研究等業績 - その他 - 高木 大地
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高木 大地, U-40東北支部幹事一同
日本心臓血管外科学会雑誌 ( 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 ) 48 ( 3 ) 3 - U1-3-U5 2019年
<p>われわれ心臓血管外科が当たり前に行っている基本手技は,施設間の差異が大きいにもかかわらず,基本的であるがゆえに議論されることは少ない.今回われわれは,内胸動脈採取にテーマを絞り,全国のU-40支部幹事にアンケート調査を行い,42名からの回答を得たので,報告する.</p>
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腫瘍摘出術が突然死予防に有効であった食道原発性転移性心臓腫瘍の1例
桐生 健太郎, 角浜 孝行, 山浦 玄武, 千田 佳史, 田中 郁信, 高木 大地, 板垣 吉典, 山本 浩史
日本心臓血管外科学会雑誌 ( 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 ) 48 ( 3 ) 170 - 172 2019年
<p>心臓腫瘍において,心内膜への転移性腫瘍は比較的稀と報告されている.今回われわれは食道原発性転移性心臓腫瘍において,右心房・右心室内膜への転移症例を経験した.腫瘍は可動性に富み,肺塞栓症での突然死のリスクがあった.食道癌としては5年生存率約11%であったが,突然死のリスク軽減のために腫瘍摘出術を施行した.術後経過は良好であり,現在食道外科外来にて化学療法を継続,ADLとしては自宅生活可能である.腫瘍摘出によって,QOLの改善,突然死のリスクを軽減できることは予後にはかかわらず,有用であると考えられた.</p>
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<i>Bacteroides fragilis</i> による感染性胸部大動脈瘤に対してメトロニダゾール投与中に発症した脳症の1例
高木 大地, 廣川 誠, 角浜 孝行, 山浦 玄武, 田中 郁信, 桐生 健太郎, 板垣 吉典, 山崎 友也, 山本 浩史, 嵯峨 知生
日本心臓血管外科学会雑誌 ( 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 ) 47 ( 3 ) 142 - 147 2018年
<p>症例は77歳男性.発熱,背部痛を主訴に受診.CT検査で遠位弓部大動脈の急速拡大(最大径49 mm)と血液培養から<i>Bacteroides fragilis</i>が検出され,感染性動脈瘤と診断した.抗生剤(meropenem : MEPM)に良好に反応したことや,frailtyを認めたことなどから,準緊急的にTEVARを施行した.炎症反応が陰性化して退院となったが,2週後に感染の再燃を認めて再入院した.6週間のMEPM投与後,Metronidazole(MNZ)内服を開始した.退院となったが,ふらつき・構音障害が出現し,内服開始約7週間後に再入院となった.MRIで小脳歯状核の病変を認め,Metronidazole誘発性脳症と診断.抗生剤をAmoxicillin/Clavulanateに変更したところ,約2週間程度で脳症の改善を得た.その後1年間,感染の再燃は認めていない.<i>B. fragilis</i>を起炎菌とした感染性大動脈瘤に対してステントグラフト治療を行った.感染再燃を認めたが,MNZを含む抗菌薬の使用により,再度コントロールすることができた.一方で,MNZは脳症を引き起こすことがあり,使用にあたっては十分な注意が必要である.</p>
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外傷性膝窩静脈性血管瘤が塞栓源と考えられた肺血栓塞栓症の1例
桐生 健太郎, 山浦 玄武, 角浜 孝行, 田中 郁信, 高木 大地, 山本 浩史
日本血管外科学会雑誌 ( 特定非営利活動法人 日本血管外科学会 ) 27 ( 3 ) 221 - 223 2018年
<p>膝窩静脈性血管瘤は肺血栓塞栓症の原因となりうる重要な疾患であり,その中でも稀な外傷性膝窩静脈性血管瘤を経験したので,報告する.症例は59歳女性.失神と低酸素血症で前医搬送され,CT,超音波検査にて肺血栓塞栓症と左膝窩静脈性血管瘤を指摘された.血栓症を繰り返す可能性があり,手術目的に当科紹介となった.全身麻酔下に瘤切除,瘤口閉鎖術を施行し,その後は1年間の抗凝固療法を行った.現在まで血栓症の再発なく経過している.</p>