研究等業績 - 原著論文 - 田口 瑞穂
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小学校第4学年児童を対象としたプログラミング的思考の萌芽としての情意的領域に焦点化した実践的研究
田口 瑞穂, 原田 勇希, 山下 清次
科学教育研究 47 ( 3 ) 242 - 254 2023年10月 [査読有り]
研究論文(学術雑誌) 国内共著
We developed and implemented an instructional method and teaching materials aimed at sprouting a programming mindset for 4th grade students who have not yet been exposed to programming education. The teaching material developed was a model of an automatic door. One of these models was distributed to each student, and the students were asked to think of a program to operate the automatic door through free trials. In a survey of children’s awareness before and after the educational practice, the mean values of all items tended to be higher in the survey. The effect size of the interest value was small to medium, and the effect size of the use value and thought intention was medium to large. These results indicate that the instructional methods and teaching materials developed in this study are effective for the sprouting of computational thinking.
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WEB気象マップを活用した中学生向け探究教材
瀧本 家康, 川村 教一, 田口 瑞穂, 吉本 直弘
理科教育学研究 ( 一般社団法人 日本理科教育学会 ) 63 ( 3 ) 573 - 587 2023年03月 [査読有り]
研究論文(学術雑誌) 国内共著
日本の梅雨季から夏季にかけて大雨をもたらす水蒸気が地球規模の大気の運動によって日本付近へ輸送されていることに着目して,WEB気象マップを活用した探究教材を開発し,実践を行った。本実践では3種類のWEB気象マップを活用し,個々の生徒がマップから読み取れる雲,雨,風の情報を複合的に整理し,水蒸気の起源を探究することを授業の軸とした。中学校3年生を対象として,2021年8月の大雨を事例とした実践を行った結果,水蒸気の起源について,複数の異なる情報源を総合的に考察して71%の生徒が少なくとも太平洋やインド洋の遠方から水蒸気が輸送されていた可能性を見いだして表現することができた。本教材の有用性を検討した結果,77%の生徒は複数の情報を複合的に捉えて考察を行うことができたとともに,それを通して日本の気象と地球規模で生じている大気大循環のつながりを考えるきっかけとなった。さらに,37%の生徒はWEB気象マップの利用を通じて気象への興味関心が喚起され,20%の生徒は今後も活用したいと感じており,本稿が開発したWEB気象マップを利用した探究教材の有用性は一定程度示されたと考えられる。
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⾼等学校で履修した科⽬の違いによる⼤学⽣の⾃然災害に対する意識について:教科書分析をふまえて
田口瑞穂,川村教一,澤口 隆
防災教育学研究 ( 防災教育学会 ) 3 ( 1 ) 67 - 74 2022年12月 [査読有り]
研究論文(学術雑誌) 国内共著
日本国内の国公私立大学8 大学の大学1年生720人を対象とした自然災害に関する認識についてのアンケート調査結果を再分析した。高校生時代の地理Aおよび地学基礎の学習歴と自然災害に関する意識の関係では、地理A の履修者の方が地学基礎選択者よりも、地震、津波、洪水について意識が高かった。教科書における自然災害に関する記述量を比較したところ、地学基礎よりも地理A の方が多かった。地理A 履修者の自然災害に対する怖さの意識の差は、高校時代の自然災害に関する学習量の多さと関係がある。
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低頻度大規模火山噴火を取り上げた火山防災教育:高校生向けの鬼界アカホヤ火山灰の教材化
香田達也,田口瑞穂,川村教一,佐野恭平
防災教育学研究 ( 防災教育学会 ) 2 ( 2 ) 75 - 87 2022年03月 [査読有り]
研究論文(学術雑誌) 国内共著
筆者らは、鹿児島県に給源火山があり,縄文時代に本州の広い範囲に降灰した鬼界アカホヤ火山灰を教材として,高校生向けの火山防災学習を兵庫県の高等学校で実践した。授業では火山灰を観察させて,現代社会における大規模噴火の災害を予測させた。その結果,活火山から火山灰が吹き流されることによる火山災害を認識する生徒をある程度増やすことができた。ただし,一部の生徒は,それは近傍の火山によるものと考えており、活火山とそれ以外の火山の区別をしていないと考えられる。このことから,火山噴火に関する学習の改善が必要である。
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出身都道府県別にみた大学生の自然災害に対する意識について
田口瑞穂,川村教一,澤口 隆
防災教育学研究 ( 防災教育学会 ) 2 ( 1 ) 69 - 77 2021年10月 [査読有り]
研究論文(学術雑誌) 国内共著
日本国内の国公私立大学8 大学の大学生1253 人を対象とした自然災害に関する認識についてのアンケート調査を行った。調査対象のうち、大学で防災教育等を学んでいない1 年生について出身地別に比較、検討したところ地震に対してはどの地域出身の学生も怖いと感じていた。また、防災を意識する頻度に地域差はないが、頻度が高いと思われる割合が1/4 にとどまった。その地域特有の災害に対しては有意な差があるのは、学生が災害を経験したことだけでなく、その地域に多い災害に即した教育の成果であることが示唆された。
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国際宇宙ステーションの宇宙飛行士との交信による遠隔授業
川村教一,山下清次,西圭子,永田譲,松田洋,田口瑞穂,保坂学,明石和大,藤田静作
地学教育 ( 日本地学教育学会 ) 65 ( 4 ) 2012年07月 [査読有り]
研究論文(学術雑誌) 国内共著