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大学院医学系研究科(医学専攻等) 医学専攻 病態制御医学系 麻酔・蘇生・疼痛管理学講座 |
研究等業績 【 表示 / 非表示 】
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今野 俊宏, 小玉 早穂子, 木村 哲, 新山 幸俊
日本臨床麻酔学会誌 ( 日本臨床麻酔学会 ) 41 ( 2 ) 152 - 155 2021年
研究論文(学術雑誌)
<p>全身麻酔時の気管挿管困難から偶然発見された気管気管支骨軟骨形成症の症例を経験した.急性虫垂炎の66歳女性.麻酔導入後のマスク換気は容易で,喉頭展開で声門部に異常はなかった.内径7.0mmの気管チューブを挿管しようとしたが,声門下に抵抗があり挿管できなかった.マスク換気を続けながら術前CTを確認すると,気管腹側(前面)に径2〜3mmの隆起性病変を認め,これがチューブを進められない原因と推測された.内径6.0mmのチューブを回転させることで挿管できた.手術は行われ,術後精査で気管気管支骨軟骨形成症と診断された.予期せぬ気管狭窄による挿管困難の原因として気管気管支骨軟骨形成症を念頭に置く必要がある.</p>
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小玉 早穂子, 木村 哲, 西川 俊昭, 堀口 剛
蘇生 ( 日本蘇生学会 ) 38 ( 2 ) 2019年
研究論文(学術雑誌)
<p>ファスジル(Rhoキナーゼ阻害薬)が,ラット一過性前脳虚血モデルで神経・組織学的予後を改善するか調べた。雄SDラットに虚血2日前と前日に生食又はファスジル3,10,30 mg/kgを腹腔内投与した(C,F3,F10,F30)。両頸動脈閉塞+低血圧で前脳虚血とし,10分後再灌流した。3日後の神経スコアはF10がCより有意に良好であった。海馬CA1正常細胞はF3,F10がCにより有意に多かった。海馬CA1TUNEL陽性細胞はF3,F10がCより少なかったが統計的有意差はなかった。ファスジル10 mg/kg前投与は,神経・組織学的予後を改善したが、その効果にアポトーシスは関与しないものと考えられた。</p>
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右内頸静脈から挿入した肺動脈カテーテルが右鎖骨下静脈に迷入し屈曲したことにより抜去困難となった1症例
小玉 早穂子, 佐藤 浩司, 西川 俊昭
Cardiovascular Anesthesia ( 一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会 ) 23 ( 1 ) 115 - 119 2019年
研究論文(学術雑誌)
<p> 症例は64歳男性で,左房粘液腫摘出術が予定された。気管挿管後,右内頸静脈から肺動脈カテーテル(pulmonary artery catheter;以下PAC)を留置する際に約20 cmまで進めた所で抵抗があった。やや強く押し込んだところ挿入が可能となり,50 cmまで進めたが右室圧が確認できなかった。一旦抜去しようと引き抜いてきたが約40 cmの所で強い抵抗があった。胸部X線写真で位置を確認するとPACは右内頸静脈から右鎖骨下静脈に入り腋窩部分で折りたたまれ,先端は上大静脈に存在していた。PACは人工心肺下に術野から引き出し抜去した。迷入を防ぐためにはPAC挿入時に抵抗を感じた場合は無理に押し込まず,また透視などの併用を考える必要があった。</p>
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Horikoshi Y.
Journal of Clinical Anesthesia ( Journal of Clinical Anesthesia ) 38 111 - 116 2017年05月
研究論文(学術雑誌)