学会等発表 - 佐藤 猛
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論点提示:中世フランスにおける国王裁判権と地域統合
佐藤 猛 [招待有り]
「教会と社会」研究会:小シンポジウム (早稲田大学) 2011年07月 - 2011年07月 「教会と社会」研究会(代表:甚野尚志)
この小シンポジウム「中世フランスにおける国王裁判権と地域統合」は、中世フランス王国における大小多様な「地域」が王政国家の発達とともにどのように変容を遂げるとともに、「地域」が王を中心とする国制のなかにいかに位置づけられたかの問題を、国王裁判権という切り口か検討することを共通テーマとして、13世紀ノルマンディに関する報告と15世紀ブルゴーニュに関する報告の2本が行なわれた。
そこで、論点提示として、これまでのフランス中世国家史のなかで、広く王権と多様な地域というテーマがどのように論じられてきたのかを整理したうえで、
①両者の関係を二項対立的、あるいは王権拡大による地域的自立性の縮小というように図式的に捉えるのではない
②国王裁判権や税制などの具体的な論点に基づいて論じるべき
③王権の浸透と地域の自律が両立するのではないかという展望のもとで、両者の多様な関係の展開を見ていく必要性
④中世末期以後の王権の「絶対化」という論点をどう盛り込むか
などの論点を提起した。 -
中世末期における高等法院の増設―ブルゴーニュ地方を事例に―
佐藤 猛 [招待有り]
「教会と社会」研究会:小シンポジウム (早稲田大学) 2011年07月 - 2011年07月 「教会と社会」研究会(代表:甚野尚志)
表題に掲げられた共通論題のもと、15世紀後半のフランス王国東部、旧ブルゴーニュ公・伯領における高等法院(最高裁判所)の設立を取り上げ、当時の王権がなぜパリ以外にも王の最高裁判所を設立したのかという問題関心から、王権と地域統合の問題について具体的素材を提供した。
主に高等法院の設立に絡み、その権能や管轄権を証した国王証書およびその発布背景を分析するなかから、まずは王権がそれまで敵対してきた地元ブルゴーニュの支配層を懐柔するひとつの措置として、最高裁判所を設置したことを示した。これに対して、こうした王の措置の背景には、一方で地元エリート層の要望があったと同時に、地元の中にはこれに反発するの動きもあったことを確認した。
地元の地域に王の最高裁判所が設置されたとしても、あくまで旅費も時間も要するパリでの紛争解決やその裁判を望む人々が存在したことに、当時の王権と王国諸地域の独特な関係を読み取れることを問題提起した。
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中世後期フランスにおけるパリへの訴え―ベリー公国からの上訴と嘆願―
佐藤 猛
第4回比較紛争解決研究会 (北海道千歳市) 2010年08月 - 2010年08月 比較紛争解決研究会
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15・16世紀フランスにおけるいくつもの最高裁判所―絶対主義国家の中央と地方
佐藤 猛
秋田大学史学会大会 (秋田大学) 2009年10月 - 2009年10月 秋田大学史学会
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中世末期フランス諸侯の政治的紛争とその処理―1405年王太子「誘拐」と諸侯間紛争―
佐藤 猛
第3回比較紛争解決研究会 (熊本県) 2009年08月 - 2009年08月 比較紛争解決研究会(代表 北野かほる)
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中世末期(14・15世紀)フランスにおけるエリート層紛争の解決―王族諸侯、国王役人、都市支配層、教会―
佐藤 猛
第1回比較紛争解決研究会 (那須高原) 2008年08月 - 2008年08月 比較紛争解決研究会(代表 北野かほる)
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中世後期フランスにおける国王裁判権形成と同輩特権
佐藤 猛
北大史学会・月例会 (北海道大学) 2007年11月 - 2007年11月 北大史学会
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中世後期におけるフランス同輩と紛争解決
佐藤 猛
西洋史研究会大会シンポジウム「中世王権と聖俗貴族―紛争の解決とアイデンティティ― (青山学院大学) 2007年11月 - 2007年11月 西洋史研究会
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14~16世紀フランスにおける国王裁判権―絶対王政の確立にむけて
佐藤 猛 [招待有り]
ヨーロッパ中世史研究会 (青山学院大学) 2007年01月 - 2007年01月 代表者:渡辺節夫
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14・15世紀フランスにおける国王総代行官制―王権と諸侯権の関係をめぐる一考察―
14・15世紀フランスにおける国王総代行官制―王権と諸侯権の関係をめぐる一考察―
日本西洋史学会第52回大会、部会別自由論題報告・中世史部会 (東京外国語大学) 2002年05月 - 2002年05月 日本西洋史学界
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中世末期フランスにおける王権と諸侯領
佐藤 猛
2001年度北大史学会 (北海道大学) 2001年08月 - 2001年08月 北大史学会