研究等業績 - その他 - 齊藤 英知
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斉藤 公男, 高橋 靖博, 千田 聡明, 畠山 和利, 渡邉 基起, 石川 順基, 髙橋 裕介, 鈴木 真理, 村田 脩, 島田 洋一, 宮腰 尚久, 松永 俊樹, 巌見 武裕, 本郷 道生, 粕川 雄司, 齊藤 英知, 益谷 法光
リハビリテーション医学 ( 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会 ) 54 ( 1 ) 31 - 35 2017年
<p>安全にバランス機能を測定するため,動的座位によるバランス計測装置を開発した.本装置は、座面反力(重心動揺)を検出する計測装置と,モータの回転により座面を側方傾斜させ一定の周期で座面を振動させる外乱刺激装置で構成される.3軸力学センサを用い,座面の圧力と圧力中心点を算出することが可能である.座位で計測を行うことで安全であり,下肢の影響を受けないため体幹バランス能力の評価にも使用できると考えている.現在までに行った基礎実験やフィールドワークでの活動,および本装置を用いた介入試験の結果と有用性,今後の活動について概説する.</p>
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小松 瞭, 巖見 武裕, 八木 宏矢, 斉藤 公男, 畠山 和利, 齊藤 英知, 木島 泰明, 島田 洋一
バイオエンジニアリング講演会講演論文集 ( 一般社団法人 日本機械学会 ) 2017 ( 0 ) 2017年
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石川 順基, 齊藤 英知, 松永 俊樹, 斉藤 公男, 畠山 和利, 千田 聡明, 渡邉 基起, 高橋 裕介, 島田 洋一
理学療法学Supplement ( 公益社団法人 日本理学療法士協会 ) 2016 ( 0 ) 2017年
<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>変形性膝関節症(以下,膝OA)は高齢者に特徴的な疾患であり,症状が進行すると基本動作を制限する。日本人にとって和式生活では床からの立ち上がり動作が重要であり,床からの立ち上がり動作には評価や指導が必要と考える。しかし,膝OA患者における床からの立ち上がり動作を調査した報告は殆ど行われておらず,統一した見解が確立されていない。そこで本研究の目的は,膝OA患者における床からの立ち上がり動作の特徴を把握する事である。</p><p></p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>対象は当院に入院した膝OA患者19例とした。内訳は男性9例,女性10例,平均年齢70±10歳,平均身長158.6±9.4cm,平均体重64.7±9.1Kgであった。床からの立ち上がり動作の計測は,患者に動作を指示しカメラにて動画を記録し,測定は一回とし患者の正面から撮影した。動作パターンは健常高齢者を対象とした星らの報告に従いA:Half-Kneeling pattern(片膝を立ててから立ち上がる),B:Plantigrade pattern(高這い位を経由して立ち上がる),C:Squatting pattern(しゃがみ位から立ち上がる)に分類し,そのどれにも分類されなかったパターンをDとした。統計学的検討では,各動作パターンを実施する頻度に差が有るかどうかを比較する為にχ2適合度検定を行った。解析ソフトはSPSS22を用い,有意水準は5%未満とした。</p><p></p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>Aのパターンは9例,Bのパターンは3例,Cのパターンは2例,Dのパターンは5例存在したが,A,B,C,D各動作パターンの頻度に有意差を認めなかった。しかし,19例中19例が動作遂行可能であり,AとDのパターンをとる傾向が多かった。又,Aのパターンの中に膝OA側を接地しない例が5例,接地する例が4例存在し,膝OA側を接地しないパターンは全体で11例(57.9%)存在した。</p><p></p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>健常高齢者を対象とした星らの報告では3種類の床からの立ち上がり動作パターンが存在すると述べられているが,本研究ではそれらとは異なる両膝をついた後立ち上がるDのパターンが存在した。これは,健常高齢者とは違う膝OA患者に特徴的な動作パターンであった。又,4種類の全動作パターンにおいて,膝OA側を接地しない例が半数以上存在した。これは,膝OA患者における床からの立ち上がり動作では,膝OA側の接地を回避する動作パターンをとる傾向にあると考えられる。床からの立ち上がり動作は多関節の複合運動である為,健側下肢や上肢で膝OA側を代償して立ち上がる事で膝OA側下肢の使用頻度を少なくしていると推察される。加えて,床からの立ち上がり動作はほぼ全例でADLにおいて必要であり動作指導が必要になるが,膝OA患者における床からの立ち上がり動作と疼痛や筋力との関連についての検討は今後の課題である。本研究は,膝OA患者における床からの立ち上がり動作パターンの傾向を示したものであり,理学療法実施時の指標となる報告として意義がある。</p>
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野球以外のオーバーヘッドスロースポーツは<BR>肩関節内旋可動域を減少させる
大内 賢太郎, 木島 泰明, 齊藤 英知, 嘉川 貴之, 杉村 祐介, 島田 洋一
肩関節 ( 日本肩関節学会 ) 41 ( 2 ) 560 - 563 2017年
肩関節内旋可動域減少(以下,GIRD)は野球選手に生じることが知られているが,その身体的特徴やリスク因子,および野球以外のスポーツに関する報告は少ない.今回我々はGIRDを生じるリスク因子について調査した.メディカルチェックを受けた中学生アスリートの内,オーバーヘッドスロースポーツ(OTS:テニス,ハンドボール,バドミントン,ソフトボール)群73名および非OTS群57名を対象とした.肩内旋可動域の左右差が15°以上ある者をGIRD陽性とし,陽性群と陰性群で背景因子(年齢,競技歴,身長の伸び),所属スポーツ群,全身弛緩性および下半身柔軟性について比較した.GIRD陽性者はOTS群で26%,非OTS群で5%であり,有意にOTS群で多かった(p=0.002).GIRD陽性群と陰性群で身体的特徴や背景因子に明らかな違いは認めず,オーバーヘッドスロースポーツ所属のみがGIRDに対するリスク因子であった.
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木島 泰明, 嘉川 貴之, 大内 賢太郎, 杉村 祐介, 齊藤 英知, 島田 洋一
肩関節 ( 日本肩関節学会 ) 41 ( 3 ) 712 - 714 2017年
中高年以降の肩痛の原因として代表的な腱板断裂の治療方針は年齢や職業などを加味して決定されるため,70代以上の高齢者で肉体労働をしていない場合には保存治療が選択されやすい.しかし,職業としての肉体労働をしていない人でも雪国の農村地帯では雪かきや草取りなどの重労働が行われており,それらも治療方針決定に加味されるべきと考えた.そこで,雪国の農村地帯における健診受診者409名(男174名,女235名,平均71歳)に作業活動に伴う肩痛の実態調査を行った.結果,超高齢地域であるにもかかわらず92%の人が草取りや雪かきなどの作業を行っており,これらは日常生活動作であると考えられた.そのうち作業による体の痛みを訴えた人は81%で,この中で肩の痛みを訴えた人は44%だった.肩の痛みを生じる作業活動としては雪かきが多く,雪かきでは肘や手関節にも痛みを生じるほど上肢に対しては重労働であると考えられた.