安全な状態を維持しており,安光線は車間距離が短い場合,特に効果的であると明らかになった.</p>
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吉沢 仁, 野中 康弘, 石田 貴志, 葛西 誠, 浜岡 秀勝
土木学会論文集D3(土木計画学) ( 公益社団法人 土木学会 ) 77 ( 5 ) I_697 - I_710 2022年
<p>「2040年,道路の景色が変わる」による「人々の幸せの実現」を目指す道路整備や,改正道路法のもと創設された歩行者利便増進道路といった新たな道路施策が打ち出されている.地方中核都市でこのようなみちづくりを実践するためには,環状道路の整備による都心部に無用な通過交通の排除が必要不可欠であるが,環状道路の形状によっては期待した効果が発揮されないケースもある.本研究では,環状道路を楕円形状でパターン化し,楕円弧上の移動経路と楕円中心を経由する移動経路の移動時間を比較することで,環状道路の迂回機能を評価する手法を検討するとともに,環状道路が機能する基本的な条件を考察した.最後に,想定される本評価手法の適用場面として,都心部を通過する道路を持つθ形状ネットワークの性能評価があり得ることに言及する.</p>
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Wada S.
Asian Transport Studies ( Asian Transport Studies ) 6 2020年01月
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萩原 亨, 浜岡 秀勝, 江湖 俊介, 岡嶋 克典, 小林 正自
交通工学論文集 ( 一般社団法人 交通工学研究会 ) 6 ( 3 ) 11 - 20 2020年
<p><tt>プロビーム道路灯は、車両の進行方向を照射する照明器具である。この照明手法により、夜間の横断歩行者が道路の背景に対して明るくなり、その発見が夜間において容易となる。本研究では、著者らによる過去の研究をベースとし、実用化を想定したプロビーム道路灯のプロトタイプを開発し試作した。 プロトタイプをテスト走路に設置し光学特性計測を行った結果、対向車線を含めた道路空間全体の視認性が十分に高く、左右からの横断歩行者の発見が容易となることを明らかにした。また、実際の市街地の道路におけるプロトタイプの使用を想定し、灯具の設置間隔、道路勾配、カーブの影響を光学シミュレーションで検証した。今後の課題として、プロトタイプを市街地の乱横断が多い区間に設置し、鉛直面照度を高めた効果を検証する必要がある。</tt></p>