研究等業績 - ⼤学,研究機関紀要 - 松本 奈緒
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GPAI(ゲームパフォーマンス評価法)を用いた中学校ゴール型バスケットボール単元における試合のパフォーマンス分析-「意思決定」や「ボールを持たない動き」を含めた球技のパフォーマンス分析―
安部大成・秋元卓也・松本奈緒
教育文化学部研究紀要 80 1 - 10 2025年02月
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
本研究では中学校2年生を対象としたバスケットボールのゲームパフォーマンスを5対5のフルサイズのゲームでゲームパフォーマンス評価法(GPAI)を用いて分析した。これは実践的指導に関する修士号のコースに所属する実習生が学校での実習において指導した。対象者は45人の生徒(男子17名、女子28名)であり、これは統計的な比較の為に技能レベルによって3グループ(高いレベルの技能群、中程度のレベルの技能群、低いレベルの技能群)に分けられた。本研究によって、以下のことが明らかとなった。GPAI値は上位技能群は4,中位技能群は2.40、下位技能群は1.67であり、これら全て、上位と中位、中位と下位、下位と上位は一元配置分析及び多重比較において統計的な有意差(p<.05)認められた。意思決定の指標(DMI)と技能発揮の指標(SEI)は同様の結果が分析の後明らかになった。しかし、空間の指標(SI)については、上位群=0.7、中位群=0.87、下位群=0.82であり、一元配置分散分析で5%水準で有意差がみられなかった( F(2, 108)=0.39, p=.751>.05)。そして、本実践のプレとポスト比較すると、中位群のGPAI、DMI、SEIで値が上昇したけれども、他要因の値は下降した。本実践で実習生が生徒が空間に関するボールを持たない動きを理解することを、指導やタスクゲーム(パスゲーム)やグループディスカッションを伴って指導した。従って空間の値について特に述べると、どの群も同じくプレとポストで値が下降していた。従ってバスケットボールのゲームのボールを持たない動きの空間の意識じゃ、本実践の間、顕著なのびを伴って効果的に動けることはなかったことが示唆され、その理由を論議すると指導の時間数が少なかったことと、タスクゲームの動きがフルサイズのゲームに転移しなかったことが考えられる。
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小学校のゴール型ボール運動(ハンドボール)における作戦の対話分析-タスクゲームを生かした授業づくりを通して-
長澤未姫・松本奈緒・伊藤景子
秋田大学教育文化学部紀要教育科学編 80 11 - 13 2025年02月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
本研究では、小学校5年生ハンドボールというゴール型ボール運動の学習単元をグループの話し合い活動を分析し、対話分析(プロトコル分析法)を用いて、児童の学習での認知を明らかにした。対象者は28名(男子12名、女子16名)であり、7時間1単元のネット型ボール運動のハンドボールを対象に分析した。それにより得られた因子をKJ法により分類し、結果をまとめた。結論として以下のことが明らかとなった。
1.戦術の気づきとして、大因子である「攻撃の工夫」、「守備の工夫」、「動きの分析と予想」に関するものであることが明らかとなった。特に「攻撃の工夫」では最も多種多様な児童の気づきが形成概念として確認でき、ボールを持たない動きに関しての認識が確認できた。また、試合中の動きについて自分と相手の動きを分析していることが明らかとなった。
2.大因子「学習を高めるための目標設定と振り返り」が形成概念として確認できた。児童の自主的活動が成功裏に進んだことの証明であり、学習を持続するモチベーションを上げる為にこのような自主的活動の重要性が指摘できる。
3.ボール運動は集団スポーツの特徴を持つので、大因子「コミュニケーション」が明らかとなり、技能をグループ内で成功裏に辞し出来るよう調整したり、コミュニケーションの行い方を試行錯誤しながら実施し、メンバーに助言を実施していることが明らかとなった。 -
生徒からみた望ましい体育授業の在り方―体育の得意意識群毎の比較を通して―
松本奈緒
秋田大学教育文化学部紀要教育科学編 ( 秋田大学教育文化学部 ) 79 2024年02月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
本研究では、得意群、中間群、困難群毎に比較しながら、生徒がどのように望ましい体育を考えているかを明らかにした。方法は28の質問項目からなる質問調査紙法であり、対象は117人の中学校1年生であった。これらの対象は生徒自身の質問に対する回答から、得意群(n=38)、中間群(n=53)、困難群(n=26)に分けられた。データ分析として各々の質問項目の平均値、一元分散分析と多重比較((LSD: フィッシャーの最小有意差法)が実施された。結果として、すべての群に当てはまる因子として、楽しさ、明るい雰囲気、皆と仲良く練習が出現した。得意群と中間群は共通の因子として親しみのある雰囲気、思い切り運動、指導の適切な進行スピードが出現した。得意群にとって、励まし、努力を認める、細部にわたる指導や分かるまで教える、の因子が出現した。困難群は他の2軍に較べて異なった特徴を持ち、競争が少ないという因子が明らかとなった。すべての特徴の異なるこれらの群は異なった特徴を持ち、彼らの望ましい体育や体育指導の因異なっていて、教師はこれらの違いを認識し、指導戦略を変えたり、各々の生徒にあった態度で設定していくべきだろう。
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大学院授業の体育の模擬授業に対する省察内容―「実践―省察・修正―再実施―省察」過程から―
松本奈緒
秋田大学教育文化学部紀要教育科学編 ( 78 ) 2023年02月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
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モーションキャプチャ舞踊学習支援装置を用いた秋田の盆踊りの自主的学習―学習者のメタ認知と学習方略の事例的検討を通して―
松本奈緒
教育実践研究紀要 ( 秋田大学教育文化学部附属教職高度化センター ) ( 44 ) 25 - 42 2022年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
本研究では,モーションキャプチャ舞踊学習支援装置を用いた秋田の盆踊りの自主的学
習を学習者のメタ認知と学習方略の視点から検討した.研究の結果,3 人の学習者の自主
的個別学習の実態が学習者の認知と学習過程と共に明らかになり,2 名の学習は成功裏に
進行し,1 名の学習は成功裏に進行しなかった.この成功した学習事例と成功しなかった
学習事例のメタ認知と学習方略の特徴を比較した結果以下のことが明らからになった.分
析の結果,成功裏に運動学習を進める上で,困難度を適切に評価し課題達成可能性を適切
に検討,学習者自身が学習の見を持つこと,課題達成の予測と実際のズレを感知し目標や
計画の修正を行うことができること,学習者自身が学習方略を複数知り状況において選択
できること,個人では学習に困難を感じ適切な目標・計画設定,学習方略の選択ができな
かった場合に教師や仲間からの助言が重要になることの四点が明らかとなった. -
小学校中学年のムーブメント教育における学習者の形成概念―ツリー法を中心として―
松本奈緒
秋田大学教育文化学部研究紀要教育科学部門75 75 87 - 94 2020年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
本研究の目的は、小学校体育の教育的体操単元活動を実施した、ムーブメント教育の学習を通して学習者がどのような概念を形成したのか「ツリー法」を用いて実態を把握することである。対象者は61名(男子29名、女子31名)の4年生の児童であり、使用した研究方法である「ツリー法」では「この体育授業で何を認識し学びましたか」というオープンエンドの質問に対し、何も書いていない四角の回答欄に自由記述で毎時間後回答させた。これらのデータは体育科教育を専門とする大学に勤務する一人の専門家によって内容を分析し、どんな内容が得られたのか明らかにした。結果。4538の記述が明らかとなり、テーマとして「身体・動き」(73.4%)、「空間」(15.7%)、「時間」(7.4%)、「用具」(1.0%)、「関係性」(1.0%)、「質」(1.0%)が明らかとなった。も最も割合の大きかった「身体・動き」は動きの多様性に関する用語や学習者が身体の部位を意識した用語が明らかとなった。また、少数ではあるが、身体の意識や動きの原理に関する用語も明らかとなった。これらの用語は他の運動技能を獲得する際に転移すると考えられ、重要だと考えられる。また、学習者は「空間」、「時間」、「質」といったラバンのムーブメント理論の重要概念も認識したことが確認できた。
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中学生のダンスのイメージに関する研究―中学校1年生の自由記述の分析から―
松本奈緒・佐々木勝利
教育実践研究紀要第42号 ( 42 ) 2020年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
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体ほぐしの運動における情緒・体の解放,気づきと仲間との関係について―小学校6年生を対象としたアンケート調査から―
松本奈緒
秋田大学教育文化学部研究紀要 教育科学部門 74 73 - 86 2019年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
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中学校段階のフォークダンスの授業における学習者の認知ータブレットを用いインターネットで調べたフォークダンスを踊ることを中心にした協働学習ー
松本奈緒
秋田大学教育文化学部研究紀要教育科学部門 73 83 - 93 2018年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
本研究の目的は中学校段階の学習者のフォークダンスの単元での学習概念をふきだし法
を用いて明らかにするものである。対象者は中学1年生36名(男子17名、女子19名)であった。データ採取は毎時間授業後に実施し、ふきだしに自由記述で授業時間で何を学習したのか記述される方法を用いた。データ分析は大学に体育科教育、ダンスの専門家及び研究者として勤務する1名によって行い、メンバーチェックによりその信頼性・妥当性を担保した。結果として921の記述が採取できた。その結果、学習者はダンスの多様性、特徴、民俗に基づく文化の深さ、共同の気持ち、グループで役割を担うことでの共同学習の意識、他者やグループからのアドバイス、明確な目的意識や問題解決を通した有機的学習、多少困難を抱えながらもフォークダンスを学習することを肯定する気持ち、が明らかとなった。 -
中学校段階のリズムダンスの授業における学習者の形成概念―カードとキネクトによる動きの提示とタブレット型PCによる動きの確認を工夫して―
松本奈緒
秋田大学教育文化学部研究紀要教育科学編 72 111 - 122 2017年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
本研究では中学校3年生、72名(男子34名,女子38名)を対象とし、全5~6時間単元のリズムダンスの授業を行い、学習者の認知について明らかにした。方法としては、吹きだし法によって毎時間採取された生徒の自由記述を内容毎にカテゴリー化して分類した。研究の作業は大学に勤務しダンス、体育科教育を専門とする研究者1名が分析を行い、分析後に実践者が内容を確認・修正を行うメンバー―チェックを行い妥当性の担保とした。研究の結果、
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大学保健体育教員養成課程の創作ダンスの授業における学習者の認知―「課題学習」から受講生は何を学ぶのか―
松本奈緒
秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要 39 37 - 46 2017年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
本研究は,大学の保健体育教員養成課程における創作ダンスの授業に対する習者の認知をふきだし法による自由記述の分析によって明らかにしたものである.対象者は大学生であり,保健体育教員免許取得希望者11名であった.本研究により,以下の点が明らかとなった.学習者は各時間に学習したテーマや課題を明確に認知した.学習者が創作ダンスの単元の中で楽しい,面白いと肯定的に捉えたのは,創作ダンスのダンスそのもの,色々動けること,表現すること,自由に考えられること,何を表現しているか分かることであった.一方で難しい点として捉えたのは,いくつかの課題の実施(対比の動き,集まるとび散る),イメージすること,テーマを伝えること,大人数の動きの考慮,大げさやデフォルメ,感情表現であった.また,創作ダンスにおける鑑賞については,学習者は他の班の発表を鑑賞することにより,テーマの表現や各グループの表現の違いや構成の違いに気づくことができた.学習者は単元の学習が進むにつれて,前半ではどのようにテーマを表現するのか,様々な動きの工夫へ学習者の学習が焦点づけられていたが,後半では表現方法の多様性や効果的な指導へとより高次の焦点へと学習が移行した.
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中学校柔道の実施と指導者の問題意識―中学校保健体育教諭のアンケート調査から―
野村武弘・三戸範之・松本奈緒
秋田大学教育文化学部紀要教育科学編 ( 秋田大学 ) 77 2022年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
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ICTを用いて自分の動きを確認する中学校マット運動の学習における学習者の認知研究―ふきだし法による分析を通して―
大関隆貴・加賀谷武英・栗林守・松本奈緒
秋田大学教育文化学部紀要教育科学編 ( 秋田大学 ) 77 2022年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
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小学校体育の走り高跳びの学習における学習者の認知研究―ふきだし法による分析を通して―
渡辺雄介・加賀谷武英・長瀬達也・松本奈緒
秋田大学教育文化学部研究紀要教育科学部門 75 95 - 108 2020年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
本研究の目的は、小学校体育の走り高跳びの単元において、「ふきだし法」を用いて学習者の実際の形成概念を把握すること、また、異なった運動技能の生徒たちの形成概念の違いがどのようなものであるのか知ることであった。対象者は34名の6年生であり、17名が男子で17名が女子であった。また、運動技能で識別すると、7名の技能水準上位児、23名の技能水準中位児、4名の技能水準下位児であった。研究方法として、ふきだし法では「この体育授業で何を認識し学習しましたか。なるだけ多く書きましょう。」というオープンな質問に対し、複数のふきだしの中に自由に記述し、これを毎時間授業終了後に実施した。これらのデータは3人の専門家によって分析され内容からテーマが明らかになった。結果全377の記述が明らかとなり、「走り高跳びの技術」、「コツ」、「記録」、「歴史」、「跳躍時の心理」、「跳躍時の心理」、「学習」、「他者」のテーマが明らかとなった。特に「走り高跳びの技術」や「記録」の記述が多く、学習者が走り高跳びの技術について様々な考えや気づきを伴い、記録を達成に向かって活動したことが考察された。技能の異なる生徒の違いについては、技能中位児が「走り高跳びの技術」の踏切りについてより多くの形成概念が得られたが、技能上位児、下位児については少なかった。技能上位児はすでに踏切りの技術を獲得しているため意識する必要がなく、技能下位児は跳ぶ方に意識があり踏切りまで意識がいかなかったのではないかと推察できた。また、「跳躍時の心理」については技能水準上位児は肯定的な記述のみみられたが、技能水準中位児、下位児については肯定的、否定的両方の記述がみられたことが明らかとなった。
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棒高跳び指導者の指導観
渡辺雄介・松本奈緒
秋田大学教育文化学部研究紀要 教育科学部門 ( 棒高跳び指導者の指導観に関する研究 ―地域の陸上クラブ指導者の語りから― ) 74 87 - 102 2019年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
スポーツコーチ、指導者、教師はスポーツのパフォーマンスを指導したり、選手を身体的心理的によい状態に導こ、有機的なトレーニングプログラムを促進するために特定の信条を持っていることが明らかになっている。本研究では、地域の棒高跳びクラブのスポーツコーチの信条と戦略に着目し、ライフヒストリーの視点を含んだ半構造化したインタビューを行った。データは総計5時間40分の7回のインタビューから取得された。結果は以下である。パンのセールスマンであったこのコーチの人生経験は他の人を信頼するという信条に大いに関係した。長時間の厳しい練習はそれほど実力がない選手でもいい記録に導くことができる。心理的な促進はスポーツキャリアを通じて自己信頼することは、よい選手としてだけでなく自分自身の将来を選択する強い人間になるために重要である。
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中学校運動部部活動指導に関する外部指導者の信念・指導内容・関係性の研究―その2 外部指導者に対するインタビュー調査から―
長澤岳大・松本奈緒
秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要 39 47 - 58 2017年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
運動部活動はスポーツを通じて生徒の総合的な成長を支える活動である.この指導に関しては伝統的に学校の教員が担ってきたが,教員の多忙化の原因にもなり,これを軽減するために文部科学省は外部指導員の導入を決定した.このように重要性を指摘され,今後着目される外部指導者について研究する意義があるだろう.本研究の目的は中学校運動部の外部指導者の信念や教育的意義,教育内容,顧問や学校,保護者との関係について事例研究として明らかにすることであった.研究の結果,外部指導者は指導信念として,強くなるだけでなく,スポーツを通じて感動を体験させる,スポーツを通じた人間関係や出会いの素晴らしさを知る等,人格形成や人間関係の構築も含めた幅広い考えを持っていることが明らかとなった.指導内容や指導方針として,基本的な技術の習得や自分で考えることを含めた練習,動きながら教えること等の考えを持っていることが明らかとなった.関係性については,顧問とはある程度主導権を持ちながらも上手く分担し,保護者とはコミュニケーションを取るように気を配っていることが明らかとなった.しかし,中学校における部活動の意義については理解しておらず,また,学校に対し部活動の活動時間の制約が多いことを不満に思い,改善してほしいという,運営・管理上の事情を踏まえない過度な要望を持っていることが明らかとなった.
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中学校運動部部活動指導に関する外部指導者の信念・指導内容・関係性の研究―その1 秋田県内を対象としたアンケート調査から―
長澤岳大・松本奈緒
秋田大学教育文化学部紀要教育科学編 72 ( 9 ) 123 - 134 2017年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
これまで、慣習として日本の学校教育において教師が学校の部活動の顧問の役割を担ってきた。この部活動顧問としての役割は他の国と比べて日本の教師の仕事量を増やしている。文部科学省はチーム学校の一員としての部活動指導員を設け、教員の過重労働削減や専門性の高い指導者による指導を可能とするために、教員以外の地域の人材が部活動の指導者として活躍できるよう新しい役割を示した。本研究では、中学校の外部指導者の信念、指導内容、学校や親との関係性について明らかにすることを目的とした。秋田県内の中学校部活動、外部指導者を対象とし、アンケート調査を行った。研究の結果、54の回答が得られ、回答者の属性として53名が男性で1名が女性であり、職業は会社員が18.3%、公務員が16.3%、自営業が11.2%、退職者が5.9%であり、1年から10年のコーチ歴があることが分かった。外部指導者になった契機として保護者や顧問に頼まれてという回答が多く、部活動指導の頻度として、週2~3回が42.6%、週5回が22.2%、週6回や毎日が16.6%であった。外部指導員の信念として、生徒の筋力や持久力の増加といった身体的発達だけでなく、人間としての成長や社会性の発達を心掛けていることが明らかとなった。また、勝つことを目指した技能習得だけでなく生徒の意思も尊重し、個性の確立やマナーといった発達の過程も重要視していることが明らかとなった。外部指導者は部活動の顧問とメールや携帯電話を通じて連絡をとるようにしているが、顧問の無責任や保護者が練習内容や方針にまで口を出すことの問題を指摘する意見もあることが明らかとなった。
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学習資料を工夫したリズムダンスの授業における学習者の認知―動きのカードとキネクトによる動きの提示から―
松本奈緒
秋田大学教育文化学部研究紀要教育科学部門 71 115 - 125 2016年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
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創作ダンスの熟練教師指導映像に対する学生の認知-大学院「教材開発論」の授業を通して―
松本奈緒
教育実践研究紀要 ( 38 ) 59 - 66 2016年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
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複数回の指導経験から反省的実践力を保障する体育教師養成カリキュラムの検討―マイクロティーチングと模擬授業の実施・省察を通して―
松本奈緒
秋田大学教育文化学部研究紀要教育科学部門 70 33 - 43 2015年03月
研究論文(大学,研究機関紀要) 単著
保健体育教諭養成カリキュラムの必修科目である保健体育科教育学演習において、受講生にアンケート調査を行い、授業内容に対する評価を明らかにした研究である。1.受講者にとって模擬授業やマイクロティーチングで実際に指導できる機会を持てたことを評価した受講生多かった。2.ただ教師役となって授業を運営することだけでなく、事前に教員の指導を受けながら指導案作成を通じて授業内容や指導方法を改良し再考する過程も高く評価した受講生が多かった。3.複数回の指導の機会が保障され、模擬授業の前に短い実施時間のマイクロティーチングを行うことは有効であると評価した。4.振り返りの方法としては実施直後のグループでの検討会はそれほど高い評価をした受講生は多くなく、映像(VTR)を用いた振り返りや客観的データを用いた振り返り活動を高く評価した受講生が多かった。5.本授業を履修したことから、実践から体験的に学習した授業準備の方法やイメージ、具体的な学習内容や教材、話し方や態度、授業を振り返ることは受講後の教育実習に活かせると受講者は評価し、次の授業実践への具体的な課題も明確になった。