研究等業績 - その他 - 鄭　松伊

An umbrella review of efficacy of digital health interventions for workers

Iwakura M.

Npj Digital Medicine ( Npj Digital Medicine )  8 ( 1 )   2025年12月

DOI

男性トラック運転者における筋骨格系障害とプレゼンティーズムとの関連：横断研究

山崎 貞一郎, 岩倉 正浩, 鄭 松伊, 澤口 駿, 津田 直輝, 野村 恭子

日本予防理学療法学会 学術大会プログラム・抄録集 ( 日本予防理学療法学会 )  3.Suppl.No.1 ( 0 ) 20 - 20   2025年03月

<p>【目的】</p><p>本邦のトラック運転者における腰痛や肩こり等の筋骨格系障害 (Musculoskeletal Disorders, MSDs)に関する報告は少なく、またMSDsが労働生産性に与える影響はこれまでに報告されていない。そこで男性トラック運転者のMSDs有訴率を記述し、プレゼンティーズムとの関連を検討した。</p><p>【方法】</p><p>対象は男性トラック運転者とし、調査票への回答と調査への同意が得られ、適格基準を満たした2152名を対象とした。MSDsは腰痛、肩こり、その他の関節や筋の痛みの有無、有りと回答した場合はその程度をnumerical rating scale (NRS)で尋ね、NRS6以上をMSDsありとした。プレゼンティーズム (％)はSingle-Item Presenteeism Question 東大1項目版 [100％－過去4週間の仕事の出来 (％)]で評価した。線形回帰分析を用い、 MSDsありの場合のプレゼンティーズム[β (95％信頼区間)]を 推定した。共変量は、Model1は睡眠時間、不眠症状有無、年齢、婚姻歴、同居者・子供有無、自覚的社会階層、トラック運転範囲、身体活動量、座位時間、果物・野菜・食塩・アルコール各摂取量、喫煙歴、BMIとし、Model2はこれらに加え不安抑うつ (K6)を用いた。欠損値は多重代入法で補完した。</p><p>【結果】</p><p>対象者の特性は年齢52歳、トラック運転時間7時間/日、運転範囲は秋田県内63％・東北内外各15％、プレゼンティーズム20％であった。MSDs有訴率は何らかのMSDが1つ以上17％、肩こり7％、腰痛6％であった。多変量線形回帰分析の結果、MSDが1つ以上ある場合のプレゼンティーズムは、 Model 1は5.11 (2.84‒7.37)であったが、Model 2では1.91(-0.26‒4.08)と有意ではなかった。腰痛、肩こりについても同様であった。事後解析としてModel2にMSDsとK6との掛け算項を追加した結果、K6が高い場合にプレゼンティーズムがより 高いという相加的な効果修飾が観察された[掛け算項のβ：5.09 (0.60‒9.58)]。</p><p>【考察】</p><p>本研究の男性トラック運転者におけるMSDs有訴率は先行研究と比較し低かった。不安・抑うつが高いトラック運転者を対象にMSDs改善のための介入をすることで労働生産性向上に寄与する可能性が示唆された。</p><p>【倫理的配慮】</p><p>本研究は秋田大学大学院医学系研究科・医学部倫理委員会の承認を得て実施した (承認番号：2456)。全ての対象者に書面による説明と同意書による同意取得を行った。</p>

DOI CiNii Research

個人の行動変容と健康状態の改善

鄭松伊

能代山本がん予防推進協議会　がん予防推進フォーラム     2024年11月

単著

Effectiveness of mobile applications in improving insomnia symptoms among adults from multi-community: A systematic review and meta-analysis

Jung S.

Sleep Medicine ( Sleep Medicine )  119   357 - 364   2024年07月

DOI

Correction: Kanda et al. Body Compression Corrective Garment and Eating Behavioural Change for Weight Reduction: The Mutsu City Randomised Controlled Trial. Healthcare 2023, 11, 942.

Akira Kanda, Yoshikuni Sugimura, Hideki Ohishi, Satoru Tatebayashi, Kaori Sawada, Kyi Mar Wai, Kei Nishiguchi, Asano Tanabu, Songee Jung, Koichi Murashita, Shigeyuki Nakaji, Kazushige Ihara

Healthcare (Basel, Switzerland)   12 ( 2 )   2024年01月

In the original publication [...].

DOI PubMed

仙北市デジタル田園都市における新たな感染症流行に備えた高齢者の社会的孤立防止に関連する研究

鄭松伊、山崎貞一郎 、岩倉正浩 、野村恭子1

秋田県の健康長寿と遠隔医療プロジェクト     2024年

会議報告等   国内共著

中高年女性におけるロコモティブシンドロームと生活環境因子及び社会的支援との関連

鄭松伊, 山崎貞一郎, 岩倉正浩, 野村恭子

令和6年度厚生労働科学研究費 女性の健康の包括的支援政策研究事業 健康寿命延伸に備えた女性の心身の健康支援のための普及啓発に向けた研究 分担報告書     2024年

国内共著

更年期から老年期の女性における尿失禁と生活環境因子及び社会的支援との関連

鄭松伊, 岩倉正浩, 山崎貞一郎, 野村恭子

令和6年度厚生労働科学研究費 女性の健康の包括的支援政策研究事業 健康寿命延伸に備えた女性の心身の健康支援のための普及啓発に向けた研究 分担報告書     2024年

国内共著

中年期女性の更年期障害に影響を与える社会因子の検討.

鄭松伊, 野村恭子, 寺内公一, 竹内武昭, 谷原真一, 小宮ひろみ

令和5年度厚生労働科学研究費 女性の健康の包括的支援政策研究事業 健康寿命延伸に備えた女性の心身の健康支援のための普及啓発に向けた研究 分担報告書     2023年

中高年期女性のうつ症状に与える生活環境因子、社会支援の影響.

鄭松伊, 野村恭子, 寺内公一, 竹内武昭, 谷原真一, 小宮ひろみ

令和5年度厚生労働科学研究費 女性の健康の包括的支援政策研究事業 健康寿命延伸に備えた女性の心身の健康支援のための普及啓発に向けた研究 分担報告書     2023年

仙北市６５歳以上の高齢者独居・夫婦世帯における閉じこもり実態調査.

鄭松伊, 岩澤敦史, 太田奈歩, 五十嵐千恵, 新田夕子, 平山純子, 山崎貞一郎, 岩倉正浩, 野村恭子

令和5年度高齢者医療制度円滑運営事業費補助金 Well-beingが向上する健康なまちづくり」事業におけるリンクワーカーを起用した社会的処方：事業の実施効果、評価分析報告書     2023年

Guidelines for the use and interpretation of assays for monitoring autophagy (4th edition)¹

Klionsky D.J.

Autophagy ( Autophagy )  17 ( 1 ) 1 - 382   2021年

DOI

嗅覚同定能検査と認知機能との詳細な検討～岩木健康増進プロジェクトの結果より～

三國谷 由貴, 工藤 玲子, 山内 一崇, 工藤 直美, 佐々木 亮, 沢田 かほり, 鄭 松伊, 松原 篤

日本鼻科学会会誌 ( 日本鼻科学会 )  60 ( 4 ) 509 - 515   2021年

認知症や神経変性疾患の患者では嗅覚障害を比較的早期から発症することが知られている。我々は認知機能低下のスクリーニングとして嗅覚同定能検査の有用性を検討する目的で，一般地域住民を対象とした岩木健康増進プロジェクト健診で認知機能検査（MMSE）および嗅覚同定能検査を実施し，それらの関連性を検討した。また高齢者では必ずしも嗅覚低下を自覚しているとは限らないため，嗅覚低下の自覚症状と嗅覚検査結果との乖離が認知機能と関連するかどうかについても併せて検討を行った。

プロジェクト健診参加者の844人（男性324人，女性520人）に対して，においの自覚症状についての問診と，スティック型嗅覚検査法（OSIT-J）のうち3嗅素を用いた嗅覚検査を行い，併せて行われたMMSEとの関連について解析を行った。

男女ともに総MMSEスコアはOSIT-Jの結果と有意に相関しており，特に時間・場所の見当識+言葉の遅延再生と有意な関連が認められた。また，総MMSEスコアが低い群では，嗅覚低下の自覚とOSIT-Jの結果が有意に乖離することが認められた。

軽度認知障害（MCI）はアルツハイマー型認知症（AD）の前駆期にあたり，ADへの年間移行率は約1割と言われているが，MCIの段階で早期に治療介入することによって認知症発症の予防効果が期待できる。嗅素数を少なくした嗅覚同定能検査で嗅覚が低下していること，かつそれを自覚していないことが，MCI早期発見のスクリーニング検査の一つとして活用できる可能性が示唆された。

DOI CiNii Research

運動実践に伴う乳脂肪球皮膜サプリメント摂取が14日間のベッドレスト終了後における若年成人の骨格筋関連パラメータに及ぼす影響 パイロット研究(Effects of exercise with milk-fat globule membrane supplementation after 14 days of bed rest on the skeletal muscle-related parameters in young adults: a pilot study)

大須賀 洋祐, 山崎 正志, 正田 純一, 長島 克弥, 鄭 松伊, 門根 秀樹, 落合 龍史, 大崎 紀子, 桂木 能久, 田中 喜代次

宇宙航空環境医学 ( 日本宇宙航空環境医学会 )  56 ( 1-4 ) 39 - 48   2019年12月

抑うつ高齢者の身体活動量とBDNFおよび脳容量との関連 慢性疼痛の有無に着目した縦断観察研究

牧野 圭太郎, 牧迫 飛雄馬, 李 相侖, 李 成哲, 裴 成琉, 鄭 松伊, 新海 陽平, 島田 裕之

若手研究者のための健康科学研究助成成果報告書 ( (公財)明治安田厚生事業団 )  34 ( 34 ) 46 - 50   2019年04月

抑うつ高齢者の身体活動量、BDNFおよび脳容量の変化に慢性疼痛が与える影響について検討した。高齢者機能健診に参加した65歳以上の地域在住高齢者59名(男性31名、女性28名、平均73.3±6.0歳)を対象とした。慢性疼痛なし群は36名、慢性疼痛あり群は23名であった。慢性疼痛あり群における各アウトカムの変化量同士の相関分析の結果、ΔGDS(老年期うつ病評価尺度)得点とΔMTL(内側側頭部)萎縮領域の割合との間に有意な正の相関関係が、Δ全脳萎縮領域の割合とΔ歩数との間に有意な負の相関関係が、Δ歩数とΔMVPA(中強度以上の身体活動)との間に有意な正の相関関係が認められた。一方、慢性疼痛なし群における各アウトカムの変化量同士の相関分析の結果では、慢性疼痛あり群と同様にΔ歩数とΔMVPAとの間に有意な正の相関関係が認められたものの、その他の有意な相関関係は認められなかった。

A two million year record of low-latitude aridity linked to continental weathering from the Maldives

Kunkelova T.

Progress in Earth and Planetary Science ( Progress in Earth and Planetary Science )  5 ( 1 )   2018年12月

DOI

不活動的高齢者における健康活動促進プログラムの実践が抑うつ傾向と脳白質神経線維の結合性に及ぼす影響

裴 成琉, 李 相侖, 李 成哲, 鄭 松伊, 今岡 真和, 島田 裕之

若手研究者のための健康科学研究助成成果報告書 ( (公財)明治安田厚生事業団 )  ( 33 ) 61 - 66   2018年04月

高齢者機能健診の参加者のうち、認知症やパーキンソン病、要介護認定者などではなく、外出頻度が多くない軽度認知障害(MCI)を有する83名を対象とし、介入群41名と対照群42名に割り付けた。介入群には6ヵ月間週2回の健康活動促進プログラムを提供し、対照群には2回の健康講座を提供した。介入群における48回の教室参加率は54.8%、対照群における2回の健康講座への参加率は68.3%であった。健康活動への参加回数を身体・知的・社会活動別に比較し、すべての活動において対照群に比べて介入群のほうで有意に多かった。介入前後における介入群と対照群の老年期うつ尺度(GDS)スコアを比較し、主効果ならびに交互作用は認めなかった。白質神経線維の結合性では、前視床放線における異方性比率(FA)が介入前は対照群と介入群で有意な違いがみられなかったが、6ヵ月の介入後には介入群に比べて対照群のFAが低かった。上縦束において介入前は対照群と介入群のFAに違いはみられなかったが、介入後には介入群に比べて対照群のほうで上縦束のFAが低かった。

J-GLOBAL

不活動的高齢者における健康活動促進プログラムの実践が抑うつ傾向と脳白質神経線維の結合性に及ぼす影響

裴 成琉, 李 相侖, 李 成哲, 鄭 松伊, 今岡 真和, 島田 裕之

若手研究者のための健康科学研究助成成果報告書 ( (公財)明治安田厚生事業団 )  33 ( 33 ) 61 - 66   2018年04月

高齢者機能健診の参加者のうち、認知症やパーキンソン病、要介護認定者などではなく、外出頻度が多くない軽度認知障害(MCI)を有する83名を対象とし、介入群41名と対照群42名に割り付けた。介入群には6ヵ月間週2回の健康活動促進プログラムを提供し、対照群には2回の健康講座を提供した。介入群における48回の教室参加率は54.8%、対照群における2回の健康講座への参加率は68.3%であった。健康活動への参加回数を身体・知的・社会活動別に比較し、すべての活動において対照群に比べて介入群のほうで有意に多かった。介入前後における介入群と対照群の老年期うつ尺度(GDS)スコアを比較し、主効果ならびに交互作用は認めなかった。白質神経線維の結合性では、前視床放線における異方性比率(FA)が介入前は対照群と介入群で有意な違いがみられなかったが、6ヵ月の介入後には介入群に比べて対照群のFAが低かった。上縦束において介入前は対照群と介入群のFAに違いはみられなかったが、介入後には介入群に比べて対照群のほうで上縦束のFAが低かった。

介護予防教室参加者の運動継続に向けた郵送支援の有益性 2年間の追跡結果

鄭 松伊, 大久保 善郎, 大須賀 洋祐, 清野 諭, 重松 良祐, 金 泰浩, 若葉 京良, 田中 喜代次

健康支援 ( 日本健康支援学会 )  20 ( 1 ) 148 - 148   2018年02月

運動教室終了後の運動継続を促す郵送支援：:混合研究法を用いた有効性に関する要因の抽出

重松 良祐, 鄭 松伊, 大久保 善郎, 大須賀 洋祐, 田中 喜代次

体育学研究 ( 一般社団法人 日本体育学会 )  63 ( 1 ) 171 - 184   2018年

<p>Mailing programs involve indirect supervision and are designed to enhance adherence to longterm exercise in older adults. However, it is unclear how such mailing programs help older adults to overcome barriers and adhere to an exercise program. The purpose of this study was to extract the effective factors of a mailing program based on mixed-method research. Community-dwelling adults aged 65 years or older (n = 78) participated in a 3-month exercise class that aimed to develop skills for behavior change, followed by a 12-month mailing program. During the 15-month study period, the participants were consistently advised to practice brisk walking, muscle strengthening, and stretching according to a self-determined schedule. They were also advised to set a monthly exercise goal, exercise daily, and record it in an exercise diary. At the end of each month, the participants mailed the exercise diary to instructors who provided feedback that included praise, suggestions, answers, recognition, sympathy, and encouragement. The instructors would return the diary to the participants along with an exercise newsletter consisting of scientific information on exercises, names of participants who had achieved their exercise goals, and comments from the participants themselves. The newsletter was designed to expand the participants' knowledge about exercise, to provide social support, and to strengthen self-efficacy. For qualitative evaluation, 18 participants with various exercise adherence levels were invited for focus-group interviews and their comments were recorded and analyzed. Fifteen factors related to the mailing program (e.g., satisfaction about record-keeping, self-reflection, information obtained, praise, and advice) were extracted. The participants' comments well reflected the goals needed for developing behavior change skills that were emphasized during the exercise class and the mailing program. For quantitative evaluation, a questionnaire was administered to understand the participants' perception of the mailing program, and 60 of them responded. The results indicated that daily recording in the exercise diary (95%) and gaining knowledge through the scientific information provided in the newsletter (93%) were perceived as effective factors of the mailing program. In conclusion, our qualitative evaluation of the effectiveness of the mailing program revealed 15 factors that were congruent with behavior change skills. Quantitative evaluation revealed that the majority of older adults considered the mailing program to be effective for enhancing their long-term adherence to exercise. Therefore, the mixed-method approach used in this study contributed to knowledge on factors that support exercise adherence among older adults.</p>

DOI

長期的な運動の習慣化が高齢者の膝痛に及ぼす影響

金 泰浩, 大須賀 洋祐, 鄭 松伊, 大久保 善郎, 田中 喜代次

高齢者ケアリング学研究会誌 ( 日本高齢者ケアリング学研究会 )  8 ( 1 ) 1 - 10   2017年10月

【目的】長期的な運動の習慣化が、慢性膝痛を有する高齢者の痛みの程度に及ぼす影響を明らかにする。【方法】運動教室に参加した者のうち、慢性膝痛を有する者21名とした。教室期間中(8週)と追跡期間中(1年)において痛みの変化を比較した。また、運動実践状況が良好であった(高アドヒアランス)群と不良であった(低アドヒアランス)群の膝痛の変化も比較した。【結果】膝痛は教室前に比べ、教室後と1年後に有意な改善がみられた。高アドヒアランス群では、痛みの変化は教室前に比べ、教室後と1年後に有意な改善がみられた。追跡期間における筋力運動の実践頻度は、教室期間中と比較して有意に減少した。ウォーキング実践頻度に有意な変化はみられなかった。【結論】教室終了後も継続して運動を実践すると、慢性膝痛を有する高齢者の痛みが緩和される可能性が示唆された。追跡期間では、ウォーキングは長期間継続されていた一方、筋力運動の実践頻度が低下していた。今後は、筋力運動を長期間継続できるような支援体制の整備が課題である。(著者抄録)

全身振動刺激を用いた運動プログラムが高齢者の身体機能および筋力に及ぼす効果

相羽 達弥, 大須賀 洋祐, 大久保 善郎, 鄭 松伊, 金 泰浩, 田中 喜代次

健康支援 ( 日本健康支援学会 )  19 ( 2 ) 137 - 146   2017年09月

全身運動(WBV)を主運動とする運動プログラムが高齢者の身体機能および筋力に及ぼす影響について、ウォーキングを主とした運動プログラムとの比較により検討した。対象は、2014年に筑波大学にて開催した運動教室に参加した65歳〜79歳の地域在住の高齢者50名とした。クラス分けされた単独参加者の3クラスのうち2クラスをそれぞれWBVトレーニングを主運動としたWBVトレーニング群(WBV群)18名、ウォーキングを主運動としたウォーキング群(W群)16名とした。また、高齢夫婦研究に参加できなかった応募者のうち、運動習慣が少なく、普段通りの生活を8週間維持することに同意した16名を対照群(C群)とした。その結果、教室前後の比較にて、WBV群のアップ&ゴー、30秒椅子立ち上がり、連続上腕屈伸、6分間歩行、W群のアップ&ゴー、30秒椅子立ち上がり、連続上腕屈伸、椅座位体前屈、6分間歩行、C群のアップ&ゴーに有意な改善がみられた。二元配置分散分析にて、30秒椅子立ち上がり、バックスクラッチ、握力に有意な交互作用がみられた。30秒椅子立ち上がりでは、WBV群とW群の改善がみられ、バックスクラッチではWBV群にて他の群より大きな改善がみられた。以上より、WBV群では、上肢機能、特に上肢柔軟性への特異的な効果を有し、他群に比べ、握力は維持効果を示した。一方、敏捷性・動的バランス、下肢筋機能、下肢柔軟性、持久性への効果についてはW群と同等であった。

地域在住高齢者における運動種目と膝痛の関連

金 泰浩, 大久保 善郎, 鄭 松伊, 大須賀 洋祐, 根本 みゆき, 金 美芝, 清野 諭, 藪下 典子, 田中 喜代次

健康支援 ( 日本健康支援学会 )  19 ( 2 ) 147 - 155   2017年09月

地域在住高齢者において、1年以上(平均10年)継続されている運動と膝痛との関連性について横断的に検討した。データ収集は2008年〜2013年に茨城県、千葉県、福島県、神奈川県で遂行された。対象参加者は各自治体の広報誌や募集チラシ、自治体職員による参加推奨などを通して、本人の意思で参加した65歳以上の住民1498名(男性474名、女性1024名)とした。その結果、423名が膝痛を有していた。膝痛の有るものはないものと比べて、女性の割合、年齢、BMI、服薬数、抑うつ傾向、高血圧と心疾患の既往歴が有意に高く、身長が有意に低かった。996名が1年以上継続して何らかの運動を実践しており、種目としては多い順に、ウォーキング、グラウンドゴルフ、筋力運動などとなった。共変量で調整した多変量モデルは有意な関連はみられなかった。短時間の筋力運動(1〜60分/週)、中時間の水中運動(61〜180分)においては、膝痛のオッズ比が非実践者と比較して高い傾向があった。性と年齢のみで調製したモデルでは、長時間のウォーキング(121〜279分/週)、リズム体操(≧71分/週)、ヨガ(≧71分/週)を実践している者は、膝保有のオッズ比がそれぞれ低い傾向があり、中時間の自転車(61分〜120分/週)を実践している者においては、高い傾向を認められた。

全身振動刺激を用いた運動プログラムが高齢者の体組成に及ぼす効果

相羽 達弥, 大須賀 洋祐, 大久保 善郎, 鄭 松伊, 金 泰浩, 田中 喜代次

介護福祉・健康づくり研究 ( 日本介護予防・健康づくり学会 )  ( 4 ) 1 - 12   2017年07月

運動教室に参加した65〜79歳の地域在住高齢者50名を対象とし、全身振動(WBV)トレーニングを主運動とした18名(WBV群)、ウォーキングを主運動とした16名(W群)、定期的な運動習慣がない16名(C群)に分けた。腰椎骨密度(BMD)は有意な群間差がみられ、WBV群はW群よりも有意に低値を示した。WBV群の全身BMD、上肢BMDは有意に増加した。WBV群の全身重量、全身除脂肪量、上肢除脂肪量、下肢除脂肪量は有意に増加し、W群とC群でも下肢除脂肪量は有意に増加した。W群の全身脂肪率、全身脂肪量、体幹脂肪量は有意な減少を示した。各変化率の比較では、BMI、全身重量、全身脂肪率、全身脂肪量、体幹脂肪量、上肢除脂肪量に有意な群間差がみられた。BMI、全身重量の変化率は、増加を示すWBV群と、減少を示すW群の間で有意差がみられた。上肢除脂肪量の変化率は、増加を示すWBV群と、減少を示すC群との間で有意差がみられた。体幹脂肪量の変化率では、増加したWBV群と減少したW群、増加したC群とW群の間でそれぞれ有意差がみられ、全身脂肪率、全身脂肪量の変化率ではW群が減少、C群が増加し、有意差がみられた。

高齢期における配偶者との運動教室参加が夫婦の関係満足度に及ぼす影響

大須賀 洋祐, 鄭 松伊, 金 泰浩, 大久保 善郎, 金 ウンビ, 田中 喜代次

体育学研究 ( (一社)日本体育学会 )  62 ( 1 ) 71 - 81   2017年06月

<b>Purpose</b>: The purpose of this study was to examine the influence of sharing exercise classes with spouses on marital relationship satisfaction in older adults.<br> <b>Methods</b>: Thirty-six older married couples and 39 older individuals participated in this study as couple and non-couple groups (CG and NCG, respectively). All participants attended an 8-week exercise class once a week and a home-based exercise program comprising walking and strength exercises. Marital relationship satisfaction was measured using questionnaires (quality marriage index (QMI) and satisfaction in marriage (SM)). We also assessed conversation time and frequency of self-disclosure and collective action with the spouse. Analysis of covariance adjusted for sex was conducted to compare the patterns of change in QMI and SM over the 8-week period between the 2 groups. Chi-squared test was also conducted to compare the proportion of participants who showed an increase in conversation time and frequency of self-disclosure and collective action with their spouse over the 8-week period between the 2 groups.<br> <b>Results</b>: The CG and NCG revealed no significant change in the QMI and SM after the intervention. Analysis of covariance showed that there were no significant interactions (time&times;groups) in QMI and SM (QMI: <i>P</i>=0.220, SM: <i>P</i>=0.110). The proportion of participants who showed an increased frequency of collective action related to hobby and exercise with their spouse was significantly higher in the CG than in the NCG (hobby: <i>P</i>=0.027, exercise: <i>P</i>=0.004), but there was no significant inter-group difference in the proportion of participants who showed an increase in conversation time and the frequency of self-disclosure.<br> <b>Conclusion</b>: These results suggest that sharing of exercise classes by older married couples can increase the degree of collective action in terms of exercise and hobby participation, but that its influence on marital relationship satisfaction, conversation and self-disclosure is limited. In order to re-examine the present findings, a better designed trial as well as an education program to learn communication skills for enjoyable exercise as a couple will be required.<br>

DOI

低アルブミン値がサルコペニア有病者の新規要介護発生リスクへ与える影響

今岡真和, 李相侖, 牧迫飛雄馬, 李成哲, 土井剛彦, 裴成琉, 鄭松伊, 堤本広大, 堀田亮, 島田裕之

日本老年医学会雑誌 ( (一社)日本老年医学会 )  54 ( Suppl. ) 152 - 152   2017年05月

J-GLOBAL

地域在住の非糖尿病高齢者を対象とした慢性腎臓病とフレイルとの関連

李成哲, 李相侖, 裴成琉, 牧迫飛雄馬, 中窪翔, 堤本広大, 原田健次, 鄭松伊, 今岡真和, 島田裕之

日本老年医学会雑誌 ( (一社)日本老年医学会 )  54 ( Suppl. ) 198 - 198   2017年05月

J-GLOBAL

地域在住高齢者における睡眠の重要性―MCIへの移行との関連―

中窪翔, 牧迫飛雄馬, 土井剛彦, 堤本広大, 堀田亮, 牧野圭太郎, 鄭松伊, 今岡真和, 島田裕之

日本老年医学会雑誌 ( (一社)日本老年医学会 )  54 ( Suppl. ) 138 - 138   2017年05月

J-GLOBAL

地域在住高齢者における身体活動量と抑うつ傾向との関連

鄭松伊, 李相侖, 李成哲, 裴成琉, 今岡真和, 原田和弘, 牧迫飛雄馬, 土井剛彦, 堤本広大, 島田裕之

日本老年医学会雑誌 ( (一社)日本老年医学会 )  54 ( Suppl. ) 135‐136 - 136   2017年05月

J-GLOBAL

地域在住高齢者の転倒恐怖感が新規要介護発生に及ぼす影響:転倒経験による比較

牧野圭太郎, 牧迫飛雄馬, 土井剛彦, 堤本広大, 堀田亮, 中窪翔, 鄭松伊, 今岡真和, 島田裕之

日本老年医学会雑誌 ( (一社)日本老年医学会 )  54 ( Suppl. ) 136‐137 - 137   2017年05月

DOI J-GLOBAL

大規模コホート研究による社会活動の非参加が新規要支援・要介護発生のリスクに及ぼす影響

李相侖, 李成哲, 裴成琉, 原田健次, 鄭松伊, 今岡真和, 牧迫飛雄馬, 土井剛彦, 堤本広大, 島田裕之

日本老年医学会雑誌 ( (一社)日本老年医学会 )  54 ( Suppl. ) 211 - 211   2017年05月

DOI J-GLOBAL

認知機能検査NCGG‐FATの予測妥当性

島田裕之, 牧迫飛雄馬, 李相侖, 土井剛彦, 李成哲, 堤本広大, 裴成琉, 堀田亮, 鄭松伊, 中窪翔

日本老年医学会雑誌 ( (一社)日本老年医学会 )  54 ( Suppl. ) 143 - 143   2017年05月

DOI J-GLOBAL

身体的フレイル高齢者における身体活動量と要介護の新規発生

牧迫飛雄馬, 島田裕之, 土井剛彦, 堤本広大, 堀田亮, 中窪翔, 牧野圭太郎, 裴成琉, 鄭松伊, 今岡真和

日本老年医学会雑誌 ( (一社)日本老年医学会 )  54 ( Suppl. ) 159 - 159   2017年05月

J-GLOBAL

身体的活動と社会的活動に着目した生活範囲の評価方法

土井剛彦, 牧迫飛雄馬, 堤本広大, 堀田亮, 中窪翔, はい成琉, 鄭松伊, 今岡真和, 鈴木隆雄, 島田裕之

日本老年医学会雑誌 ( (一社)日本老年医学会 )  54 ( Suppl. ) 174 - 174   2017年05月

J-GLOBAL

軽度認知機能低下がサルコペニア有病者の新規要介護発生リスクへ与える影響 24ヵ月間の前向き研究

今岡 真和, 李 相侖, 牧迫 飛雄馬, 李 成哲, 土井 剛彦, 堤本 広大, 中窪 翔, 牧野 圭太郎, 裴 成琉, 鄭 松伊, 島田 裕之

理学療法学 ( (公社)日本理学療法士協会 )  44 ( Suppl.2 ) O - YB   2017年04月

&lt;p&gt;【はじめに，目的】&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;サルコペニアは加齢に伴う筋量や筋力の低下を特徴とする症候群であり，理学療法の重要な対象となる。一方，軽度認知機能低下は認知症発症のリスクだけでなく身体機能低下のリスクにもなるため，要介護発生のリスクを増加させる要因の一つと考えられる。しかし，サルコペニアと軽度認知機能低下が併存する高齢者の要介護発生リスクは未だ明らかではなく，そのような者では要介護発生リスクがさらに高いことが予想され，予防理学療法のより重要な適応となる可能性が極めて高い。そこで，地域在住高齢者を対象とした2年間の前方視的な調査を行い，サルコペニアおよび軽度認知機能低下と要介護発生状況との関連を調査した。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;【方法】&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;対象は，National Center for Geriatrics and Gerontology-Study of Geriatric Syndromesの70歳以上の健診受診者5257名のうち，パーキンソン病，脳卒中，うつ病の既往歴がある者，要介護認定者，MMSE21点未満の者，測定項目に欠損がある者，ペースメーカー使用者，死亡または市外転居した者を除く3900名とした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;ベースライン評価は骨格筋量，握力，歩行速度，Mini-Mental State Examination（以下：MMSE），Geriatric Depression Scale（以下：GDS），薬剤投与数，教育年数，アルコール摂取，喫煙，その他基本属性を調査した。サルコペニアはAsian Working Group for Sarcopeniaのアルゴリズムにより判定を行い，認知機能低下はMMSEが26点以下の者とした。ベースライン以降の24か月間における新規要支援・要介護発生の有無を調べた。統計解析は，ベースライン評価によって健常群，サルコペニア群，軽度認知機能低下群，サルコペニアと軽度認知機能低下の併存群の4群に分け，Log-rank検定およびCox比例ハザード回帰分析を行い，有意水準は5%未満とした。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;【結果】&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;調査対象3900名のうち，健常群1788名，サルコペニア群120名，軽度認知機能低下群1853名，併存群139名であり，288名（7.4%）が2年間で要支援・要介護を新規に発生した。各群の新規要支援・要介護発生率は，健常群5.1%，サルコペニア群8.3%，軽度認知機能低下群8.6%，併存群18.7%であり，Log-rank検定の結果，併存群とその他3群に有意差があった（p＜0.05）。Cox比例ハザード回帰分析による健常群に対する要介護発生のハザード比は性，年齢，体重，GDS，喫煙，教育年数の調整モデルにおいて，サルコペニア群1.05（信頼区間：0.54-2.02），軽度認知機能低下群1.47（信頼区間：1.12-1.90），併存群1.97（信頼区間1.25-3.10）であり，軽度認知機能低下群と併存群は有意に新規要介護発生との関連が認められた。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;【結論】&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;健常高齢者と比較して，サルコペニアと軽度認知機能低下を併存する者は約2倍，軽度認知機能低下のみでは約1.5倍の要介護発生リスクであることが示唆された。そのため，サルコペニアの有無に加え，認知機能を評価することは新規要介護リスクを客観的に把握するために有用である。&lt;/p&gt;

J-GLOBAL

長期間の運動継続が高齢者の抑うつ(メンタルヘルス)尺度に及ぼす影響 運動教室終了後の郵送支援によるランダム化比較試験

鄭 松伊, 大須賀 洋祐, 大久保 善郎, 笹井 浩行, 田中 喜代次

若手研究者のための健康科学研究助成成果報告書 ( (公財)明治安田厚生事業団 )  32 ( 32 ) 35 - 40   2017年04月

茨城県の県南地区に居住する高齢者156名を対象に、1回90分の運動教室を12週間(全12回)開催し、終了後に郵送支援を1年間行った群(78名)と非支援群(78名)に分け、運動教室終了1年後の抑うつ度(GDSスコア)を比較検討した。郵送支援の内容は、手紙による激励・称賛・助言や運動新聞を活用した健康情報の提供を定期的に実施した。検討の結果、GDSスコアに有意な群間差は認められなかったが、運動教室前に抑うつ傾向を有していた者に限定して解析すると、郵送支援は抑うつ状態の長期的な改善に寄与した可能性が示唆された。

Development of lomgevity fitness age for successful aging in elderly

Jung E, Kim B, Kim K, Choi H, Park J, Tanaka K, Jung S, Nho H

Korean Journal of Sport Science   28 ( 1 ) 26 - 36   2017年  [査読有り]