科研費(文科省・学振)獲得実績 - 大場 司
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突発的な火山爆発災害の軽減に向けた物質科学的解析法:伏在マグマの挙動を解析する
基盤研究(C)
研究期間: 2020年04月 - 2023年03月
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予測困難な火山災害の軽減を目的とした過去事例の収集と事象解析
基盤研究(C)
研究期間: 2017年04月 - 2020年03月
本課題の主要な実施内容は,フィールドワークによる過去事例収集と事象解析である。平成29年度の主要な実施実績は次のフィールドワークである。(1)堆積物調査に基づく火砕流と火山泥流の事象解析のための十和田火山周辺(鹿角市土深井)における地質調査,(2)パプアニューギニアラバウル火山における火山泥流と爆発的噴火の調査,(3)インドネシアケルート火山における2014年噴火とそれに伴うラハール等の調査,(4)インドネシアタンクバンパラフ火山における過去噴火痕跡調査,(5)鳥海山における過去の火山現象解析のための調査,(6)栗駒火山における水蒸気噴火の履歴調査と事象解析,(7)蔵王火山における事象解析のための地形・地質調査, (8)モンゴル国ハンガイ山地で新たに発見したハルグィット火山において噴火および付随する現象の調査を行った。これらのフィールドワークに付随し,採取試料の岩石学的解析(顕微鏡観察,XRF,分析、XRD分析,SEM-EDS分析,粒度分析)等を実施している。事業開始前から着手していた火山もあるため,試料分析については上記の火山以外のものについても実施している。インドネシアラジャバサ火山,吾妻火山,御嶽火山,十勝岳火山については前年度までに現地調査を実施していたため,事象解析のための岩石学的試料分析を行った。これらの調査・分析の成果のうち,(2)(6)(8)とラジャバサ火山の結果の一部については学会講演により成果公開した。(3)(4)については結果をとりまとめ,平成30年度に学会講演での成果発表を準備している。(4)(8)と十勝岳、ラジャバサ火山の結果については平成30年度に査読付論文として成果公開するために雑誌へ投稿または執筆を開始している。
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火山爆発現象の火山地質学的高解像度復元とその減災への活用
基盤研究(C)
研究期間: 2015年04月 - 2019年03月
本研究は水蒸気爆発の噴火特性,規模の解明と,大規模噴火の高解像度復元とを二つの柱として地質学的な研究を行っている.水蒸気爆発については,当初計画にあった蔵王,栗駒,吾妻の三火山に加え,東北日本弧の鳥海火山,北海道東部のアトサヌプリ火山,インドネシアのタンクバンパラフ火山の調査を行った.
蔵王火山では,最近約800年間の御釜火口での噴火を対象に,7回の噴火フェーズを認定,うち5回は水蒸気噴火からマグマ噴火への推移が確認された,更に,水蒸気噴火噴出物の構成物解析で,熱水変質物が卓越するも,マグマ由来物質も含まれることが判明し,水蒸気爆発におけるマグマの役割の再検討が必要となった.栗駒火山では,1944年水蒸気噴火の文献調査と噴火推移の解明,該当噴出物の粒度分析を行い,沸騰水噴出の様な,湿性の類質火山灰の噴出が主要だった可能性が高い事が解った.さらに,最近6000年間の水蒸気噴火・マグマ水蒸気噴火の履歴精査とともに,異質火山灰粒子に含まれる変質鉱物種や岩石組織から,その起源深度,熱水系の進化,マグマ-熱水系相互作用の時間変遷を解明できた.東吾妻火山では,約6000年前,千年弱で形成された吾妻小富士の噴火層序を確定した.この噴火史を4フェーズに大別した上,マグマ噴火タイプの変遷におけるマグマ物性の変化を明らかにした.
一方,大規模爆発的噴火解明については,鳴子鬼首カルデラの噴火については鳴子由来噴火堆積物の現地調査と岩石学的基礎データを出すことはほぼ終了し,現在鬼首カルデラ由来の火砕流堆積物の調査を進行中である.当初計画ではなかった,北海道南西部の有珠火山およびそれに先行形成された洞爺カルデラの爆発的噴火堆積物の調査を行い、それぞれの噴火活動の推移をまとめた。更に,北海道東部の摩周火山について、大規模噴火の詳細な層序を構築し代表的試料の粒度分析および構成物分析を行った. -
噴火が危ぶまれる火山のマグマ供給系の現状:鳥海山の例
基盤研究(C)
研究期間: 2014年04月 - 2017年03月
鳥海山の貞観地震前後の活動史を詳細に検討した。その結果、貞観地震後に噴出率が急減していることが判明した。また噴出物について、岩石組織解析、鉱物組成分析、全岩化学分析を基に、深部と浅部マグマ供給系のマグマの種類・配置・温度-圧力条件・マグマの混合-上昇過程を検討した。その結果、全ての噴出物は高温、低温マグマの混合によって生じたこと、低温マグマ主体の浅部マグマ溜りに高温マグマが注入することによって混合が行われたこと、噴火に至る前の注入によって低温マグマ溜りが再活性化されたこと、注入したマグマは特に貞観地震前後では組成が異なっていたこと、注入~噴火までは数年以内であった可能性が高いことが判明した。
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火山地域における巨大地すべりと水蒸気爆発の発生要因・頻度・関連性
基盤研究(C)
研究期間: 2009年04月 - 2012年03月
地質,年代測定,岩石学的調査により,火山地域での水蒸気爆発と地すべりの発生要因,頻度,関連性を明らかにした.水蒸気噴火と地すべりが相互に関連する場合としない場合があり,さらに,マグマ上昇と関連する場合もある.鳥海火山については,精査に基づき過去4500年間の発生頻度と巨大地すべりの関連性を明らかにした.蔵王火山については,1895-96年噴火の発生要因や短期間での噴火推移を明らかにした
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島弧火山岩のセリウム異常の原因 研究課題
基盤研究(C)
研究期間: 1999年04月 - 2001年03月
九頭竜火山帯をはじめ、白山火山帯や小笠原父島・母島火山、モンゴル国中央部のプレカンブリア紀火成岩等、数多くの火山岩及び火成岩の希土類元素の精密分析を誘導結合プラズマ質量分析法で行い、セリウム濃度の異常を示す岩石試料の発見を試みた。既に伊豆・箱根地方の火山の玄武岩の中にはセリウムの負異常を示すものが見つけられているが、今年度行った実験で見つけられたセリウム異常は全て母島からのもので、軽希土類元素に乏しい岩石に限られており、さらにあまり明瞭なセリウム負異常とは言えない。今年度も軽希土類元素に富む岩石を分析し、明瞭なセリウム負異常の発見に努めた。 -
爆発的噴火に伴い大気/水中を伝播する衝撃波計測システムの開発
基盤研究(B)
研究期間: 1998年04月 - 2001年03月
本研究の目的は空中および水中を伝播する火山性衝撃波の衝撃圧計測システムの開発である.システムはピエゾ爆風圧力センサー,水中圧力センサーと最近のデジタルオシロスコープを中心としており,火山性爆風の衝撃圧を200KHzの割合でサンプリングし,90000件のデータを保存できるようになっている.また,本計測システムの開発には基準となるTNT爆発実験が必要であるが,その実験機会を利用して、本システムの作動テストとキャリブレーション、地質・災害パラメータと火山爆発エネルギー量との間のスケーリング則の確立、そして実際に製作したシステムを用いて火山性衝撃波の観測を試みることにした
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水蒸気爆発噴出物の固体物質科学的研究
奨励研究(A)
研究期間: 1998年04月 - 2000年03月
本研究では、水蒸気爆発噴出物の固体物質科学的研究を行った。とりわけ火山から放出される物質のうち、変質した物質、特に粘土鉱物について検討を行った。特に東北日本の活火山に対象をしぼった研究を行った。
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中性・酸性火山岩の希土類元素パターンの不規則変化の原因
基盤研究(C)
研究期間: 1994年04月 - 1997年03月
本課題研究の最終年度である本年度は、伊豆、小笠原・丹沢地域一帯の火山岩希土類元素を正確に定量分析し、存在度パターンを得て、相互の関係の検討を行った。