研究等業績 - 総説・解説 - 三島 和夫
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【睡眠の正しい理解を促す70のトリビア】年とともに夜中に目覚める頻度が増え、昼間の居眠りが増えているのですが、これは病気の影響でしょうか?
三島 和夫
精神医学 ( (株)医学書院 ) 67 ( 5 ) 591 - 594 2025年05月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【睡眠の正しい理解を促す70のトリビア】国内外ではどのような睡眠薬がよく使われているのでしょうか?
三島 和夫
精神医学 ( (株)医学書院 ) 67 ( 5 ) 772 - 776 2025年05月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【精神科領域における治験(臨床試験)】睡眠・覚醒障害治療薬の治験
三島 和夫
臨床精神薬理 ( (株)星和書店 ) 27 ( 9 ) 939 - 942 2024年09月
総説・解説(学術雑誌) 単著
本稿では睡眠・覚醒障害の治療に関する治験について,現在の開発状況,治験の実施方法に関するガイドライン,治験の面白さと難しさ,今後の課題について紹介する。睡眠・覚醒障害は70種類以上あり,不眠症のほか,過眠症,睡眠関連呼吸障害,概日リズム睡眠・覚醒障害,睡眠時随伴症,睡眠関連運動障害などに属する多くの疾患についてそれぞれ企業治験や医師主導型治験が行われている。薬物療法のほか,不眠症に対する認知行動療法アプリ,睡眠関連呼吸障害に対する持続的気道陽圧(Continuous Positive Airway Pressure:CPAP)や舌下神経電気刺激療法(埋め込み型のパルスジェネレーター)などの非薬物療法の治験もある。また本稿の主題ではないが,睡眠関連呼吸障害のスクリーニング装置,携帯型睡眠脳波計など睡眠・覚醒障害に関連した医療機器の審査件数も増加している。紙幅の関係でこれらをすべて紹介することはできないが,不眠症,中枢性過眠症,概日リズム睡眠・覚醒障害の治療薬の治験に関する情報を紹介したい。なお,本稿に掲載する情報は2024年7月上旬時点でのものである。また,国内で実施されている睡眠・覚醒障害治療の治験(企業治験,医師主導型治験)に関する主な情報はJRCTで入手可能である。(著者抄録)
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【睡眠障害についてかかりつけ医が知っておきたいこと】あらゆるライフサイクルで目にする睡眠障害
三村 將, 柳沢 正史, 三島 和夫, 弓倉 整
日本医師会雑誌 ( (公社)日本医師会 ) 153 ( 5 ) 469 - 481 2024年08月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【睡眠障害についてかかりつけ医が知っておきたいこと】睡眠・覚醒障害の分類と評価法
三島 和夫
日本医師会雑誌 ( (公社)日本医師会 ) 153 ( 5 ) 489 - 493 2024年08月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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精神科 交代勤務者に対する睡眠衛生を含めた指導・薬物療法について【生物時計は日勤時に合わせ,夜勤時の眠気に対しては仮眠とカフェインで対処する】
三島 和夫
日本医事新報 ( (株)日本医事新報社 ) ( 5230 ) 46 - 47 2024年07月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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SLEの診断に先立って精神症状が出現したNPSLEの1例
京 吉郎, 小笠原 正弥, 伊藤 結生, 今西 彩, 石川 勇仁, 三島 和夫
精神神経学雑誌 ( (公社)日本精神神経学会 ) 126 ( 6 ) 412 - 412 2024年06月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【高齢発症の精神疾患-診断・治療の新しい知見-】高齢になって出現する眠気・過眠は認知症の早期兆候か
三島 和夫
精神科治療学 ( (株)星和書店 ) 39 ( 5 ) 535 - 541 2024年05月
総説・解説(学術雑誌) 単著
高齢者ではしばしば日中の眠気(過眠)と午睡が認められる。これまで日中の眠気は夜間睡眠の質の低下が原因で眠気はその結果であると考えられてきたが,高齢者の中には加齢に伴う浅睡眠の増加や睡眠分断化など睡眠構造の変化が目立たず,睡眠障害も併存しない原因不明の過眠症状を呈するケースも少なくない。近年の研究からこのような高齢発症の眠気の背景に覚醒系神経核群の器質障害が存在し,その障害は認知症の神経病理と密接に関連していることを示唆する研究が増加している。すなわち高齢発症の過眠症状は認知症の早期診断や予後マーカーとして利用できる可能性があり,認知症診療においても見逃してはならない症状と言えるだろう。(著者抄録)
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抗体介在性自己免疫性脳炎と精神医学 精神科領域における自己免疫性脳炎
筒井幸, 筒井幸, 筒井幸, 大森佑貴, 神林崇, 神林崇, 加藤倫紀, 嵯峨佑史, 三島和夫, 清水徹男, 加藤征夫, 田中惠子
精神神経学雑誌 126 ( 2 ) 2024年02月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【「ねむい」を診わける:日中の眠気,起床困難】認知症における日中の眠気
三島 和夫
臨床精神医学 ( (株)アークメディア ) 53 ( 1 ) 81 - 86 2024年01月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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労働者のメンタルヘルスと睡眠問題
三島 和夫
産業医学ジャーナル ( 公益財団法人 産業医学振興財団 ) 46 ( 6 ) 72 - 78 2023年11月
総説・解説(その他) 単著
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【メンタルヘルス-一般診療におけるメンタルヘルス問題への対応-】さまざまなメンタルヘルス問題とその対応 不眠
三島和夫
日本臨床 ( (株)日本臨床社 ) 81 ( 10 ) 1517 - 1523 2023年10月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【睡眠障害-「眠れない」をどう診るか-】睡眠障害の診かた
三島 和夫, 葛西 隆敏
アニムス ( アニムス編集委員会 ) 28 ( 3 ) 3 - 12 2023年07月
総説・解説(学術雑誌)
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特集【不眠・睡眠障害のインパクトと治療選択】日本人の睡眠事情と健康との関わり
三島和夫
精神科治療学 ( 星和書店 ) 38 ( 6 ) 621 - 627 2023年06月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【精神疾患レジストリによって何がわかるか?】ウェアラブルデバイス由来情報の縦断解析に基づく睡眠関連症状の層別化と精神疾患の臨床転帰の予測
小笠原 正弥, 三島 和夫
精神科 ( (有)科学評論社 ) 42 ( 6 ) 721 - 725 2023年06月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【時間の流れと産婦人科生物学-早すぎること,遅すぎること,長すぎること,短かすぎること-】時間の流れと女性医学 交代勤務と健康問題
三島 和夫
産科と婦人科 ( (株)診断と治療社 ) 90 ( 5 ) 537 - 541 2023年05月
総説・解説(学術雑誌) 単著
<文献概要>交代勤務者は全労働者の30%弱を占める.交代勤務による健康問題は,睡眠障害をはじめ,胃炎や胃部不快,交代性便通障害などの消化器症状,倦怠感や動悸等の自律神経症状,腰痛や肩こり,月経不順など多彩である.中長期的には高血圧,糖尿病,脂質異常症などの生活習慣病の罹患,発がん,死亡リスクを高めることが明らかになっている.中長期的な心身への悪影響を低減する効果的な夜勤法は見出されていないが,仮眠やカフェインなどを上手く活用することで,眠気とヒューマンエラーの防止に一定の効果がある.
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エイジング・サイエンスと脳 加齢脳と睡眠・覚醒
三島 和夫
老年精神医学雑誌 ( (株)ワールドプランニング ) 34 ( 5 ) 487 - 493 2023年05月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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治療法の再整理とアップデートのために専門家による私の治療 睡眠障害(ナルコレプシーを除く)
三島 和夫
日本医事新報 ( (株)日本医事新報社 ) ( 5165 ) 49 - 51 2023年04月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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秋田県の男性トラック運転手における不眠症と生活習慣病との関連
安藤 友華, 宮地 貴士, 菅野 勇太, 津田 尚輝, 澤口 駿, 三島 和夫, 野村 恭子
産業衛生学雑誌 ( (公社)日本産業衛生学会 ) 65 ( 臨増 ) 341 - 341 2023年04月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【社会的ジェットラグ】社会的ジェットラグとは
三島 和夫
睡眠医療 ( (株)ライフ・サイエンス ) 17 ( 1 ) 9 - 15 2023年03月
総説・解説(学術雑誌) 単著
・人の社会活動リズムが生物時計(体内時計)の影響を受けていることは広く認知されている.生物時計は自律的に時を刻む堅固な分子システムを有しており,大部分の生体機能リズムを時刻に縛り付けている.・ところが一方で,そのリズム周期が24時間の昼夜サイクルに完全には合致していないため,生物時計と社会時刻との間の不調和(外的脱同調)が生じることがある.また,種々ある生体リズムの中で唯一,覚醒時間帯だけは人為的に(意志によって)調整できるという冗長性があるゆえに,睡眠・覚醒とその他の生体機能との間でも不調和(内的脱同調)が生じやすいという問題をかかえることがある.これらの特性により,少なからぬ現代人は,特に夜型傾向の強い人では,平日の短時間睡眠(睡眠不足),休日の寝だめ(睡眠恒常性による負債の返済),軽度ながら毎週繰り返される内的脱同調を周期的に繰り返す睡眠習慣に陥っている.・このような睡眠パターンを社会的ジェットラグ(SJL)と命名したのは言い得て妙であるが,その健康リスクは字面から受ける印象とは異なり,決して看過できるものではないことも明らかになりつつある.(著者抄録)
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コロナ禍における大学生のこころの健康 全国緊急事態宣言後1年の縦断的評価
野村 恭子, 山崎 貞一郎, 前田 恵理, 平山 純子, 大貫 佑佳, 尾野 恭一, 伏見 雅人, 三島 和夫, 山本 文雄
日本衛生学雑誌 ( (一社)日本衛生学会 ) 78 ( Suppl. ) S177 - S177 2023年03月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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精神科薬物療法の出口戦略ガイドライン~いつまで治療を続けるか?~
三島和夫
秋田県医師会雑誌 ( 秋田県医師会 ) 73 ( 1 ) 31 - 38 2023年02月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【老年期のメンタルヘルス-人生100年時代のこころの健康を守る】睡眠障害
三島 和夫
カレントテラピー ( (株)ライフメディコム ) 41 ( 1 ) 26 - 30 2023年01月
総説・解説(学術雑誌)
高齢者でみられる睡眠障害は多様である.最も頻度が高い訴えは不眠であるが,不眠症状があることイコール不眠症ではない.高齢者の睡眠障害の背景には睡眠の深度や持続性が減少するなど生理的な加齢変化に加えて,さまざまな心理・社会・生物学的要因が存在する.そのため薬物療法に加えて環境調整,心理療法も含めた治療アプローチが望ましい.また高齢者では向精神薬の副作用が出やすいため,睡眠衛生指導などの非薬物的アプローチを適宜取り入れ,薬物療法を行う際には絶えずRisk-benefit balanceを考慮する必要がある.(著者抄録)
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機械学習の「正解」教師データに悩む
三島 和夫
日本生物学的精神医学会誌 ( 日本生物学的精神医学会 ) 34 ( 4 ) 132 2023年
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【神経内科疾患の睡眠障害】加齢に伴う睡眠障害
三島 和夫
脳神経内科 ( (有)科学評論社 ) 97 ( 5 ) 572 - 577 2022年11月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【精神疾患診療】(第1部)精神疾患を理解するための基礎知識 精神科薬物療法アップデート 睡眠薬の分類と特徴
三島 和夫
日本医師会雑誌 ( (公社)日本医師会 ) 151 ( 特別2 ) S148 - S150 2022年10月
総説・解説(学術雑誌)
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【「睡眠」に着目した向精神薬の作用再考】これからの不眠医療における睡眠薬の位置づけと使い分け
柴田 菜那, 竹島 正浩, 三島 和夫
臨床精神薬理 ( (株)星和書店 ) 25 ( 10 ) 1071 - 1077 2022年10月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
不眠症(不眠障害)は罹患頻度の高い睡眠障害のひとつであり、一般成人のうち約2〜3割が入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒等を含む何らかの不眠症状を有し、約1割が不眠症に該当することが報告されている。「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」においては、治療が必要な不眠症に対してはまず睡眠衛生指導を行ったのち、リスク・ベネフィットを評価した上で薬物療法を検討するという治療アルゴリズムが提示されている。これまで、不眠症に対する睡眠薬治療は、ベンゾジアゼピン受容体作動薬が主流であったが、近年オレキシン受容体拮抗薬やメラトニン受容体作動薬といった、新たな作用機序を有する睡眠薬が次々と上市されている。それぞれの睡眠薬の特徴を十分に理解し、個々の患者におけるリスクとベネフィットを検討した上で、患者と共同意思決定して治療選択を行うことが求められている。(著者抄録)
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【身体科と精神科の連携-身体科に必要な精神疾患の基礎知識】睡眠障害
伊藤 結生, 三島 和夫
カレントテラピー ( (株)ライフメディコム ) 40 ( 10 ) 941 - 946 2022年10月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
睡眠障害はcommon diseaseである。身体科でも不眠や過眠症状を訴える患者に遭遇し、対応が求められる機会が多い。最近では新型コロナウイルス感染症後遺症(long covid)で高頻度に睡眠障害が認められること、また医療従事者や一般住民でもストレス等による睡眠問題の訴えが増大していることが話題となった。不眠や過眠の原因は多様であるため、不眠症、睡眠関連呼吸障害や睡眠時随伴症などさまざまな睡眠覚醒障害を主観的症状(愁訴)および必要に応じて睡眠ポリグラフ検査などによる客観的評価に基づいて鑑別し、適切な睡眠衛生指導や薬物療法を選択する必要がある。特に高齢者についてはせん妄のリスクを念頭に置いた不眠症治療が重要となる。ベンゾジアゼピン系薬の身体依存について添付文書で注意喚起が促されて久しいが、睡眠薬をはじめとする向精神薬の使用については患者の不安も大きくアドヒアランス低下の一因になっているため、医療者は常に適正使用を心がける必要がある。本稿では、特に睡眠覚醒障害の鑑別診断、不眠症の適切な治療アプローチについて解説する。(著者抄録)
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三島 和夫
臨床精神薬理 ( (株)星和書店 ) 25 ( 10 ) 1059 - 1069 2022年10月
総説・解説(学術雑誌) 単著
精神疾患に伴う不眠や過眠(眠気)、リズム障害(夜型生活や昼夜逆転)は精神症状の一部、ストレス性、引きこもりに続発したものだと考えがちだが、実際にはさまざまな睡眠障害が高頻度に併存していることが指摘されている。これら睡眠障害は患者の社会的機能、気分、認知、QOLに広範な悪影響を及ぼす。本稿では精神疾患患者で頻度が高い睡眠障害について概観し、各論につなげる。精神疾患に伴う睡眠症状に対しては、睡眠薬に加えて、抗精神病薬、抗うつ薬など催眠鎮静作用の強い向精神薬が頻用される。たしかにα1、2、H1、5-HT2受容体遮断作用などを有する向精神薬の中には、主観的催眠作用、睡眠ポリグラフ上での入眠潜時の短縮、総睡眠時間の延長、中途覚醒時間の短縮などの睡眠調節効果が確認されているものもある。しかし、それらの知見のほとんどは短期服用時の効果を見た小規模な(時には健常被験者を対象とした)試験によるものであり、不眠症患者を対象にして中長期服用時の不眠改善効果と認容性を検証した臨床試験はほとんどない。我々が経験的に行っている催眠鎮静系向精神薬による睡眠調節は必ずしもエビデンスレベルの高い臨床データに裏打ちされたものではないことに留意して、実際の投薬に当たってはその益と害のバランスを見極める慎重に用いる必要がある。(著者抄録)
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【精神・神経疾患に併存する過眠の背景病態と治療マネジメント】認知症における過眠症状の評価とモニタリング
小笠原 正弥, 三島 和夫
精神医学 ( (株)医学書院 ) 64 ( 10 ) 1347 - 1352 2022年10月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
<文献概要>認知症では過眠(日中の眠気,昼寝)がしばしば認められる。認知症患者自身が訴えることもあれば,介護者から「1日中眠っている」「昼夜逆転している」といった訴えによって明らかになる場合もある。加齢変化によっても日中の眠気はみられるが,認知症患者は非認知症高齢者と比較しても過眠が多くみられることが示されている。最近の知見では,過眠症状は認知症に併存するだけでなく発症に先行する早期徴候として出現することが示唆されている。過眠症状のモニタリングは認知症の早期診断や予後予測に有用である可能性があるが,認知症患者における過眠は介護負担にはなりにくい場合もあり不眠や不穏などの他の周辺症状よりも見過ごされやすいと考えられる。本稿では認知症と過眠症状に焦点をあて,そのメカニズムとモニタリング方法について概説する。
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【認知症と睡眠-双方向からのアプローチ-】Overview 認知症と睡眠の双方向性の関係 認知症ではなぜ睡眠障害が多いのか
三島 和夫
Progress in Medicine ( (株)ライフ・サイエンス ) 42 ( 10 ) 905 - 909 2022年10月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【睡眠障害へのアプローチ最前線】睡眠障害の治療総論 睡眠障害の薬物療法
三島 和夫
臨牀と研究 ( 大道学館出版部 ) 99 ( 9 ) 1070 - 1073 2022年09月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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炭酸リチウム内服中止後、亜昏迷を契機に腎性尿崩症が顕在化した双極性感情障害の1例
小坂 峻平, 伊藤 結生, 小笠原 正弥, 佐々木 直人, 三島 和夫
精神神経学雑誌 ( (公社)日本精神神経学会 ) 124 ( 9 ) 661 - 661 2022年09月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【睡眠-覚醒障害】なぜ診断基準から"二次性不眠症"が消えたのか
竹島 正浩, 三島 和夫
精神科Resident ( (株)先端医学社 ) 3 ( 3 ) 169 - 170 2022年08月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【睡眠-覚醒障害】特集にあたって
三島和夫
精神科Resident ( (株)先端医学社 ) 3 ( 3 ) 4 - 4 2022年08月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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連載 整形外科医が知っておきたい他科の知識 不眠の診立てと治療指針
三島 和夫
整形外科 ( (株)南江堂 ) 73 ( 8 ) 881 - 886 2022年07月
総説・解説(学術雑誌) 単著
<文献概要>はじめに 不眠症はもっとも罹患頻度の高い睡眠障害の一つである.国内の成人の30%以上が入眠困難,中途覚醒,早朝覚醒,熟眠困難などのいずれかの不眠症状を抱えており,不眠症状に加えて日中の機能障害を併発している不眠症(不眠障害)に該当する者は成人の6〜10%に達する.不眠症状は多くの人が経験しその大部分は一過性で自然消退するが,一部は症状が遷延し慢性不眠に移行する.そのため,睡眠薬はもっとも処方頻度の高い薬剤の一つであり,日本の成人の約5%が医療機関から睡眠薬を処方されている.睡眠薬は20〜50歳代の若年〜中年層では精神科・心療内科での処方が多いものの,60歳代以降のいわゆるリタイア世代では一般診療科での処方が圧倒的に多い.整形外科も慢性疼痛を伴う疾患が多いため,不眠を訴える患者が多く,睡眠薬を処方する機会が多い診療科の一つである.さて,不眠症状(入眠困難,中途覚醒,早朝覚醒)があると即座に「不眠症」,「睡眠薬」を思い浮かべがちであるが,きわめて誤診が多い.現在知られている睡眠障害は70種類以上あり,有病率が高いものが多く,その大部分で夜間の不眠症状や日中の眠気を伴うためである.不眠症状を訴えて受診する患者のうち,不眠症(原発性不眠症)は2割程度であるとの試算もある.本稿では,冒頭で睡眠障害の診立て方(スクリーニング法)を紹介した後に,『睡眠薬の適正使用・休薬ガイドライン』のコンセプトに沿って,患者にとっても医療者にとっても安全・安心な不眠症の薬物療法のあり方について解説する.
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吉沢 和久, 三島 和夫
Depression Strategy ( (株)先端医学社 ) 12 ( 3 ) 12 - 15 2022年07月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【不眠症-研究・診療の最新知識】不眠症序論 不眠症の疾患概念の歴史的変遷
三島 和夫
医学のあゆみ ( 医歯薬出版(株) ) 281 ( 10 ) 934 - 939 2022年06月
総説・解説(学術雑誌) 単著
不眠症(不眠障害)は不眠症状(入眠困難または睡眠維持困難)と、それによる日中の機能障害を基本特徴とする疾患群である。現在の主要な診断基準では、不眠症はその持続期間によって慢性不眠障害と短期不眠障害に大別されるが、その診断においては併存疾患(合併症、基礎疾患)の有無を問わず、併存疾患が不眠症を惹起している可能性については考慮しない。すなわち、以前行われていた原因別分類を放棄するようになった。このような診断基準の大改訂の背景には、不眠症の病態生理と慢性化プロセスの考察から得られた続発性(二次性)不眠症から併存不眠症へのパラダイムシフトがある。本稿では、古来の現象的分類からはじまり、1970〜1980年代の原因別分類、1990年代以降の操作型診断基準の採用および併存不眠症の概念の導入へと続く不眠症の疾患概念の変遷について紹介する。(著者抄録)
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【治療ガイドラインの限界と私の治療:精神科薬物療法のコツ】不眠医療のガイドラインの有用性と限界
三島 和夫
臨床精神薬理 ( (株)星和書店 ) 25 ( 6 ) 677 - 684 2022年06月
総説・解説(学術雑誌) 単著
医師の裁量権は尊重されるべきだが、診療ガイドラインは多くのエビデンスを基に作成された「最初に試す価値のある診療方針」「改善する確率がもっとも高い治療法」であり、まずはガイドラインに準じた治療を行うべきである。一方で、ガイドラインの根拠となるRCTに組み入れられた患者の病像は普段の臨床で遭遇する患者のそれとは異なるためガイドラインをそのまま実地臨床で展開してもうまく奏効しないことが少なくない。不眠症は加齢とともに増加し、また基礎疾患に併存することが非常に多いため、リスクベネフィットの観点から治療に難渋することも多い。本稿では、不眠症治療の根幹に関わる二次性不眠症から併存不眠症への疾患概念の変遷を解説した後、うつ病に併存する不眠症、薬物療法の出口戦略、高齢者で問題となる認知症リスクへの対応を中心に、既存の不眠症の薬物療法ガイドラインの限界と個別対応のポイントについて私見を述べる。(著者抄録)
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特集 精神神経疾患の治療とQOL 不眠医療とQOL
伊藤 結生, 綾部 直子, 三島 和夫
精神医学 ( 株式会社医学書院 ) 64 ( 3 ) 333 - 340 2022年03月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【皮膚科医が学ぶ睡眠医学-皮膚科診療に活かそう!】(Part3.)不眠治療を学び、患者満足度を上げよう!(総説9) 皮膚疾患に伴う不眠症の薬物療法
三島 和夫
Visual Dermatology ( (株)学研メディカル秀潤社 ) 21 ( 3 ) 291 - 295 2022年02月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【精神医療のIT化】生体センシング技術を用いた睡眠モニタリングとその技術的課題
小笠原 正弥, 三島 和夫
精神科 ( (有)科学評論社 ) 40 ( 2 ) 257 - 262 2022年02月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【働く人々の睡眠改革-健康と安全の確保のために】COVID-19パンデミックから学ぶ睡眠・生活リズムの在り方
小笠原 正弥, 三島 和夫
公衆衛生 ( (株)医学書院 ) 86 ( 1 ) 35 - 42 2022年01月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
<文献概要>ポイント ◆COVID-19パンデミックは心理的、社会的、生物学的な側面から不眠症のみならず悪夢や概日リズムの変化に影響を及ぼした。◆働き方・睡眠・生活リズムの変容は睡眠時間の増加や社会時刻の多様性といったポジティブな側面も指摘されている。◆パンデミックで得た教訓やスキルをどのように活用しCOVID-19収束後の社会をより良きものにしていくかが問われている。
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【睡眠・覚醒の調節機構:その謎から臨床へ】睡眠の概念とその生理的意義
三島 和夫
Progress in Medicine ( (株)ライフ・サイエンス ) 41 ( 12 ) 1153 - 1158 2021年12月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【今日の精神科治療ハンドブック】(第13章)睡眠障害 不眠症
三島 和夫
精神科治療学 ( (株)星和書店 ) 36 ( 増刊 ) 248 - 251 2021年10月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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精神科薬物療法の出口戦略ガイドラインおよびその患者用資材 作成経緯と臨床的背景
三島 和夫
臨床精神薬理 ( (株)星和書店 ) 24 ( 9 ) 879 - 889 2021年09月
総説・解説(学術雑誌) 単著
本特集では、2017年(平成29年度)から足かけ4年間にわたり2つの厚生労働科学研究事業において策定した精神科薬物療法の「出口戦略」に関する論議とその成果の概要を紹介している。患者とその家族、治療者にとって安全で安心な精神科薬物療法の出口戦略を決定し、実践するためには、「長期維持療法」および「減薬・中止」時の臨床転帰に関するエビデンスに基づいた診療ガイドラインと患者の理解を助ける説明資材が必要である。そのため、研究事業では代表的な6つの向精神薬(とその主要標的疾患)である(1)抗精神病薬(統合失調症)、(2)抗うつ薬(うつ病)、(3)気分安定薬(双極性障害)、(4)睡眠薬(不眠症)、(5)抗不安薬(不安障害)、(6)ADHD治療薬(注意欠如多動性障害)を用いた精神科薬物療法の適正な出口戦略を実践するための実証的データとエビデンスを収集し、専門家によるコンセンサスミーティングを通じて診療ガイドラインを作成した。続いて、ガイドラインの根拠となったシステマティックレビュー・メタ解析の結果を基に、精神疾患が寛解した後の長期維持療法および減薬・中止の益と害を明示した患者用資材(decision aids:DA)とその実践マニュアルを作成した。本研究事業で作成した精神科薬物療法の出口戦略実践マニュアルを十分に啓発し適正運用をすることで、向精神薬の適正使用に関して医療者、患者、社会が抱いている懸念の緩和と、多剤併用や漫然長期処方例の減少に資することが期待される。本稿では精神科薬物療法の「出口戦略」を策定するに至った臨床的背景と経緯を解説し、個別の解説論文につなげたい。(著者抄録)
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糖尿病の療養指導Q&A 睡眠と糖尿病 不眠や睡眠の質と糖尿病、肥満との関係について教えてください
三島 和夫
糖尿病プラクティス ( 医歯薬出版(株) ) 38 ( 5 ) 608 - 609 2021年09月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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静脈血栓塞栓症の診断におけるD-dimerとSFMC併用の有用性:前方視的研究
竹島 正浩, 三島 和夫
老年精神医学雑誌 ( (株)ワールドプランニング ) 32 ( 増刊I ) 249 - 249 2021年09月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【不眠症】不眠症の出口を見据えた治療戦略
三島 和夫
クリニシアン ( エーザイ(株) ) 68 ( 4-5 ) 273 - 279 2021年05月
総説・解説(学術雑誌) 単著
現在、睡眠薬を含む6種類の向精神薬について、その主たる標的疾患に用いる際の出口戦略に関する厚生労働科学研究班の論議が続けられている。臨床現場で使用可能な出口戦略のための実践マニュアルを作成し、それを活用することで、向精神薬の適正使用の普及が期待できる。1)睡眠薬の出口戦略の提示とその後の問題点、2)共同意思決定のための資料、3)漸減法と認知行動療法、3)出口戦略ガイドラインおよび意思決定ガイドの公表、について述べた。
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竹島 正浩, 三島 和夫
臨床精神薬理 ( (株)星和書店 ) 24 ( 5 ) 499 - 504 2021年05月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
平成24年度(2012年)から平成30年度(2018年)まで過去4回連続で向精神薬の多剤併用および長期処方の制限を目的とした処方料・処方せん料が新設された。これらの保険給付政策は一定の効果を示しているものの、更なる向精神薬の適正使用を推進するためには、向精神薬を処方する医師自身がガイドラインなどを通じて各疾患に関する知識をアップデートするだけではなく、治療者と患者双方が医学的知識を共有した上で、選択肢となりうる治療法について益や害、患者の好みなどをふまえて積極的に協議し、共同意思決定(Shared Decision Making:SDM)する取り組みが鍵となる。また、治療で安定した患者については、精神科薬物療法の出口戦略(減薬・中止、もしくは安全で安心な長期維持療法)についてもSDMを行うと良いだろう。ベンゾジアゼピン受容体作動薬(睡眠薬、抗不安薬)に関しては、精神科医や心療内科医のみならず、これらの薬剤の過半数を処方している一般診療科の医師のほか、薬剤師、その他医療従事者の啓発が重要となる。(著者抄録)
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【不眠・過眠性障害-病態に即した治療戦略と薬剤の使用法】アルツハイマー型認知症に合併する不眠・過眠の病態と治療戦略
三島 和夫
カレントテラピー ( (株)ライフメディコム ) 39 ( 3 ) 235 - 239 2021年03月
総説・解説(学術雑誌) 単著
認知症では不眠や過眠(日中の眠気)がしばしば認められる。しかし、不眠症状の原因は不眠症とは限らない。睡眠関連呼吸障害、睡眠関連運動障害、睡眠時随伴症、概日リズム睡眠-覚醒障害など、原因疾患の内訳はきわめて多岐にわたるほか、午睡によって睡眠恒常性が破綻し、結果的に夜間睡眠の質が低下していることも少なくない。これらの睡眠-覚醒障害の多くは不眠症状を呈するため安易に催眠鎮静系薬物を投与されることが多いが、効果が乏しい一方、副作用が出現しやすい。そのためリスク・ベネフィット比を勘案しつつ睡眠衛生指導や時間療法などの非薬物療法などを効果的に取り入れてゆくことが必要になる。(著者抄録)
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岸太郎, 江角悟, 大矢一登, 奥谷理, 佐久間健二, 野村郁雄, 橋本保彦, 波多野正和, 波多野正和, 松井佑樹, 松田勇紀, 三宅誕実, 三島和夫, 岩田仲生
臨床精神薬理 ( (株)星和書店 ) 24 ( 9 ) 937 - 942 2021年
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
私達は以下の2つの臨床疑問を立てた。臨床疑問1:リチウム単剤療法により臨床的に安定した成人双極性障害患者に対し、リチウムの継続は、その中止に比し、推奨できるか?臨床疑問1に対する推奨文:リチウム単剤治療で臨床的に安定した成人双極性障害患者に対して、リチウムの継続は、2年に限り強く推奨される。今後、更に長期的なリチウム維持療法の有用性に関して検討する必要がある。臨床疑問2:ラモトリギン単剤療法により臨床的に安定した成人双極性障害患者に対し、ラモトリギンの継続は、その中止に比し、推奨できるか?臨床疑問2に対する推奨文:ラモトリギン単剤治療で臨床的に安定した成人双極性障害患者に対して、ラモトリギンの継続は、0.5〜1.5年に限り弱く推奨される。今後、更に長期的なラモトリギン維持療法の有用性に関して検討する必要がある。(著者抄録)
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【現代社会における不安の病理と対応】睡眠に関する不安とその対応
伊藤 結生, 三島 和夫
精神科治療学 ( (株)星和書店 ) 35 ( 12 ) 1367 - 1372 2020年12月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
不眠症の本態は不眠症状ではなく、不眠により惹起される日中機能の障害である。代表的な日中機能障害として不安、抑うつ症状が挙げられる。遷延する不眠によって生じた睡眠に対する不安、抑うつ症状は、認知の歪み、睡眠に対するネガティブな発想の反芻を引き起こし、睡眠問題がテーマ化することで更に不眠症状が悪化する悪循環に至る。不眠症に不安、抑うつが併存する病態生理の一つに過覚醒がある。不安、抑うつによる認知的過覚醒は、交感神経シフトや視床下部-下垂体-副腎皮質軸の活性化などを伴う生理的過覚醒に移行し、睡眠導入や睡眠維持機能の更なる低下をもたらす。したがって、不眠症の治療や睡眠薬の減薬・中止に際しても、不安や抑うつのコントロールが重要となる。そのためには、薬物療法と並行して、治療初期から睡眠衛生指導や認知行動療法的アプローチを積極的に活用すべきである。(著者抄録)
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【日常診療で遭遇する睡眠-覚醒障害】日常診療で遭遇する睡眠-覚醒障害の診断と治療 加齢に伴う睡眠問題
竹島 正浩, 三島 和夫
診断と治療 ( (株)診断と治療社 ) 108 ( 12 ) 1627 - 1631 2020年12月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
<Headline>1 加齢に伴い、睡眠潜時や中途覚醒時間は増加し、総睡眠時間が減少する。2 加齢に伴い、朝型の概日リズムとなる。3 加齢に伴い、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害の有病率が増加する。(著者抄録)
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【日常診療で遭遇する睡眠-覚醒障害】睡眠習慣指導のエッセンス 睡眠-覚醒リズム異常に対する認知行動療法的アプローチ
綾部 直子, 三島 和夫
診断と治療 ( (株)診断と治療社 ) 108 ( 12 ) 1647 - 1650 2020年12月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
<Headline>1 概日リズム睡眠-覚醒障害の一型である睡眠-覚醒相後退障害(DSWPD)は、児童・思春期から若年成人に好発する。2 DSWPDに対しては、光治療と認知行動的アプローチの組み合わせによる治療の有効性が明らかにされている。3 睡眠・覚醒リズムを整えるためには、起床・就床時刻を一定にしながら、起床後の光暴露、日中の活動量の維持など規則正しい生活スタイルを継続することが求められる。(著者抄録)
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【睡眠障害の基礎と臨床】中枢性過眠症候群 身体疾患や精神疾患に関連した過眠症について
今西 彩, 三島 和夫
日本臨床 ( (株)日本臨床社 ) 78 ( 増刊6 最新臨床睡眠学(第2版) ) 395 - 399 2020年11月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【睡眠障害の基礎と臨床】概日リズム睡眠・覚醒障害群 不規則睡眠・覚醒リズム障害
三島 和夫
日本臨床 ( (株)日本臨床社 ) 78 ( 増刊6 最新臨床睡眠学(第2版) ) 440 - 446 2020年11月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【睡眠障害の基礎と臨床】概日リズム睡眠・覚醒障害群 睡眠・覚醒相前進障害
三島 和夫
日本臨床 ( (株)日本臨床社 ) 78 ( 増刊6 最新臨床睡眠学(第2版) ) 434 - 439 2020年11月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【睡眠障害の基礎と臨床】睡眠・覚醒障害の治療法 高照度光療法
三島 和夫
日本臨床 ( (株)日本臨床社 ) 78 ( 増刊6 最新臨床睡眠学(第2版) ) 221 - 226 2020年11月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【睡眠障害の基礎と臨床】総説(基礎研究) ヒトの概日リズムと睡眠
三島 和夫
日本臨床 ( (株)日本臨床社 ) 78 ( 増刊6 最新臨床睡眠学(第2版) ) 98 - 104 2020年11月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【"with NEO"プレゼンツ 赤ちゃんの能力・生理・発達】胎児・新生児・乳児の睡眠発達と環境調整
太田 英伸, 今西 彩, 藤原 大, 有光 威志, 中川 真智子, 大石 芳久, 豊島 勝昭, 長 和俊, 安積 陽子, 伊藤 結生, 竹島 正浩, 三島 和夫
with NEO ( (株)メディカ出版 ) 33 ( 5 ) 672 - 682 2020年10月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【精神疾患に併存する見逃されやすい睡眠障害】精神疾患に併存する睡眠-覚醒障害の診立て
三島 和夫
精神科 ( (有)科学評論社 ) 37 ( 4 ) 396 - 400 2020年10月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【行動嗜癖(アディクション)】行動嗜癖と睡眠障害
吉村 道孝, 三島 和夫
日本医師会雑誌 ( (公社)日本医師会 ) 149 ( 6 ) 1030 - 1030 2020年09月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【プライマリーケアでよく診る精神疾患】睡眠-覚醒障害の鑑別診断
三島 和夫
臨牀と研究 ( 大道学館出版部 ) 97 ( 9 ) 1123 - 1128 2020年09月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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三島 和夫
Pharma Medica ( (株)メディカルレビュー社 ) 38 ( 8 ) 47 - 51 2020年08月
総説・解説(学術雑誌) 単著
<文献概要>はじめに 認知症では睡眠-覚醒障害の罹患頻度がきわめて高く,難治性であり大きな介護負担をもたらすため,その対処は医学上の急務となっている。認知症高齢者は自覚症状を陳述できないことが多く,睡眠-覚醒障害は診断および治療が難しい。不眠症,睡眠関連呼吸障害,睡眠関連運動障害,睡眠時随伴症,概日リズム睡眠-覚醒障害など,その内訳はきわめて多岐にわたるほか,午睡によって睡眠恒常性が破綻し,結果的に夜間睡眠の質が低下していることも少なくない。これらの睡眠-覚醒障害の多くは不眠症状を呈するため安易に催眠鎮静薬を投与されることが多いが,効果が乏しい一方,副作用が出現しやすい。そのためリスク・ベネフィット比を勘案しつつ,睡眠衛生指導や時間療法などの非薬物療法などを効果的に取り入れていくことが必要になる。
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【不眠症治療を再考する】不眠診療における出口戦略ガイドライン
三島 和夫
クリニシアン ( エーザイ(株) ) 67 ( 7 ) 647 - 655 2020年07月
総説・解説(学術雑誌) 単著
出口戦略とは、疾患が寛解・回復した後に行う減薬や中止、もしくは安全な長期維持療法の選択であり、患者と共同意思決定する作業を指す。不眠診療における出口戦略の欠如が、睡眠薬を用いた薬物療法のアドヒアランスが低い主な要因となっている。出口戦略の指針がないため、患者のみならず医師の治療行動にも迷いが生じている。医師と患者、家族間での共同意思決定が重要であると考えられた。
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肢体不自由、発達障害、重症心身障害を抱える児童での睡眠問題とその対処
三島 和夫
療育 ( (福)日本肢体不自由児協会 ) ( 61 ) 9 - 21 2020年07月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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【睡眠薬・抗不安薬を安全に使いこなす、効果的に減薬する】睡眠薬と抗不安薬の処方実態と国内的課題
三島 和夫
睡眠医療 ( (株)ライフ・サイエンス ) 14 ( 2 ) 137 - 144 2020年06月
総説・解説(学術雑誌) 単著
・ベンゾジアゼピン受容体作動薬(睡眠薬、抗不安薬)の適正使用が臨床的問題となって久しい。2012年度以降、過去4回連続で向精神薬の多剤併用および長期処方の制限を目的とした処方料・処方箋料が新設された。向精神薬の適正使用を推進するためには、医療者と患者双方が精神科薬物療法の出口戦略(減薬・中止、もしくは安全で安心な長期維持療法)について積極的に協議し、共同意思決定(shared decision making:SDM)する取り組みが効果的である。・また、ベンゾジアゼピン受容体作動薬の適正使用のためには、精神科医に限らず、一般診療科の医師、薬剤師、その他医療従事者を対象とした幅広い啓発が必要である。(著者抄録)
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【精神科診療のエビデンス-国内外の重要ガイドライン解説】(第12章)睡眠障害 睡眠薬の適正な使用・休薬ガイドライン
高江洲 義和, 三島 和夫
精神医学 ( (株)医学書院 ) 62 ( 5 ) 712 - 718 2020年05月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
<文献概要>ガイドラインのポイント ・慢性不眠症に対する適切な症状評価,治療の要否判定,睡眠衛生指導,薬物療法,非薬物療法,維持治療,休薬を目指した出口戦略についてのアルゴリズムを示した包括的なガイドラインである。・睡眠薬治療は単剤・常用量使用が原則であり,安易な多剤併用療法や長期使用は避けるべきである。・非薬物療法の認知行動療法は単独療法も睡眠薬との併用療法も有効性が示されているため,可能であれば実施を検討することが望ましい。・不眠症状と日中の機能障害が十分に改善した場合は,睡眠薬を継続すべきか,休薬を目指すべきかについては,共同意思決定により決定することが望ましい。
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【評価尺度を再考する】真のエンドポイントを目指した慢性不眠障害の評価 過覚醒評価尺度とその標準化
綾部 直子, 三島 和夫
臨床精神薬理 ( (株)星和書店 ) 23 ( 5 ) 507 - 515 2020年05月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
慢性不眠障害(慢性不眠症)の疾患概念は大きく変遷しつつある。症候や原因論別の分類や治療ではなく、慢性不眠が進行・重症化する際のプロセスが重視されるようになり、その共通した病態基盤の1つとして過覚醒が注目されている。不眠を遷延・悪化させるリスク因子である3P、すなわち素因(Predisposing factors)、増悪因子(Precipitating factors)、遷延因子(Perpetuating factors)により、認知的過覚醒を伴う短期不眠障害から生理的過覚醒を伴う慢性不眠障害に移行し、不眠治療をより困難にさせる。筆者らは、過覚醒を評価する自記式のHyperarousal Scale(以下、HAS)の日本語版を開発し、その有用性を検証した。慢性不眠症患者のHAS得点は健常対照者に比較して有意に高く、また抑うつ度や不眠重症度とも相関する。たとえ治療により不眠症状が見かけ上改善していても、HAS得点は健常レベルまで低下していないことも明らかになった。このことは不眠障害が寛解状態にあっても認知的過覚醒が残存している可能性があり、再発準備状態が持続している危険性を示唆している。したがって、不眠症治療においては不眠症状の有無に基づく重症度評価だけではなく、発症・再発リスクの評価のために過覚醒状態を評価することは、長期転帰を予測する上で有用な指標となり得るかもしれない。(著者抄録)
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【高齢者の睡眠-覚醒障害を正しく診たて安全に治療する】高齢者の睡眠-覚醒障害とその背景要因
三島 和夫
Geriatric Medicine ( (株)ライフ・サイエンス ) 58 ( 5 ) 375 - 379 2020年05月
総説・解説(学術雑誌) 単著
高齢者では不眠(特に中途覚醒、早朝覚醒)や過眠(日中の眠気)が増加する。疼痛やそう痒などの身体症状はもちろん、物音など些細な刺激で覚醒し、睡眠の持続性が低下する。その背景要因は複雑である。深いノンレム睡眠や総睡眠時間が短縮するなど睡眠生理の加齢変化に加え、基礎代謝や精神身体活動の減少のためにそもそも睡眠のニーズが低下しているため睡眠は短く、また浅くなりやすい。さらには、独居や死別などによる孤立や不安など、睡眠の質を低下させる心理社会的ストレスを抱えていることも少なくない。そのため、高齢者の不眠や過眠の治療の目標は「年齢相応の眠り」であり、生理的加齢の部分については「治すのではなく受け止める」ものとして指導する。その上で薬物療法を行う場合でも、心理社会的要因についても目配りする必要がある。(著者抄録)
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【ベンゾジアゼピン受容体作動薬の問題点と適正使用】向精神薬の多剤併用と長期処方に関する診療報酬改定の概要とそれに至った要因
三島 和夫
精神医学 ( (株)医学書院 ) 62 ( 4 ) 365 - 375 2020年04月
総説・解説(学術雑誌) 単著
<文献概要>2012年度から2018年度まで過去4回連続で向精神薬の多剤併用および長期処方の制限を目的とした処方料・処方せん料が新設された。向精神薬の適正使用を推進するためには,保険給付政策による誘導だけではなく,治療者と患者双方が精神科薬物療法の出口戦略(減薬・中止,もしくは安全で安心な長期維持療法)について積極的に協議し,共同意思決定(shared decision making:SDM)する取り組みが鍵となる。また,ベンゾジアゼピン受容体作動薬(睡眠薬,抗不安薬)に関しては,精神科医,心療内科医のみならず,これらの薬剤の過半数を処方している一般診療科の医師のほか,薬剤師,その他医療従事者の啓発が重要となる。
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治療法の再整理とアップデートのために 専門家による私の治療 ナルコレプシー
大森 佑貴, 三島 和夫
日本医事新報 ( (株)日本医事新報社 ) ( 5009 ) 52 - 53 2020年04月
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
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【将来の認知症医療を見据えて-診断・治療・社会的問題を問い直す-】治療BPSD治療を問う 新たな視点を交えて考える 認知症の睡眠障害を昼夜の視点から診立てる
三島 和夫
老年精神医学雑誌 ( (株)ワールドプランニング ) 31 ( 増刊I ) 94 - 100 2020年02月
総説・解説(学術雑誌)
人口の高齢化とともに認知症の患者数は増加の一途をたどっている。認知症を有する高齢者では睡眠-覚醒障害と随伴する精神行動障害の頻度がきわめて高く、難治性であり大きな介護負担をもたらすため、その対処は医学上の急務となっている。認知症の睡眠-覚醒障害は診断および治療がむずかしい。不眠症、睡眠関連呼吸障害、睡眠関連運動障害、睡眠時随伴症、概日リズム睡眠-覚醒障害など、その内訳はきわめて多岐にわたるほか、午睡によって睡眠恒常性が破綻して、結果的に夜間睡眠の質が低下していることも少なくない。その診断には昼夜の視点から症状を診立てる必要がある。これらの睡眠-覚醒障害の多くは不眠症状を呈するため安易に催眠鎮静系薬物を投与されることが多いが、効果が乏しい一方、副作用が出現しやすい。そのためリスク・ベネフィット比を勘案しつつ、睡眠衛生指導や時間療法などの非薬物療法などを効果的に取り入れていくことが必要になる。(著者抄録)
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【睡眠の制御と機能】非24時間睡眠 覚醒リズム障害の臨床と病態生理
三島 和夫
生体の科学 ( (公財)金原一郎記念医学医療振興財団 ) 71 ( 1 ) 54 - 58 2020年02月
総説・解説(学術雑誌)
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現代の不眠と睡眠薬の適正使用 現代の不眠と睡眠薬の適正使用 総論
三島 和夫
臨床薬理 ( (一社)日本臨床薬理学会 ) 50 ( Suppl. ) S205 - S205 2019年11月
総説・解説(学術雑誌)
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【睡眠障害治療の最前線】概日リズム睡眠-覚醒障害(睡眠-覚醒相後退障害)の病態と治療
今西 彩, 三島 和夫
医学と薬学 ( (株)自然科学社 ) 76 ( 12 ) 1731 - 1736 2019年11月
総説・解説(学術雑誌)
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【ICD-11とDSM-5】睡眠-覚醒障害 ICD-11、DSM-5、ICSD-3との対比から
三島 和夫
分子精神医学 ( (株)先端医学社 ) 19 ( 4 ) 231 - 238 2019年10月
総説・解説(学術雑誌)
睡眠-覚醒障害は精神疾患、神経疾患の症状として、併存症として、残遺疾患として高率に出現する。ICD-10では睡眠-覚醒障害が「精神及び行動の障害」の大分類(Fコード)と、「神経系の疾患」の大分類(Gコード)に分かれて診断されていたが、ICD-11では第7章「睡眠-覚醒障害」という新たな章として独立して取り扱われることになった。独立した章となったことで、診断分類の自由度が高まり、睡眠-覚醒障害の最も代表的な診断基準であり睡眠医療や睡眠医学研究に汎用されている米国睡眠医学会による睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)との整合性も格段に高まった。今回の改訂によって睡眠-覚醒障害に関しては利便性の高い基本統計として疫学調査や医学研究に従来以上に幅広く使用されるようになるだろう。一方で、DSM-5における睡眠-覚醒障害の問題点がより浮き彫りになり、今後の改訂に向けて圧力が強まると思われる。(著者抄録)
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不眠症改善後の睡眠薬の使い方・減らし方・やめ方 (特集 精神疾患の寛解・回復後,症状消失後の治療ストラテジー)
竹島 正浩, 三島 和夫
臨床精神薬理 = Japanese journal of clinical psychopharmacology ( 星和書店 ) 22 ( 8 ) 815 - 820 2019年08月
総説・解説(学術雑誌)
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光の非視覚性作用 : 覚醒度および認知機能の修飾作用 (特集 光と精神医学)
竹島 正浩, 三島 和夫
精神医学 = Clinical psychiatry ( 医学書院 ) 61 ( 8 ) 883 - 889 2019年08月
総説・解説(学術雑誌)
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【睡眠-正常生理とその異常】睡眠と疾患 不眠や過眠を伴う睡眠-覚醒障害の鑑別
三島 和夫
Clinical Neuroscience ( (株)中外医学社 ) 37 ( 7 ) 822 - 825 2019年07月
総説・解説(学術雑誌)
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【精神科診療マニュアル】睡眠関連疾患 総論(概念と分類)
三島 和夫
精神科 ( (有)科学評論社 ) 35 ( Suppl.1 ) 332 - 336 2019年07月
総説・解説(学術雑誌)
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睡眠・覚醒リズム特性と求められている社会時刻との不調和による心身の異常とその病態生理
三島 和夫
秋田医学 ( 秋田医学会 ) 46 ( 1 ) 11 - 19 2019年06月
総説・解説(学術雑誌)
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【「国際疾病分類第11回改訂版(ICD-11)の社会精神医学的意義」】ICD-11における睡眠-覚醒障害の位置づけと課題
三島 和夫
日本社会精神医学会雑誌 ( (一社)日本社会精神医学会 ) 28 ( 2 ) 175 - 182 2019年05月
総説・解説(学術雑誌)
睡眠障害(睡眠-覚醒障害)は精神疾患、神経疾患の症状として、併存症として、残遺疾患として高率に出現する。ICD-10までは睡眠-覚醒障害が「精神及び行動の障害」の大分類(Fコード)と、「神経系の疾患」の大分類(Gコード)に分かれて診断されていたが、ICD-11では第7章「睡眠-覚醒障害」という新たな章として独立して取り扱われることになった。独立した章となったことで、診断分類の自由度が高まり、睡眠-覚醒障害の最も代表的な診断基準であり睡眠医療や睡眠医学研究に汎用されている米国睡眠医学会による睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)との整合性も格段に高まった。今回の改訂によって睡眠-覚醒障害に関しては利便性の高い基本統計として疫学調査や医学研究に従来以上に幅広く使用されるようになるだろう。一方で、病態生理学的にも臨床的にもつながりの深い精神疾患や神経疾患との「距離感」が大きくなることで、臨床研究や治療連携上の支障が生じないように留意する必要がある。(著者抄録)
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【プライマリーケアに役立つ うつ・不安・不眠の診療】不眠 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン
三島 和夫
臨牀と研究 ( 大道学館出版部 ) 96 ( 5 ) 571 - 577 2019年05月
総説・解説(学術雑誌)
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【不眠症の薬物治療と非薬物治療】日本における向精神薬の使用実態とその問題点
三島 和夫
ねむりとマネージメント ( (株)先端医学社 ) 6 ( 1 ) 5 - 9 2019年03月
総説・解説(学術雑誌)
<Points>・本稿では日本国内における向精神薬4種(睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬)の処方率および多剤併用率の経年推移を解説した。・現在では2000年代にみられた処方率の増加傾向に一定の歯止めがかかっており、とくに抗不安薬では減少傾向が顕著である。・向精神薬の多剤併用の抑止を目的として、平成24年度(2012年)から平成30年度(2018年)まで4度連続でおこなわれた診療報酬改定は睡眠薬および抗不安薬の多剤併用率の抑止に効果を発揮している。・向精神薬の適正使用を推進するためには、精神科医、心療内科医のみならず、一般診療科の医師、薬剤師、その他医療従事者の意識向上が鍵になる。・診療報酬による誘導だけではなく、向精神薬の適正使用についての啓発が継続される必要がある。(著者抄録)
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【平成30年の診療報酬改定のインパクト-精神科診療はどう変わったのか?変わっていくのか?-】診療報酬改定の概要と睡眠薬と抗不安薬の処方に及ぼす影響
三島 和夫
精神科治療学 ( (株)星和書店 ) 34 ( 3 ) 285 - 291 2019年03月
総説・解説(学術雑誌)
向精神薬の多剤併用の抑止を目的として、平成24年度(2012年)から平成28年度(2016年)まで過去3回連続で行われた診療報酬改定は、睡眠薬および抗不安薬の多剤併用率の抑止に一定の効果を発揮した。平成30年度(2018年)の改定では多剤併用に加えて、同一用法・用量で1年以上処方した場合にも処方料、処方せん料が減算されることになった。向精神薬の適正使用を推進するためには、精神科医、心療内科医のみならず、一般診療科の医師、薬剤師、その他医療従事者の意識向上が鍵になる。診療報酬による誘導だけではなく、向精神薬の適正使用についての啓発が継続される必要がある。(著者抄録)
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綾部 直子, 三島 和夫
精神保健研究 ( (国研)国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 ) ( 32 ) 37 - 42 2019年03月
総説・解説(学術雑誌)
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【時間生物学からサーカディアン・メディシンへ 24-hour societyに挑む概日リズム研究のステージチェンジ】概日リズム研究と社会 24時間社会に潜む睡眠関連健康問題
三島 和夫
実験医学 ( (株)羊土社 ) 37 ( 3 ) 400 - 401 2019年02月
総説・解説(学術雑誌)
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【知っておきたい器質性・症状性・薬剤性の精神障害:Update】抗NMDA受容体脳炎
筒井 幸, 馬越 秋瀬, 神林 崇, 田中 惠子, 清水 徹男, 三島 和夫
臨床精神医学 ( (株)アークメディア ) 48 ( 1 ) 11 - 16 2019年01月
総説・解説(学術雑誌)
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【精神科薬物療法の実践と治療哲学】(第IV章)<その他> 睡眠薬の種類と正しい使い方
三島 和夫
臨床精神医学 ( (株)アークメディア ) 47 ( 増刊 ) 167 - 172 2018年12月
総説・解説(学術雑誌)
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三島 和夫
睡眠医療 ( (株)ライフ・サイエンス ) 12 ( 4 ) 491 - 497 2018年12月
総説・解説(学術雑誌)
・認知症では、睡眠・覚醒系神経核および概日リズム調節にかかわる視交叉上核(suprachiasmatic nucleus:SCN)やその投射路が集中する脳幹、視床下部、視床などに不可逆的な器質障害が生じるため、重篤な夜間不眠、過眠、不規則な睡眠・覚醒時間パターンが認められる。睡眠・概日リズム障害は認知症の発症リスク要因、前駆症状であると同時に、認知・社会機能やQOLを低下させる併存疾患でもある。・認知症に併存する睡眠障害の内訳は多岐にわたり、その多くは難治性である。したがって治療にあたっては鑑別診断が重要であり、安易に催眠鎮静系向精神薬を用いるべきではない。(著者抄録)
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BPSDと睡眠障害
有竹清夏, 三島和夫
ねむりとマネージメント 2018年10月
総説・解説(学術雑誌)
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【認知症トータルケア】治療とケア 認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する治療 睡眠障害
三島 和夫
日本医師会雑誌 ( (公社)日本医師会 ) 147 ( 特別2 ) S233 - S235 2018年10月
総説・解説(学術雑誌)
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慢性不眠症治療のストラテジー 睡眠薬減量に対するCBT-Iの貢献と課題 日本における多施設共同ランダム化比較試験によるCBT-Iの有効性
綾部 直子, 三島 和夫
心身医学 ( (一社)日本心身医学会 ) 58 ( 7 ) 622 - 627 2018年10月
総説・解説(学術雑誌)
GABA-A受容体作動薬(GABA-A receptor agonists:GABAA-RA)によって不眠症が寛解しない薬物療法抵抗性の原発性不眠症患者を対象として、CBT-Iを補完することによる不眠症の改善効果およびGABAA-RAの漸減促進効果を多施設共同のランダム化比較試験を用いて検討した。対象者は、CBT-I群、または通常治療である睡眠衛生指導のみのTAU群のいずれかに割り付けられた。隔週計5回の介入のうちセッション4と5は両群とも漸減法を用いた睡眠薬の減薬指導とした。解析の結果、CBT-I群はTAU群と比較して、介入後、1ヵ月後フォローアップで不眠重症度が有意な減少を示した。GABAA-RAの減薬率については、CBT-I群で介入前から1ヵ月後フォローアップにかけて約30%の減薬率を示したものの、TAU群と比較して有意な優越性は示されなかった。本研究の結果から、CBT-Iの減薬促進効果については減薬プロトコルや減薬期間の最適化によるさらなる検証が望まれる。(著者抄録)
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日中の光曝露が概日リズムに与える影響
吉村 道孝, 北村 真吾, 衛藤 憲人, 肥田 昌子, 勝沼 るり, 綾部 直子, 元村 祐貴, 西脇 祐司, 根岸 一乃, 坪田 一男, 三島 和夫
不眠研究 ( メディカルフロントインターナショナル(有) ) 2018 32 - 32 2018年09月
総説・解説(学術雑誌)
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【不眠症の治療と睡眠薬】睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドラインの臨床的意義
三島 和夫
精神医学 ( (株)医学書院 ) 60 ( 9 ) 949 - 956 2018年09月
総説・解説(学術雑誌)
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現代社会の睡眠習慣が抑うつを惹起するメカニズム
三島 和夫
ヘルスカウンセリング学会学術大会・総会プログラムおよび講演抄録集 ( (NPO)ヘルスカウンセリング学会 ) 25回 13 - 13 2018年09月
総説・解説(学術雑誌)
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特集 不眠症の治療と睡眠薬 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドラインの臨床的意義
三島 和夫
精神医学 ( 株式会社医学書院 ) 60 ( 9 ) 949 - 956 2018年09月
総説・解説(学術雑誌) 単著
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三島 和夫
成人病と生活習慣病 ( (株)東京医学社 ) 48 ( 8 ) 879 - 885 2018年08月
総説・解説(学術雑誌)
・睡眠薬は処方頻度の高い薬剤である一方で、その多剤併用、漫然長期処方が厳しく問われている。・「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」のコンセプトに基づき、不眠症の治療戦略、特に出口戦略(安全な長期維持療法もしくは減薬中止)について患者とともに意思決定することが求められている。・ベンゾジアゼピン系睡眠薬はファーストラインから外れ、よりリスクが低減された非ベンゾジアゼピン系睡眠薬、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬を適宜選択して不眠症の薬物療法を組み立てることが推奨されている。・睡眠薬のリスクとベネフィットを患者自身が理解、納得し、積極的に治療に参加するアドヒアランスの高い不眠医療こそが治療転帰を向上させるもっとも有効な手立てとなる。(著者抄録)
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【ガイドラインの作成・普及に向けての取り組み】不眠治療の出口戦略を考える 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドラインから
三島 和夫
精神科 ( (有)科学評論社 ) 33 ( 1 ) 57 - 63 2018年07月
総説・解説(学術雑誌)
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【ビッグデータ時代の精神医学】ウェアラブルデバイスとオンライン診断システムの睡眠医学への応用
三島 和夫
分子精神医学 ( (株)先端医学社 ) 18 ( 3 ) 124 - 130 2018年07月
総説・解説(学術雑誌)
ウェアラブルデバイスとオンライン診断システムを活用した睡眠障害の診断システムが社会実装されようとしている。IoT(Internet of Things)技術の進歩によって生体情報データを高精度かつ連続的にモニタリングし、クラウド上にデータストレージできる安価なデバイスが続々と登場している。ウェアラブルデバイスによる睡眠障害の診断精度は、複数の生体情報の同時測定やその解析アルゴリズムの進歩によって格段に向上している。今後は個人の生体情報を繰り返し取得することでAI(人工知能)の機械学習や深層学習によってテーラーメイド型の睡眠医療が可能になるだろう。われわれが作成した睡眠医療の支援と睡眠障害研究の促進を目的とした集約型睡眠医療プラットフォーム(睡眠医療および睡眠研究用プラットフォームResearch Platform for Advanced Sleep Medicine;略称PASM)のように、質の高い睡眠医療の提供、臨床情報や研究用バイオリソースの管理までをサポートするプラットフォームも登場している。ウェアラブルデバイスを通じて得られた豊富な臨床情報が付加されたバイオリソースを活用することで、睡眠障害の病態研究の飛躍的な進展も期待される。(著者抄録)
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【向精神薬による不眠治療エビデンスはあるか?-現状と課題-】向精神薬を用いた不眠治療の現状と課題
三島 和夫
精神神経学雑誌 ( (公社)日本精神神経学会 ) 120 ( 7 ) 558 - 563 2018年07月
総説・解説(学術雑誌)
精神疾患に伴う強度の不眠,夜間不穏は精神医療,看護上の難題の1つであり,睡眠薬に加えて,抗精神病薬,抗うつ薬など催眠鎮静作用の強い向精神薬が頻用される.たしかにα1,α2,H1,5-HT2遮断作用などを有する向精神薬のなかには,主観的催眠作用,睡眠ポリグラフ上での入眠潜時の短縮,総睡眠時間の延長,中途覚醒時間の短縮などの睡眠調節効果が確認されているものもある.しかし,それらの知見のほとんどは短期服用時の効果をみた小規模な(時には健常被験者を対象とした)試験によるものであり,不眠症患者を対象にして中長期服用時の不眠改善効果と忍容性を検証した臨床試験はほとんどない.今後,既存の睡眠薬が奏効しない難治性不眠症に対する補完療法として催眠鎮静系向精神薬を活用することが可能か,用量,投与期間,安全性を明らかにする臨床データが求められている.(著者抄録)
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【プライマリ・ケアでおさえておきたい 重要薬・頻用薬】抗不安薬・催眠鎮静薬 睡眠薬
三島 和夫
Medicina ( (株)医学書院 ) 55 ( 4 ) 34 - 38 2018年04月
総説・解説(学術雑誌)
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【国民病としての不眠症治療】不眠医療の現状と今後の課題
三島 和夫
クリニシアン ( エーザイ(株) ) 65 ( 4 ) 317 - 322 2018年04月
総説・解説(学術雑誌)
睡眠薬の多剤併用を抑止するため、2012年、2014年に診療報酬が改定された。また、2016年にはエチゾラムとゾピクロンの投与期間の上限が30日となった。さらに、2017年にはベンゾジアゼピン受容体作動薬の離脱症状に対する注意喚起が促された。薬物療法に、適切な睡眠習慣指導、認知行動療法を併用することで大部分の不眠症患者は対処が可能であり、寛解後の減薬も容易になる。処方箋発行ベースで7割以上が未だベンゾジアゼピン系睡眠薬が占めている現状は是正される必要があると考えられた。
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個人の睡眠・覚醒リズム特性と求められている社会時刻との不調和による心身の異常とその病態生理に関する研究
三島 和夫, 肥田 昌子, 北村 真吾
最新医学 ( (株)最新医学社 ) 73 ( 3 ) 442 - 460 2018年03月
総説・解説(学術雑誌)
我々は、ヒトの睡眠・覚醒リズムの調節メカニズム、およびその破綻と臨床的意義について、睡眠医学、精神生理学、脳機能画像学、分子生物学的手法を用いて取り組んできた。本総説のテーマの1つである概日リズム睡眠-覚醒障害(Circadian Rhythm Sleep-Wake Disorder,以下CRSWD)は、個人の睡眠・生体リズム特性が24時間周期の昼夜サイクルに適合できない睡眠障害である。我々は、その一型である非24時間睡眠-覚醒リズム障害(Non-24-Hour Sleep-Wake Rhythm Disorder,以下N24SWD)に罹患した患者の生物時計周期(τ)を、自施設にある長期隔離実験室を用いた強制脱同調試験で精密に測定することで、N24SWDにおける異常な長周期の存在を世界で初めて明らかにした。また、τの異常を実地臨床で簡便に同定するため、皮膚線維芽細胞内の時計遺伝子hBmal1の転写サイクルをリアルタイムモニタリングすることによって末梢時計周期(τp)をin vitroで計測する手法を開発した。τpを指標として時間療法(光療法およびメラトニンを用いて睡眠・覚醒リズムを正常化する治療)への反応性を検証した結果、τpが短いN24SWD患者では臨床転帰が良好であることが明らかになった。また、候補時計遺伝子の網羅的解析により、CRSWDへの罹患感受性に関連する複数の遺伝子多型・ハプロタイプを見いだした。CRSWDに限らず、睡眠時間帯やクロノタイプ(朝型・夜型指向性)の決定に大きな影響を及ぼすτの長さには大きな個人差があること、しかしながら求められている社会時刻はそれに比して画一的であり、その結果として個人の睡眠特性と社会時刻のミスマッチによって内的脱同調(生物時計位相と睡眠相の相互位相関係の異常)や睡眠負債(睡眠不足の蓄積)を呈する生活者が少なからず存在することを明らかにした。個人の睡眠特性と社会時刻のミスマッチは、生活者の心身機能に多大なる影響を及ぼす。夜型クロノタイプでは睡眠時間の短縮と同時に強い抑うつ状態を呈していることを明らかにするとともに、同様の抑うつ気分は健常被験者においてもごく短期間の睡眠負債によって容易に惹起されることをシミュレーション試験で示した。日常的に生じ得る程度の睡眠負債によって気分低下が生じる神経基盤の1つとして、睡眠負債が情動制御にとって重要な扁桃体-内側前頭皮質間の機能的結合(相互抑制)を減弱させることを、脳機能画像学的に明らかにした。さらに、一般生活者の中には自覚できない程度の軽度だが持続的な睡眠負債(潜在的睡眠不足)が存在し、精神機能、食欲制御、代謝、ストレス応答系の機能を低下させていることを見いだした。上記のように、我々は睡眠・覚醒リズム調節機能の個人差/多様性、社会時刻への同調不全のメカニズム、個人の睡眠特性と社会時刻のミスマッチが心身に及ぼす影響を明らかにする一連の研究に関する多くの成果を得ており、本総説のテーマとした。(著者抄録)
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【診断と治療のABC[130]発達障害】(第4章)臨床的見立て 神経発達障害に見られる睡眠問題とその臨床的意義
三島 和夫
最新医学 ( (株)最新医学社 ) 別冊 ( 発達障害 ) 93 - 99 2018年01月
総説・解説(学術雑誌)
小児では、睡眠問題が高頻度に認められる。不眠、日中の強い眠気、覚醒困難、夜型の睡眠リズムなど、何らかの睡眠習慣上の問題を抱えている子どもは、4人に1人に達する。また、睡眠時無呼吸症候群や睡眠時驚愕症(いわゆる夜驚)など、睡眠-覚醒障害の併存も多い。神経発達障害の患児では、とりわけ睡眠問題の頻度が高い。これらの睡眠問題を抱える子どもでは、認知や感情の調節機能が影響を受け、精神行動上の変化が生じる。さらには、成人後の精神機能にも中長期的な影響を残す危険性が指摘されている。一方で、睡眠問題を解決することで、見かけ上重症化していた神経発達障害の中核症状が軽減し、社会生活機能が格段に向上することもある。本稿では、神経発達障害に見られる睡眠問題と、その臨床的意義に関する知見を紹介する。(著者抄録)
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三島 和夫
Geriatric Medicine ( (株)ライフ・サイエンス ) 56 ( 1 ) 35 - 38 2018年01月
総説・解説(学術雑誌)
高齢不眠患者では加齢に伴う睡眠構造の変化、睡眠ニーズを減少(覚醒閾値を低下)させるライフスタイル、不眠の原因となる合併症の増加、うつ病や社会的孤立などメンタルヘルスの悪化などである。そのため高齢者の不眠症は、一般的に慢性経過をたどりやすい。また、不眠症状があることイコール不眠症ではない点にも留意する必要がある。正しい診断、誤った睡眠習慣の是正、その後に症状にマッチした薬物療法を行い、症状の改善に合わせて可能な限り減薬に努めるのが治療の基本である。薬物療法のリスクとベネフィットを患者自身が理解し享受する、アドヒアランスの高い不眠医療が求められている。(著者抄録)
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綾部 直子, 三島 和夫
心身医学 ( 一般社団法人 日本心身医学会 ) 58 ( 7 ) 622 - 627 2018年
総説・解説(学術雑誌) 国内共著
<p>GABA-A受容体作動薬 (GABA-A receptor agonists : GABAA-RA) によって不眠症が寛解しない薬物療法抵抗性の原発性不眠症患者を対象として, CBT-Iを補完することによる不眠症の改善効果およびGABAA-RAの漸減促進効果を多施設共同のランダム化比較試験を用いて検討した. 対象者は, CBT-I群, または通常治療である睡眠衛生指導のみのTAU群のいずれかに割り付けられた. 隔週計5回の介入のうちセッション4と5は両群とも漸減法を用いた睡眠薬の減薬指導とした. 解析の結果, CBT-I群はTAU群と比較して, 介入後, 1カ月後フォローアップで不眠重症度が有意な減少を示した. GABAA-RAの減薬率については, CBT-I群で介入前から1カ月後フォローアップにかけて約30%の減薬率を示したものの, TAU群と比較して有意な優越性は示されなかった. 本研究の結果から, CBT-Iの減薬促進効果については減薬プロトコルや減薬期間の最適化によるさらなる検証が望まれる.</p>
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Q and A―神経科学の素朴な疑問 時差ぼけは東回りと西回りで違うのですか?
三島和夫
Clinical Neuroscience 35 ( 12 ) 1478‐1479 2017年12月
総説・解説(学術雑誌)
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【光環境と睡眠・概日リズム】高齢者を取り巻く光環境と睡眠・生体リズム障害
三島 和夫
睡眠医療 ( (株)ライフ・サイエンス ) 11 ( 4 ) 489 - 493 2017年12月
総説・解説(学術雑誌)
全盲、極地圏、宇宙空間などの特殊条件下を除けば、ヒトは生物時計の最も強力な同調因子である生活環境光を十分に享受していると思いがちだが、高齢者、特に認知症高齢者に関する限りその認識は正しくない。外出機会の減少もしくは行動制限による自然光(高照度光)への曝露機会の減少、不適切な時間帯における光への過剰曝露、日照量や日長時間の季節変動などが原因となって、不眠症、概日リズム睡眠・覚醒障害、抑うつ状態などが生じることがある。光環境をうまく活用することは、高齢者や認知症高齢者の社会機能とQOLを高めるために有用である。(著者抄録)
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三島 和夫
Anti-aging Science ( (株)メディカルレビュー社 ) 9 ( 2 ) 80 - 80 2017年12月
総説・解説(学術雑誌)
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薬物依存症に対する最近のアプローチ 多剤併用に対する診療報酬の減算算定は向精神薬の処方動向にどのような影響を与えたか
三島和夫
精神科治療学 32 ( 11 ) 1477‐1482 2017年11月
総説・解説(学術雑誌)
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睡眠検診の在り方 1.ウェアラブルデバイスとオンライン診断システムを活用した睡眠障害スクリーニングシステムとその社会実装
三島和夫
睡眠医療 11 ( 3 ) 328‐334 2017年09月
総説・解説(学術雑誌)
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【睡眠障害診療29のエッセンス】診断基準 ICD-11では睡眠障害はどう扱われるのか?
三島 和夫, 本多 真
医学のあゆみ ( 医歯薬出版(株) ) 別冊 ( 睡眠障害診療29のエッセンス ) 7 - 14 2017年09月
総説・解説(学術雑誌)
ICD-10では睡眠障害が「精神及び行動の障害」の大分類(Fコード)と、「神経系の疾患」の大分類(Gコード)に分かれて診断される構造的な問題を抱えていたが、ICD-11では第7章「睡眠-覚醒障害」というあらたな章として独立させることになった。独立した章となったことで、診断分類の自由度が高まり、睡眠-覚醒障害のもっとも代表的な診断基準であり睡眠医療や睡眠医学研究に汎用されているアメリカ睡眠医学会による睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)との整合性も格段に高まった。今回の改訂によって睡眠-覚醒障害に関しては利便性の高い基本統計として疫学調査や医学研究に従来以上に幅広く使用されるようになるだろう。(著者抄録)
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【「社会的ジェットラグ」が健康に及ぼす影響】社会的ジェットラグの概念と病態メカニズム
三島 和夫
日本医事新報 ( (株)日本医事新報社 ) ( 4863 ) 26 - 33 2017年07月
総説・解説(学術雑誌)
<Point>▼生物時計の機能には個人差があり、睡眠習慣や生体リズムの差異として現れる▼社会的ジェットラグとは、社会時刻と個人の生物時計のミスマッチによって生じる症候群である▼社会的ジェットラグは睡眠、パフォーマンス、気分調節、自律神経、内分泌・代謝など多彩な心身機能に影響を及ぼす(著者抄録)
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小児の睡眠関連病態
福水 道郎, 亀井 雄一, 三島 和夫, 中川 栄二, Hayes Marie J
小児保健研究 ( (公社)日本小児保健協会 ) 76 ( 講演集 ) 99 - 99 2017年05月
総説・解説(学術雑誌)
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【不眠症の治療戦略】 不眠医療の課題、これからめざすべきこと
三島 和夫
クリニシアン ( エーザイ(株) ) 64 ( 4 ) 295 - 301 2017年04月
総説・解説(学術雑誌)
不眠症の臨床転帰を向上させるには単なる夜間症状の軽減に留まらず、社会機能とQOLの改善が必須である。現在わが国での不眠治療のファーストラインは薬物療法であるが、通常用量で寛解できない患者も少なからずおり、多剤併用、大量処方が社会問題化している。不眠症の診断と疫学、不眠症の本態は生活機能障害、不眠医療で今後検討すべき課題、診断技法と治療クリニカルパスについて述べた。
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【認知症と睡眠をめぐって】 高齢者の睡眠障害
三島 和夫
老年精神医学雑誌 ( (株)ワールドプランニング ) 28 ( 4 ) 335 - 340 2017年04月
総説・解説(学術雑誌)
高齢者の睡眠障害は臨床場面で最もよく遭遇する症候のひとつであり、慢性経過をたどるケースが多く、患者の社会機能や生活の質(QOL)を大きく低下させる。高齢者でみられる睡眠障害は多様である。最も頻度が高い訴えは不眠であるが、不眠症状があることイコール不眠症ではない。とくに高齢者の場合には睡眠薬が第一選択薬となる原発性不眠症は不眠患者の一部にすぎないことをたえず念頭におく必要がある。高齢者の睡眠障害の背景には睡眠の深度や持続性が減少するなど生理的な加齢変化に加えて、さまざまな心理・社会・生物学的要因が存在する。そのため睡眠薬などの催眠鎮静系の向精神薬による薬物療法だけでは症状が改善しないことも少なくない。環境調整や心理療法も含めた治療アプローチが必要である。また高齢者では向精神薬の副作用が出やすいため、薬物療法を行う際にはたえずrisk-benefit balanceを考慮する必要がある。睡眠衛生指導などの非薬物的アプローチを適宜取り入れる必要がある。(著者抄録)
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【メンタルヘルス研究と社会との接点】 ウェアラブルデバイスとオンライン診断システムを活用した睡眠医療の社会実装
三島 和夫
精神保健研究 ( (国研)国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 ) ( 30 ) 37 - 41 2017年03月
総説・解説(学術雑誌)
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【睡眠科学の新潮流】 不眠症の薬物療法
三島 和夫
医薬ジャーナル ( (株)医薬ジャーナル社 ) 53 ( 2 ) 623 - 629 2017年02月
総説・解説(学術雑誌)
不眠症治療のコンプライアンスやアドヒアランスを高めるためには「睡眠薬をどう使うか」という治療の入口だけではなく,「睡眠薬をどう止めるか」,「必要ならばどう安全に長期使用するか」という二つの出口を見据えた不眠症の治療戦略(クリニカルパス)を患者に示す必要がある。選択薬剤の基準は長期使用時の安全性を最優先にし,薬物療法と睡眠習慣指導をバランス良く併用する。不眠の原因が取り除かれて,不眠症状とQOL(quality of life)障害の両面が改善する寛解状態が8週間程度持続したら,減薬・休薬を試みる。不眠症患者の一部では,長期服用のベネフィットがリスクを上回り,許容される臨床例が存在する。その場合,可能な限り副作用リスクの低い薬剤を選択し,安全性に関する十分な説明とフォローアップを行うことが必要である。(著者抄録)
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【鑑別しにくい精神症状や行動障害をどう診分けるか】 「眠れない」を診分ける
三島 和夫
精神科治療学 ( (株)星和書店 ) 32 ( 1 ) 41 - 46 2017年01月
総説・解説(学術雑誌)
不眠症状は精神疾患に起因するものだけに限らず、さまざまな睡眠障害に共通して認められる。そのため鑑別診断で最も大切なことは不眠症(原発性不眠症、精神疾患に起因する不眠)以外の睡眠障害を適切に鑑別診断することである。各種睡眠障害に特徴的な臨床症状を丁寧に聴取し、睡眠日誌を記載させ、必要に応じて夜間睡眠ポリグラフ試験や反復入眠潜時試験などを併用して、確定診断と重症度の判定を行う。(著者抄録)
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【診断と治療のABC[119] 睡眠時無呼吸症候群】(第1章)定義・病態 睡眠時無呼吸と睡眠薬
三島 和夫
最新医学 ( (株)最新医学社 ) 別冊 ( 睡眠時無呼吸症候群 ) 69 - 76 2017年01月
総説・解説(学術雑誌)
睡眠時無呼吸症候群(OSAS)では,不眠症状が高率に見られる.睡眠薬の中ではメラトニン受容体作動薬の安全性が優れている.ベンゾジアゼピン系睡眠薬は慎重に用いる必要がある.軽〜中等症のOSAS患者では,睡眠薬の安全性はある程度担保されているが,重症OSAS患者では経鼻持続陽圧呼吸装置(CPAP)で呼吸管理をしたうえで,慎重に用いることが望ましい.睡眠薬を適切に用いることで,不眠の改善のみならず,効果的なCPAP圧のタイトレーション,コンプライアンスの向上などの効果が期待できる.(著者抄録)