所属 |
大学院国際資源学研究科 |
研究室住所 |
秋田県秋田市手形学園町1-1 国際資源学部1号館N113(1F) |
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メールアドレス |
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縄田 浩志 (ナワタ ヒロシ)
NAWATA Hiroshi
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出身大学院 【 表示 / 非表示 】
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1997年04月-2003年03月
京都大学大学院 人間・環境学研究科 文化・地域環境学専攻文化人類学講座 博士課程 修了
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1995年04月-1997年03月
京都大学大学院 人間・環境学研究科 文化・地域環境学専攻文化人類学講座 修士課程 修了
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1992年08月-1994年01月
ハルトゥーム大学 アフリカ・アジア研究所 民俗学科ディプロマ課程 修士課程 修了
留学履歴 【 表示 / 非表示 】
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1992年08月-1994年01月
ハルトゥーム大学アフリカ・アジア研究所民俗学科 ディプロマ課程
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1989年09月-1990年08月
ベロイト大学 早稲田大学国際学部第24期派遣交換留学生として
取得学位 【 表示 / 非表示 】
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京都大学大学院人間・環境学研究科 - 博士(人間・環境学)
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京都大学大学院人間・環境学研究科 - 修士(人間・環境学)
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ハルトゥーム大学 - ディプロマ(民俗学)
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早稲田大学 - 学士(文学)
職務経歴(学内) 【 表示 / 非表示 】
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2016年04月-継続中
秋田大学 大学院国際資源学研究科 資源開発環境学専攻 資源管理学講座 教授
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2014年04月-2016年03月
秋田大学 国際資源学部 資源政策コース 教授
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2013年10月-2014年03月
秋田大学 新学部創設準備担当 教授
職務経歴(学外) 【 表示 / 非表示 】
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2016年04月-2020年03月
国立民族学博物館 先端人類科学研究部 特別客員教授
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2013年10月-2017年03月
総合地球環境学研究所 研究部 客員教授
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2010年08月-2013年03月
名古屋大学大学院 環境学研究科 客員准教授
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2008年01月-2013年09月
総合地球環境学研究所 研究部 准教授
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2007年11月-2007年12月
鳥取大学 乾燥地研究センター 准教授
学会(学術団体)・委員会 【 表示 / 非表示 】
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2017年06月-継続中
アメリカ合衆国
国際社会・自然資源学会(The International Association for Society and Natural Resources)
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2014年02月-継続中
日本国
片倉もとこ記念沙漠文化財団
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2012年02月
イラン・イスラム共和国
ユネスコ「カナートと歴史的水利構造物の国際研究センター国際会議「水資源管理のための伝統的知識」国際科学委員会/宣言文作成タスクフォース委員会
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2007年06月-継続中
イタリア共和国
IPOGEA伝統知/在来知研究センター「国際伝統的知識ネットワーク」
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2005年04月-継続中
日本国
日本中東学会
研究分野 【 表示 / 非表示 】
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人文・社会 / 地域研究 / 地域研究:西アジア・中央アジア、アフリカ、援助・地域協力
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人文・社会 / 文化人類学、民俗学 / 文化人類学:生態・環境
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環境・農学 / 環境影響評価 / 環境解析学:環境影響評価
学位論文 【 表示 / 非表示 】
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乾燥熱帯の沿岸域における人間・ヒトコブラクダ関係の人類学的研究—スーダン東部,紅海沿岸ベジャ族における事例分析から—
縄田浩志
2003年03月 [査読有り]
単著
本論文は,スーダン東部,紅海沿岸ベジャ族を事例に,乾燥熱帯の沿岸域に焦点をあわせながら,人間とヒトコプラクダの関係を人類学的に解き明かそうとするものである。研究目的は,人間とヒトコプラクダの関係を多角的に分析すること, また紅海の沿岸域への適応機構をとらえること, という2点である。具体的にいえば, つぎのとおりである。1)乾燥熱帝の沿岸域において,人間とヒトコプラクダの関係は,牧畜という枠組みだけではとらえられないことを示し,それが生態・社会・文化といった側面において果たす役割を考察することにある。2)ヒトコプラクダが複数の生計様式を支えることによる巧みな環境利用によって, ベジャ族が紅海の沿岸域を生活圏とする適応機構を発展させてきたことを民族誌的に描き出すことにある。本論文は, 5部構成の12章からなる。第1部では,上記2点の研究目的をかかげ,調査民族,調査地,調査期間と調査方法の概要を示している。調査地は,スーダン東部の紅海沿岸に位置するベジャ族の一村落である。第I部では,自然環境と土地利用の分析から,ヒトコブラクダの管理技術と牧畜の生態的特質を探っている。最初に,水場の個別的な利用状況を述べて,塩水化した浅井戸がラクダの水場として利用されることを指摘する。塩水侵入などにより塩分濃度が高くなった水を飲ませることを,ラクダ飼養の特徴としてとらえなおしている。つぎに,経験的に身につけた植物に対する知識を根拠として,植物の特性に応じた家畜間の嗜好性の差異を詳述している。その結果,「半灌木の塩生植物を好むラクダ」と「草本や半灌木の甘生植物を好むヤギ,ヒツジ,ウシ」といった特徴が示される。さらに,家畜の摂食行動と放牧地利用の季節性とのかかわりを追っていくと,ラクダは塩生植物とマングロープに依存した摂食をとっており,ラクダによってのみ利用可能である草地・灌木地が重要な役割を果たしていることが明らかになる。以上のことから,「海岸植生に依存するラクダ牧畜」といった牧畜システムの存在が提示されている。第III部では,牧畜とその他の生計様式の結びつきに関する分析から,ヒトコプラクダが支える多様な資源利用の社会的特質を取りあげている。まず,沿岸域における採集・漁榜活動サイトを明らかにし,流木,マングロープ,巻貝といった捕獲対象ごとにその使用目的を詳細に記述している。動物性食料や植物性飼科だけでなく,建材や燃料などの生活全般にかかわる用品を獲得していることを述べ,なかでも広域の交易ネットワークで流通している香料としての巻貝のふたが現金収入源であることに注目している。さらに,サンゴ礁地形と潮汐条件によって,ラクダを用いた島嶼利用のパターンが異なってくることを指摘している。島嶼利用のパターンは,「頻繁にアクセスできて長期間とどまれる島嶼」,「頻繁にアクセスできるが短期間しかとどまれない島嶼」,「稀にしかアクセスできない島嶼」,「全くアクセスできない烏嶼」に類型化される。このような基礎資料をもとに,物理的環境,生物的環境,家畜の採食行動圏を,3次元上に単純化した模式図を作成し,ラクダを介した資源パッチの利用可能性に関する特質を浮き彫りにしている。ラクダを介さなければならないことが条件となって,結果的に沿岸生態系における生物資源の過剰な利用が制限されていることを示唆している。第IV部では,ヒトコプラクダにまつわる名称群の文化的特質を,語彙と分類の分析を中心として扱っている。まず,沿岸域の小地名には,多面的な自然利用に立脚した景観認識が表出されることが明らかにされている。たとえば,ぬかるんでおり非常に滑りやすい泥質の干潟で,ラクダに乗って活動する時の注意をうながしている,‘‘気をつけろ"という小地名がある。かわって,海洋哺乳勅物に対する方名に着目すると,狩猟対象であるジュゴンとイルカは, ‘‘海の成メスウシ”と“海の成メスラクダ"として峻別される。陸の家畜種を対照しつつ,海の野生動物を対比させるこれらの方名には,ウシとラクダのあいだの社会的価値の相違が映しだされている。ジュゴンになぞられることによってウシは母子関係の絆が強く肉用としても優れている点が重視されるのに対し,イルカになぞらえることによってラクダは多くの頭数で群れを形作り乗用としても重宝される点が強調されているのである。最後に,ラクダの名称群を分析すると,ラクダの毛色変異に着目しながら,海岸環境への適応度,泌乳能力,乗用・駄用への有用性を見きわめる名称群を発展させていることが理解される。個体の系譜や交配関係を認識しつつ,用途に応じて異なった特性をもった個体を繁殖させるための交配管理を行う。そのなかで,“白"は海岸での活動に優れており,“赤"は乳の出がいいと彼らは価値づけしている。実際に,群れにおける“白”と“赤"の割合は,隆起サンゴ礁島を主な放牧地にする群れと海岸平野を主な放牧地とする群れによって異なっていた。多様なラクダの放牧地と「色彩」名称にあらわれる差異が対応することが明示されている。第V部では,本論文の結論がまとめられている。紅海沿岸域は,アフリカ大陸を東西に走る乾燥地域と湿潤地域のエコトーンと,南北に走る陸域と海域のエコトーンという, 2つのエコトーンの交差地と位置づけられる。そこに培われたラクダとの関係の構築は,<自然環境の変化に対応する安全装置> の役割を担っている。こうした観点からのヒトコプラクダの多目的な活用が,この地域に特徴的な人間とヒトコプラクダの多元的関係性である。
研究等業績 【 表示 / 非表示 】
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マングローブに対するヒトコブラクダの摂食圧をめぐって
縄田浩志
草炭研究 ( 草炭緑化協会 ) 14 ( 1 ) 23 - 33 2021年03月
研究論文(学術雑誌) 単著
これまでマングローブの1種ヒルギダマシ(Avicennia marina)林におけるヒトコブラクダの放牧をめぐって意見が対立してきた。過放牧による土壌侵食(Clough 1993)や踏みつけによる根痛み(吉川 1998)を理由に放牧は勧められないとする見解と,林分での放牧,また飼料木の伐採ともに問題なく(Salm and Clark 1984),放牧は持続的たりうるという見解である。ただし,摂食圧(browsing impacts)そのものを評価するデータはほとんど蓄積されてこなかったにもかかわらず,「食害」と片づけられる場合も多かったといえる。そこで本稿では,乾燥地における牧畜は必ずしも森林減少の主因ではないことを検証するために,スーダン東部,紅海沿岸域における事例分析として,マングローブに対するヒトコブラクダの摂食圧について,環境動態解析学,社会生態学,比較栄養生理学,家畜行動学,植物生理生態学,文化人類学による多角的な考察を行った。その結果,以下のような点が浮き彫りとなった。①植物生理生態学からは,ヒトコブラクダによる緑量として20%程度の被食はかえってヒルギダマシのシュート(葉・枝)伸長を大きくすることがわかった。②比較栄養生理学・家畜行動学の視点からは,ヒトコブラクダによって摂食されるヒルギダマシの葉の枚数と呼吸根の本数をカウントしたところ,雨季と乾季を比べると雨季のほうが摂食するヒルギダマシの葉数が多く,性別・成長段階に応じて葉と呼吸根の摂食の割合が異なる傾向が把握された。③環境動態解析学・社会生態学からはヒルギダマシ林の変動とヒトコブラクダの摂食行動との関係に関して,1984~2005年において面積が減少傾向にある林分はなく,増加傾向を示していた林分においては水路による影響が推測された。また具体的な放牧ルートと摂食対象の植物種の違いを確認すると,摂食対象としてのヒルギダマシ,塩生植物,メスキートへの依存度が季節により大きく変化しており,雨季・冬季にはヒルギダマシへの依存度が高く,乾季・夏季には逆に依存度が低いことが確認された。④文化人類学的な観点からは,林分全体においてヒトコブラクダ摂食圧が高いところと低いところがモザイク状に存在することを観察すると同時に,場所に応じて牧夫はヒルギダマシの稚樹・若木を食べさせないように気をつける等,人間による社会要因も関係していることを確認した。
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Teleconnection of rainfall time series in the central Nile Basin with sea surface temperature
Yasuda, H., S. N. Panda, Mohamed A. M. Abd Elbasit, T. Kawai, T. Elgamri, A. A. Fenta and H. Nawata
Paddy and Water Environment ( The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering ) 16 ( 4 ) 805 - 821 2018年08月 [査読有り]
研究論文(学術雑誌) 国際共著
スーダン・南スーダンのナイル川中流域において,1960-1999年にわたる11カ所の月降水量時系列をもとに,降水量時系列の季節変動と年平均降水量により地域分割を行い,降水量時系列について,全球海面水温(SST)との相関がある周期特性を解明した.
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依田清胤, 齊藤忠臣, 辻渉, 安田裕, 縄田浩志
日本緑化工学会誌 ( 日本緑化工学会 ) 43 ( 4 ) 586 - 589 2018年05月
研究論文(学術雑誌) 国内共著
スーダンをはじめとする世界各地の乾燥地域で,メスキートは農耕地や運河沿いなど人にとって有益な土地で急激に分布を拡大し,さまざまな問題を引き起こしている。このようなメスキートの成木群落は,深根性と強い乾燥耐性,種子の高い生産性と休眠性などのため,いったん定着してしまうとその除去は極めて困難であり,いまだ有効な対策が見いだせていないのが現状である。そのため,少なくとも新たな分布の拡大を可能な限り抑止することが被害の拡大を最小限にとどめるうえで重要となる。この点で,新たな土地にメスキートが侵入し始めた初期の段階で,降雨直後に成立する実生集団をできる限り速やかに除去することは,この種の新たな分布拡大を抑止するうえで有効な対策となることが期待される。一方で,砂丘拡大の抑制や塩性地の植生改善,炭・ 材・蜜・飼料などによる地域住民の経済基盤の安定化など,メスキートのもつ有用性についても留意すべきであろう。実際にスーダンを例にとると,北部の沙漠化が進行する地域では積極的な導入が歓迎されてきたのに対して,南部の穀倉地帯では招かざる客として駆除の対象とされている。であるから,現地の実情を正確に把握し,現地住民の要望に沿ったきめ細かな対策を講じることが極めて重要になる。このようなメスキートの多様性に対していかに対処していくべきか,継続して検討していくことが求められている。
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Branch Morphology of a Mangrove (Avicennia marina (Forsk.) Vierh) Growing in a Per-Arid Area on the Egyptian Red Sea Coast Regulates Water Use of Its Leaves
Matsuo, Naoko, Ryo Banjo, Tomohiro Teraminami, Abdelwahab Afefe, Amgad El-Shaffai, Atsushi Nakashima, Hiroshi Nawata, and Ken Yoshikawa
Journal of Arid Land Studies ( The Japanese Association for Arid Land Studies ) 26 ( 3 ) 91 - 94 2016年12月 [査読有り]
研究論文(学術雑誌) 国際共著
エジプトの紅海沿岸ヒルギダマシ林分を対象として,枝の基部から先端までの長さ(L),吸水根から枝の先端までの長さ(U),地面から枝の先端までの垂直高(H)を測定した.葉の酸素安定同位体比は枝の長さ(L)とある一定の長さを超えるまでは正の相関を示し,さらに不定根から葉までの長さ(U)とより強い正の相関を示した.一方,葉の酸素安定同位体比と枝の垂直高(H)には有意な関係は見られなかった.これらの結果は葉の水利用効率は吸水根からその葉までの水輸送経路長によって決まることを示唆している.吸水根から葉までの水の輸送経路長が長いほど通水抵抗は増加するため,それに対応して葉の水利用効率が上昇したと考えられる.したがって,紅海沿岸のヒルギダマシの水平枝を持つ樹形は,不定根を伸ばすことで吸水経路長を短くして通水抵抗を減らす効果があることが示唆された.
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Monitoring of Stem Water Content of Native and Invasive Trees in Arid Environments Using GS3 Soil Moisture Sensors
Saito, T., H. Yasuda, M. Sakurai, K. Acharya, S. Sueki, K. Inosako, K. Yoda, H. Fujimaki, M. A. M. AbdElbasit, A. M. Eldoma, H. Nawata
Vadose Zone Journal ( Soil Science Society of America ) 15 ( 3 ) 1 - 9 2016年03月 [査読有り]
研究論文(学術雑誌) 国際共著
スーダンにおける外来種メスキートとアメリカにおける外来種タマリスクと在来種メスキートを比較対象として、GS3土壌水分計を用いた樹木水分モニタリングによる乾燥地樹木の水利用特性について分析することにより、降雨前後における塩性の地下水との関係、またマメゾウムシによる採食の影響との関係を明らかにした。
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Nawata, Hiroshi
Proceedings of the 13th International Coral Reef Symposium, Honolulu ( International Coral Reef Society ) 422 - 439 2016年12月 [査読有り]
研究論文(国際会議プロシーディングス) 単著
イスラームの数珠はアラビア語でスブハ(subḥa)もしくはミスバハ(misbaḥa)と言う。エジプト方言ではシブハ(sibḥa)、ペルシアやインド地域ではタスビーフ(tasbīḥ)と呼ばれる場合が多い。祈りの際に同じ言葉を一定数繰り返す時に数えるのに用いられる。生物学上の分類において黒サンゴとは、刺胞動物門花虫綱六放サンゴ亜綱ツノサンゴ(もしくはクロサンゴ)目に属している生物種のことである。ツノサンゴ目のうち宝飾品・装飾品・数珠等の原料とされるのは、ウミカラマツ科に属するいくつかの種に限られており、ほとんどの種が50メートル以深に生息している。黒サンゴを材料とするイスラームの数珠は、アラビア語で“sibḥat al-yusr”「苦すなわち楽の数珠」と呼ばれる。「苦すなわち楽」と呼ばれる理由の一つは、黒サンゴの軸骨の外側を覆う樹皮状の角質が、数珠として使っているうちに外側から層が剥がれ落ちてくる様子から、苦しみの層がだんだんと剥がれ落ちて、懸案の願いが成就すると信じられてきたからである。また黒サンゴが数珠として最高級の原料の一つである理由は、硬タンパク質からなる骨格が熱により変形する熱可逆性物質のため、擦るとすばらしい香りがするからと考えられる。エジプトのシナイ半島の漁民からの聞き取りによれば(2003年8月)、20世紀初頭には素潜りで黒サンゴが採取されており、誰かがその中に入ろうとすると包み込み、怒ると死に追い込まれることもあっため、バスマラを唱えてから切った、という伝承がある。つまり神聖な加護のもと、深い海へ潜ることの恐怖を乗り越えてこそ、貴重な資源である黒サンゴに到達できると信じられていたのである。このような神聖な神の存在を前提とする在来の信仰を、海洋生物の持続可能な資源管理に応用する可能性について論じた。
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Coral Buildings at Raya and al-Tur in Sinai, Egypt
Nawata, H., M. Kawatoko, Y. Shindo, S. Nishimoto
Proceedings of the 12th International Coral Reef Symposium, Cairns, Australia ( International Coral Reef Society ) 22A - 6 2012年07月 [査読有り]
研究論文(国際会議プロシーディングス) 国内共著
エジプトのシナイ半島トゥール、キーラーニー地区に残るサンゴ造の現代家屋に関する詳細、特にその建築構法を検討した。サンゴ造によるキーラーニーの建築群は建造時代が新しく、おそらくは19世紀あるいは20世紀の初頭に建造された可能性が高い。不定形のサンゴ材を乱積みとし、間には砂質分の多いモルタルを用いた組積造で、階層が高くなるに従って厚さを減じている。壁体の厚みの変化は階段室においてよく観察される。外壁の隅には砂岩が時として用いられ、算木積みが意図されていることもある。壁体の中には船舶の廃材である薄板やナツメヤシの幹を半分に割った木材が水平に補強のために積み入れられる。3階部分が造られるのは稀で、多くは屋上に出るためのペントハウスか、あるいは農業の収穫物を貯蔵するための小さな単室が設けられる。
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Nawata, Hiroshi
Proceedings of the 10th International Coral Reef Symposium ( International Coral Reef Society ) 119 - 1203 2006年05月 [査読有り]
研究論文(国際会議プロシーディングス) 単著
これまで、乾燥熱帯における人間の生計経済を考えた場合、乾燥への順応性が高いラクダに依存する牧畜に焦点があてられてきた。その一方、マングローブ生態系やサンゴ礁生態系は牧畜民とは関わりの希薄な対象のひとつとみなしてきた。しかし、乾燥熱帯の沿岸域におけるラクダは、人間にとって食生活の基盤を確保するだけでなく、人間が限りある資源を利用する仕組み、その中でラクダは複数の役割を担ってきたことを論じた。
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片倉もとこによるサウディ・アラビア,ワーディ・ファーティマ地域を対象とするフィールド調査資料の学術的特徴について
縄田浩志, 藤本悠子, 河田尚子, 片倉邦雄, 古澤文, 渡邊三津子, 遠藤仁, 石山俊
国立民族学博物館調査報告 ( 国立民族学博物館 ) 153 1 - 30 2021年10月 [査読有り]
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
本稿では,サウディ・アラビアの一定地域において数十年にわたり継続して収集された片倉もとこフィールド調査資料(the Motoko Katakura Fieldwork Materials)を対象として,その学術的特徴を明らかにすることにより,先人が収集した民族誌的なフィールド調査資料(ethnographic fieldwork materials)に対して,フィールド調査資料を収集した最初の調査研究者による調査研究内容や資料収集・整理法の特徴を踏まえながら,次世代の調査研究者が再分析して二次的利用を行うことを目的として,同一の調査地において次世代の調査研究者が学際的な調査グループを形成して実施する再研究というアプローチの可能性とその意義について議論した。片倉もとこによるワーディ・ファーティマ地域を対象とするフィールド調査資料の学術的特徴として,再調査開始前の段階では,(1) 最初の調査研究者は継続調査を実施したが,自身の調査研究資料を他の研究者が再分析することは想定していなかった点,(2) 調査時期・調査場所・調査対象という側面において高い学術的価値をもった民族誌的なフィールド調査資料である点,(3) 次世代の調査研究者にとってフィールド調査資料の「時空間的な同定作業」に困難を伴う点,(4) 社会的紐帯を表したソシオグラムを実名で表記した元資料が確認された点,(5) フィールド調査写真の学術的価値が突出している点,の5点を把握した。したがって,ワーディ・ファーティマ地域を対象とする片倉もとこフィールド調査写真の学術的価値がいかに高くあろうとも,調査コミュニティーとの信頼関係なしには,写真の整理を続けて公表に繋げることはできないと判断された。このような認識を大前提としつつ,調査コミュニティーと新たな関係を構築することにより,フィールド調査資料が社会的価値も有していることを認識したことが,写真資料整理そしてデジタルファイルのアーカイブ登録,すなわち「地域研究画像デジタルライブラリ」(略称DiPLAS)への登録へとつながっていったことを示した。
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片倉もとこによるサウディ・アラビア,ワーディ・ファーティマ地域を対象とするフィールド調査資料,特に写真資料の社会的特徴について
縄田浩志, 片倉邦雄, 藤本悠子, 河田尚子, 郡司みさお, 古澤文, 渡邊三津子, 遠藤仁, 石山俊
国立民族学博物館調査報告 ( 国立民族学博物館 ) 153 31 - 61 2021年10月 [査読有り]
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
本稿では,サウディ・アラビア,ワーディ・ファーティマ地域を対象とするフィールド調査資料の中でも,特にフィールド調査写真を中心として,調査対象もしくは撮影対象であった人々の側から見て,片倉もとこフィールド調査資料がどのような価値や意義を持ちうるのかといった点を,検討した。片倉もとこの遺志により設立された片倉もとこ沙漠文化財団としての活動を通じて,資金調達,人間関係,受入機関に恵まれ,ワーディ・ファーティマ地域への再訪がかなったことによって,実際に実現可能性が高い具体的な調査計画の立案,すなわち片倉もとこフィールド調査資料のなかでも写真資料を用いた研究へとつながっていった。同時にサウディ・アラビア関係組織は,およそ半世紀前サウディ・アラビアの地域コミュニティーに入り込んで収集された片倉もとこフィールド調査資料の学術的特質を的確に理解し,1960年代後半から1970年代前半という時期に撮影,記録されたフィールド調査写真を中心として,サウディ・アラビアの歴史史料また生活記録の観点からほとんど同類の資料は存在しないため,片倉もとこフィールド調査資料を,高い歴史的,社会的価値を有する学術資料と認識し始めた。同時に地域コミュニティーからは,片倉もとこ調査当時に交流があった関係者を中心として,次世代のメンバーとの新たな関係の構築を期待された。ただし写真の取り扱いをめぐっては,ワーディ・ファーティマ地域を対象とする片倉もとこフィールド調査写真の学術的価値がいかに高くあろうとも,また再調査への社会的期待がどれほど高まってこようとも,調査対象国の人々,現地社会,特に調査対象である地域コミュニティーとの信頼関係なしには,写真の整理と公表は続けていけないと判断された。
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片倉もとこによるサウディ・アラビア,ワーディ・ファーティマ地域を対象とするフィールド調査写真のアーカイブ登録について
縄田浩志, 西尾哲夫, 片倉邦雄, 藤本悠子, 河田尚子, 古澤文, 渡邊三津子, 遠藤仁, 石山俊
国立民族学博物館調査報告 ( 国立民族学博物館 ) 153 63 - 86 2021年10月 [査読有り]
研究論文(大学,研究機関紀要) 国内共著
片倉もとこフィールド調査写真のアーカイブ登録になぜ踏み切ったのか,その背景と理由を示し,国立民族学博物館を中心とした研究連携と活動成果の詳細について概説することにより,デジタル写真アーカイブの運用の実例を例示し,そしてアーカイブ登録後の課題について展望した。「地域研究画像デジタルライブラリ」(略称DiPLAS)に2016~2018年にかけてネガティブ・フィルム5,316シーン,リバーサル・フィルム9,707シーン,ブローニー版4シーン,紙焼き写真401シーンの合計15,428点のデジタル・ファイルを「片倉もとこ中東コレクション」という名のもと登録し,デジタル写真の保存・活用を目的としてアーカイブ化した。写真デジタルデータの所有権を国立民族学博物館に譲渡する決断をした主な理由は,(1) 国立民族学博物館という国立の研究博物館が責任をもって半恒久的に民族誌的写真資料のデジタルデータを管理・活用するアーカイブの理念に賛同したから,(2) 国立民族学博物館は片倉もとこが所属し,名誉教授も授与されている組織であり,かつ片倉もとこによる研究成果を最も的確に評価できる研究者が所属する組織だから,(3) データの管理・活用という点で,最新の世界的な動向を踏まえて適切な運用を期待できるから,(4) 片倉もとこ記念沙漠文化財団と比較した場合,活動の持続性と組織としての恒久性において優れているから,(5) デジタル写真のアーカイブ登録に限定されない多くの研究連携と活動計画が国立民族学博物館との間で複数存在していたからである。企画展示「サウジアラビア,オアシスに生きる女性たちの50年―「みられる私」より「みる私」」における中心的展示内容として,また『サウジアラビア,オアシスに生きる女性たちの50年―「みられる私」より「みる私」』邦文著書として,DiPLASに登録されたデジタル写真は,研究成果の一環としてはじめて公開された。企画展示会場では,写真パネルとして片倉もとこ撮影写真DiPLAS登録済みの14シーンに説明キャプションをつけて展示した。また写真つき解説パネルにおいても,DiPLAS登録済みの42シーン,そのうち人物写真35シーン,景観写真7シーンを活用した。出版物においては,DiPLAS登録済みの片倉もとこ撮影写真80シーンを用いた。これら展示と出版を通じた研究成果のアウトリーチは,ワーディ・ファーティマ地域を対象とする片倉もとこフィールド調査写真の学術的価値と社会的価値の両方を最大限に活かして成し遂げられたものであった。ワーディ・ファーティマ地域を対象とする片倉もとこフィールド調査写真を展示・出版物で活用できたのは,再調査を通じて写真利用許諾取得という新たな方法を採用したからであった。半世紀前に写真の被写体であった村人もしくはその家族と新たな信頼関係を結ぶことにより,現地語アラビア語での書面への署名により写真一枚ごとの写真利用許諾を取得する方法を採用した。200点弱の人物写真一枚ごとに合意を書面で取りつけて展示・出版物で公開したことは,管見では世界初の先駆的事例と考えられる。元の調査者の資料収集の考え方と姿勢に寄り添いつつ,調査チームによる調査地の再訪,そして同資料の再分析・二次的利用を推進することができ,研究成果の公開そしてアーカイブ登録にこぎつけることができたのは,ワーディ・ファーティマ地域の人々との新たな信頼関係の醸成であったことを,強調したい。
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国立民族学博物館所蔵片倉もとこ収集資料とサウディ・アラビア,ワーディ・ファーティマ社会開発センター所蔵生活用具との比較研究
遠藤仁, 渡邊三津子, 藤本悠子, 古澤文, 郡司みさお, アナス・ムハンマド・メレー, 黒田賢治, 西尾哲夫, 縄田浩志
国立民族学博物館調査報告 ( 国立民族学博物館 ) 153 87 - 138 2021年10月 [査読有り]
研究論文(大学,研究機関紀要) 国際共著
文化人類学者・人文地理学者であった片倉もとこ国立民族学博物館名誉教授(1937~2013)は,1960年代末以降,サウディ・アラビアを中心にアラブ首長国連邦,クウェート,イラン,エジプト等主に中東地域でフィールドワークを行い,様々な物質文化資料を収集した。収集された資料は,1981~1993年に在籍していた国立民族学博物館に189点が収蔵されている他,片倉の没後,2013年11月にその遺志を継いで設立された片倉もとこ記念沙漠文化財団に243点が保管されている。それらの資料は主に1960年代末~1980年代に収集されたもので,中にはすでに現地で使われなくなったものも含まれる貴重な物質文化コレクションとなっている。片倉の収集した資料は,大別すると,衣類・履物,装身具,生活雑貨・日用品,信仰関連用品,造船・漁撈関連用品,香料・民間薬,その他に分類できる。一方,サウディ・アラビア西部マッカ州の都市アル=ジュムームに所在するワーディ・ファーティマ社会開発センターでは,文化,教育活動の一環として,ワーディ・ファーティマ地域やその近隣で使われていた,衣服や装身具,生活雑貨・日用品等が収集されており,調査許可を得た後,確認できた全資料の写真撮影を行った。記録した資料に関して,センター職員やワーディ・ファーティマ地域の有識者に名称や使用方法等に関して聞き取り調査もあわせて実施した。この聞き取り調査で得られた名称等の情報の一部は,国立民族学博物館「中東地域民衆文化資料データベース」に片倉もとこ収集資料の追加情報として,反映させることができた。片倉もとこが収集し,現在日本で保管されている物質文化資料と,ワーディ・ファーティマ社会開発センターやジッダの私立展示施設で保管,展示されている物質文化資料は,その多くは使用年代等が共通しており,相互の情報量を増やすために比較研究を進めていく必要がある。現在,古い物質文化資料の喪失が急速に進んでいるため,基本的な聞き取り調査等を進めていくと同時に,最新の技術を取り入れ,1つでも多くの物質文化資料の記録化を行っていくことが望まれる。
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サウディ・アラビア,ワーディ・ファーティマ地域における衣服の変化とリバイバル
郡司みさお, 藤本悠子, 渡邊三津子, 遠藤仁, アナス・ムハンマド・メレー, 縄田浩志
国立民族学博物館調査報告 ( 国立民族学博物館 ) 153 139 - 171 2021年10月 [査読有り]
研究論文(大学,研究機関紀要) 国際共著
片倉もとこによるサウディ・アラビア西部のワーディ・ファーティマ地域におけるフィールド調査などを通じて収集された,国立民族学博物館と片倉もとこ記念沙漠文化財団が所蔵する衣服コレクションならびに郡司みさおによる私的コレクションを対象として,ワーディ・ファーティマ地域で半世紀前に着用されていたもの,もしくはその同等品とみなしうるものを特定した。そして,片倉もとこが半世紀前に撮影した写真をもとに現地の人々に聞き取りを行った結果,衣服とその名称のバリエーションと現在までの変化を示すことができた。とくに女性の衣服は,血縁・地縁の影響を受けながら,個人の人生と結びついて多様な変遷をたどっていることを明らかにした。また,女性の伝統衣服において特徴的なデザイン・装飾に着目することで,表されている民族的特徴や,再利用の精神と技術をすくいあげることができた。さらに現代衣服に用いられたデザイン・装飾と比較検討し,伝統的な民族的モチーフや刺繍技術が現代服に活用され,文化遺産として再評価(リバイバル)されている動きを確認できた。
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サウディ・アラビアのラクダ・レース―現代に浮かびあがる、アラブ社会のネットワーク
縄田浩志
季刊民族学 ( 千里文化財団 ) 125 44 - 59 2008年07月
研究論文(その他学術会議資料等) 単著
サウディ・アラビア王国の首都リヤドにおいて、1年に1回大規模なラクダ・レースが開催される。レースにラクダを出走させるための資格はとくになく、ラクダ をもっていればだれでも参加可能である。実際にカタール、クウェート、 アラプ首長国連邦からの参加者がいた。レースは、第1から第6まである。ラクダの性別 ・年齢 ・血筋によって出走させるレースが異なり、また争われる距離も違ってくる。レース 時間も20分程度から 1時間近くと幅がある。ジナドリーャ文化祭典のオープニングを飾る第1レースがメイン ・レースである。性別不問、6歳以上で、 アラビア半島産のラクダ268頭が、全長19kmを競った。上位50位までに入賞したラクダの所有者には買金が出る。賞金の額は下位になるにしたがって段階的に下がっていく。レースによって異なるが、上位1~15位の入賞者には、黄金の刀、車などが贈られる。レースの栄冠を勝ち取るラクダは、瞬発力に長けるアラビア半島産の赤みがかったメス・ラクダと、持久力に長けるスーダン産の白みがかったオス・ラクダを交配させた系統である。アラビア半島と北東アフリカを結ぶ広域のアラブ社会のネットワークが深くかかわっていることを明らかにした。
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Book(書籍) 【 表示 / 非表示 】
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『片倉もとこフィールド調査資料の研究』(西尾哲夫・縄田浩志編)
縄田浩志, 西尾哲夫, 藤本悠子, 河田尚子, 片倉邦雄, 古澤文, 渡邊三津子, 遠藤仁, アナス・ムハンマド・メレー, 郡司みさお, 黒田賢治, 石山俊 ( 担当: 共編者 )
国立民族学博物館 2021年10月 ISBN: 978-4-906962-96-9
調査報告
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『中東・イスラーム世界への30の扉』(西尾哲夫・東長靖編)
縄田浩志「資源をめぐる共生―雨乞い儀礼と聖者命日祭から考える」 ( 担当: 分担執筆 )
ミネルヴァ書房 2021年07月 ISBN: 9784623091782
学術書
資源が非常に限られかつ獲得に不安定な要素がつきまとう沙漠・乾燥地環境では、どうやって稀少な資源を共有するかが、避けがたい課題となる。苛酷な環境だからこそなおさら、人間は資源を分かち合い、お互いを助け合う文化を発達させてきたともいえる。スーダン東部紅洵沿岸ベジャ族における雨乞い儀礼と聖者命日祭を事例として、どうして捧げられる家畜と捧げられない家畜がいるのかに注目することにより、①現地住民が調整してきた環境収容カ・牧養力について、②儀礼を通じた狭域 ・広域のネットワークの構築について考察した。そのような在来の牧畜システムと文化装置の相関関係の理解に根差して、③一定地域に暮らす民族集団が国家の境界を越えて相互扶助のセーフティーネットをどうやって構築しているのか、また ④資源をめぐる異民族間と異種間の共生の枠組みをどう形づくってきたかを議論した。しかしながら、異民族間と異種間の共生の場は、地雷により破壊された。生態学 ・進化生物学においては、「資源」とは生物の塚境を構成するものであり、それが手に入りやすくなると種の個体数の増加に結びつき、かつ各個体によって消散されると定義される 。 このような意味において地雷埋設は、生物の生きる環境すなわち「資源」そのものを破壊してしまった人間の愚行と結論づけられる。
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東京大学総合研究博物館所蔵小堀巌教授旧蔵沙漠誌コレクション目録 第3部 アーカイブ資料および補遺(三國博子・縄田浩志・西秋良宏編)
縄田浩志 ( 担当: 共編者 )
The University Museum, The University of Tokyo 2021年03月
学術書
小堀巌(1924~2010)の中心的研究テーマは、世界の乾燥地における水問題、特にカナート・システムとオアシスの研究であった。カナートとは地下式灌漑水路のことで、イランではカナート、アフガニスタンやパキスタンなどではカレーズ(カーリーズ)、アラビア半島東部ではファラジュ、北アフリカではフォガラ(フォッガーラ)もしくはハッターラなどと呼ばれている。先生ご自身の言葉を借りれば「ライフ・ワークはカナートの起源・伝播・未来の研究であると共に、この貴重な伝統的水技術に関する知識を世界中の一般市民と未来世代に向けてさらに広めて保存していくこと」にあった(Kobori 2008)。フィールドワークは、西アジア、北アフリカ、中国、アメリカ大陸、そして日本において1948~2010年の60年以上にわたって実施された。地理学、民族学、人類学、そして考古学的な関心と目的に根ざした総合的な学術調査により半世紀以上に及んで収集された研究資料は、いずれも高い学術的価値を有するものである。
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現代中東の資源開発と環境配慮―SDGs時代の国家戦略の行方(縄田浩志編著)
縄田浩志 ( 担当: 編者 )
法律文化社 2021年03月 ISBN: 978-4-589-04136-4
学術書
本書は、「中東の天然資源と自然環境」、「エネルギー資源と日本・中東関係」、「新たな資源探査と技術開発」、「変わってきた産油国の国家戦略」、「これからの資源管理の課題」の5部9章からなる。第Ⅰ部「中東の天然資源と自然環境」では、まず「資源」そして「中東」という用語を定義することにより、本書の視角と論点を明確にする。また、中東の自然環境、生活様式、産業構造について基礎的かつ網羅的な知見を深める。第Ⅱ部「エネルギー資源と日本・中東関係」では、日本と中東地域・イスラーム世界との交流の歴史的変遷を丹念に追い、エネルギー資源開発における協力関係を中心として、日本による中東和平構築への努力や多重的な協力関係の試みの足跡を辿っていく。第Ⅲ部「新たな資源探査と技術開発」では、アラビア半島の石油地質を概観した上で、アラブ首長国連邦を事例に、油ガス田開発そして地球温暖化ガス削減技術開発の最新動向を紹介する。次に、これまであまり探査・開発が行われてこなかった鉱物資源に光をあてて、地質構造発達史にそって様々な鉱物資源の特徴とそのポテンシャルを紐解いていく。第Ⅳ部「変わってきた産油国の国家戦略」では、湾岸産油国の資源経済の成り立ちと政策課題を理解した上で、石油依存型経済からの脱却を図る国家ビジョンの具体的な内容と最新動向を追っていく。同時に、国連環境計画の報告に基づき、現代中東が取り組んでいる環境問題の優先分野と政策オプションについて具体例を交えて検討していく。最後の第Ⅴ部「これからの資源管理の課題」では、地球社会として取り組むべきSDGsと「天然資源の持続可能な管理」の考え方を踏まえて、学際的視点から、現代中東の資源、経済、環境をめぐる将来像を多面的に描き出した。
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『中東・オリエント文化事典』(鈴木薫・近藤二郎・赤堀雅幸編)
縄田浩志「砂漠・ステップー自然環境」「砂漠・ステップー水資源と生活」「遊牧」 ( 担当: 分担執筆 )
丸善出版 2020年11月 ISBN: 9784621305539
学術書
砂漠・乾燥地環境は、単位面積あたりの緑色植物と野生動物の純生産速度が最も低い生物群系(バイオーム)であるため、その限られた生物資源(バイオマス)を効率的に利用する生活様式として、牧畜・遊牧が発達した。近代以前の生業は、その対象と対象への関わり方の基準により、狩猟、採集、牧畜、農耕と4つに区分するのが一般的である。牧畜とは、動物の群れを管理してその増殖を手伝い、その乳や肉を利用する生活様式・生計手段のことである。人間が直接摂取することができない植物エネルギーを、家畜を介して利用するのが特徴である。アラブ遊牧民と訳されるベドウィンという言葉は、アラビア語のバダウィーあるいはバドウという単語に由来するが「(自然に対して自分たちの生活が)さらけだされている人々」という原義をもち、必ずしも牧畜民・遊牧民を意味しない。14世紀の歴史哲学者イブン・ハルドゥーンは、バドウを「牧畜や農耕や養蜂などで生計を立てて原野(砂漠、田舎)を生活の場とする民(集団)」といった意味で用いて、その中でも牧畜を生業とする者は概して家畜に必要な牧草や水を求めて移動するが、農耕を生業とする者はむしろ定着すると述べており、「播種地や耕作地や牧草地が広がっていない町(都市、都会)を生活の場とする民(集団)」としてのハダルの対概念とした。
学術関係受賞 【 表示 / 非表示 】
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大同生命地域研究奨励賞
2015年07月24日 公益財団法人大同生命国際文化基金 「中東・北東アフリカにおける未来志向型の地域研究とアラビア語による出版を通じた研究資源の共有化」
受賞者: 縄田浩志 -
日本沙漠学会奨励賞
2003年05月 日本沙漠学会 「塩生植物とマングローブに依存するラクダ牧畜」
受賞者: 縄田浩志
科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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マングローブ林保全と持続的な生計活動の両立に向けたヒトコブラクダ管理体制の研究
挑戦的研究(開拓・萌芽)
研究期間: 2021年07月 - 2023年03月 代表者: 縄田浩志
本研究はスーダン紅海沿岸において「牧夫がマングローブ林分の増加と減少の潜在性のある場所を理解し,ラクダの摂食行動を管理することが,林分面積の場所ごとの増減に影響し,結果的に林分全体が維持される」可能性に焦点をあてて,植物生理生態学,比較栄養生理学,環境動態解析学,資源管理学をあわせた多角的な視点から「乾燥地マングローブ林の維持管理においてラクダは単なる食害ではない」ことを検証する.
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中東ムスリム社会との長期現地調査資料の共有による文化遺産の共創と合意形成の研究
基盤研究(A)
研究期間: 2021年04月 - 2023年03月 代表者: 縄田浩志
本研究はサウディ・アラビア,アルジェリア,エジプト,シリア,イラン等の中東ムスリム社会で長期にわたり収集された日本人による貴重な現地調査資料を活用して「被調査者参加型の合意形成」に基づくデジタル保存記録に関する国際的かつ超学際的研究を推進することを目的とする.デジタル・トランスフォーメーション(単なるデジタル化でなく,生活世界における美的体験を伴ったデジタルの活用)の確立を通じて,国家ごとの制度設計と中東ムスリム社会全体における標準化を両立させ,個の主体性が最大限に尊重される「文化遺産の共創」を目指していく.
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「半世紀に及ぶアラビア半島とサハラ沙漠オアシスの社会的紐帯の変化に関する実証的研究」(研究代表者)
基盤研究(B)
研究期間: 2016年04月 - 2020年03月 代表者: 縄田浩志
本研究の目的は、サハラ沙漠とアラビア半島のオアシスでおよそ半世紀前から、日本の地理学者・文化人類学者が実施した現地収集資料と研究内容を発展的に継承することにより、現代の社会的紐帯を土地利用、生業形態、資源管理法、物質文化との関係から把握して、ミクロレベルとマクロレベルの相互作用を明らかにし「弱い社会的紐帯の強さ」を実証的に検証することである。学術的な特色と社会的な意義は、社会的紐帯に関する理論的・実証的研究を、現地住民との共同作業を通じて推進していくことにより、1)研究成果の英語・仏語・アラビア語による出版、2)理論的考察に基づく社会開発への提言、3)展示活動を通じた研究成果の現地社会への還元という形で、実践としても「弱い社会的紐帯」を強める社会実装を目指していくことにあった。
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Human Resource and Engineering in the Post-Oil Era
研究成果公開促進費・学術図書
研究期間: 2015年04月 - 2016年03月
本書は、石油依存型の生活に慣れきった日本と石油輸出以外の産業を十分に育ててこなかった中東・アフリカの産油国の未来像を求めて、「ポスト石油時代」の人づくりとモノづくりの課題について論じた著作である。また本書は、英語・アラビア語の多言語で出版したことに特徴がある。
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「西アジア・アフリカ乾燥地における外来移入植物種メスキートの統合的管理法の研究」(研究代表者)
基盤研究(A)
研究期間: 2013年04月 - 2017年03月
西アジア・アフリカ地域において人びとの生活基盤崩壊を引き起こした外来移入植物種メスキート(マメ科プロソピス)の統合的管理法を開発し、地域住民との研究資源共有に基づいて、砂漠化対処の「負の遺産」への対処法を提示することを目的とした。
その他競争的資金獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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中東地域の環境問題と多元的資源観(研究代表者)
提供機関: 文部科学省 人間文化研究機構「現代中東地域研究」事業
研究期間: 2016年04月 - 2023年03月
資金支給機関区分:文部科学省
資源を対象とした学際的研究成果を,①実業界による研究成果利用の促進,②行政機関・国際機関との研究資源の共有,③半世紀前の実証的研究データの現代的な活用と実社会へのアウトリーチの方向性を具体的に明示して,現代的課題に応える学際的かつ国際的な学術交流の基盤を作った.
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「アラブ社会におけるなりわい生態系の研究―ポスト石油時代に向けて」プロジェクトリーダー(研究代表者)
提供機関: 文部科学省 総合地球環境学研究所本研究
研究期間: 2009年04月 - 2013年09月
資金支給機関区分:文部科学省
中東の乾燥地域において千年以上にわたり生き残り続けることができたアラブ社会の生命維持機構の特質を明らかにし、ポスト石油時代に向けた生活基盤再構築のための学術的枠組みを提示することを目的として、国内・海外100人近くの参加研究者とともに、アルジェリア、サウディ・アラビア、スーダン、エジプトにおいて現地調査に基づく総合的な研究を実施した。
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「黄土高原における退耕還林政策と社会開発に関する研究」(2008)「黄土高原の社会開発に関する研究」(2009~2010)「黄土高原の農村レベルにおける開発効果検証方法の研究」(2011~2012)(研究代表者)
提供機関: 文部科学省 鳥取大学乾燥地研究センター共同利用研究
研究期間: 2008年04月 - 2013年03月
資金支給機関区分:文部科学省
黄土高原における社会開発全般また農村レベルにおける開発効果検証方法について、地理学、人類学、歴史学の視点から研究した。
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「アラブ社会におけるサブシステンス生態系の研究―生活基盤回復のために」プロジェクトリーダー(研究代表者)
提供機関: 文部科学省 総合地球環境学研究所一般共同研究・予備研究・プレリサーチ
研究期間: 2006年04月 - 2009年03月
資金支給機関区分:文部科学省
人文社会科学者と自然科学者との共同研究をもとに、中東社会の生活基盤の持続性を高めることを目的とした、社会生態系に関する総合的な基礎研究のグランドデザインをした。一般共同研究(2006)、予備研究(2007)、プレリサーチ(2008)をへて、2009年度より本研究として採択された。
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「日本の教育現場でアフリカの飢餓・内戦を考える実践的研究:一枚の写真<ハゲワシと少女>を用いて」(研究代表者)
提供機関: 民間財団等 トヨタ財団研究助成
研究期間: 2006年04月 - 2007年03月
資金支給機関区分:民間財団等
中学校の英語教科書にも掲載され、すでに日本社会一般への影響力が大きい一枚の写真<ハゲワシと少女>(ピュリッツアー賞受賞作品)を題材とし、当時、時空間的にその写真の撮影現場の最も近くにいた日本人である研究代表者の現地経験と活動内容を直に教育現場に届けるという試みを中心として、子どもたちの反応、また対話や議論の展開方法などについて検討した。
受託研究受入実績 【 表示 / 非表示 】
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農業・生計向上分野(とくに雑草管理)における行政サービス向上のための専門的知識の供与
提供機関: 国際協力機構(JICA)「スーダン国カッサラ州基本行政サービス向上による復興支援」プロジェクト 一般受託研究
研究期間:
2011年04月-2014年03月国際協力機構(JICA)「スーダン国カッサラ州基本行政サービス向上による復興支援」プロジェクトにおける農業・生計向上分野(とくに雑草管理)における行政サービス向上のための専門的知識の供与
共同研究実施実績 【 表示 / 非表示 】
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国立民族学博物館共同研究「物質文化から見るアフロ・ユーラシア沙漠社会の移動戦略に関する比較研究」(研究代表者)
提供機関: 国立民族学博物館 政府機関 国内共同研究
研究期間: 2016年10月 - 2020年03月
本研究では、アフロ・ユーラシア乾燥地全域を対象としつつ、とりわけサハラ沙漠、ナイル河岸、紅海沿岸、アラビア半島、イランに位置する5つの異なるオアシスにおける生活の持続と変容について、物質文化に焦点をあてて検証することにより、沙漠社会の移動戦略の比較研究を推進する。注目する物質文化は、①ラクダと船に関わるモノ(陸域と海域の連続性)、②飲料と食料に関わるモノ(食品保存と運搬性)、③衣装と住居に関わるモノ(熱帯と温帯・寒帯の対称性)である。これらの物質文化の検討をもとに、人類の進化と適応、社会組織の可変性と開放性、物質加工の技術と担い手の交流という3つの観点から沙漠社会の移動戦略を解明する。並行して、片倉もとこ(文化人類学者/地理学者)によるアラビア半島に関する現地調査資料(1968-2008)、小堀巌(地理学者)によるアルジェリア・サハラ沙漠に関する現地調査資料(1968-2010)といったおよそ半世紀前に記録・収集された学術資料を活用して、生活空間・物質文化・移動戦略の関係性とその変化についても検証した。
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鳥取大学乾燥地研究センター共同利用研究「スーダン東部半乾燥地における降水量の経年季節変動に対応した天水農耕システムの研究」(共同研究員)
提供機関: その他 国内共同研究
研究期間: 2013年04月 - 2015年03月
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京都大学地域研究統合情報センター共同研究「異宗教・異民族間コミュニケーションにおける共生の枠組と地域の複相性に関する比較研究」(共同研究員)
提供機関: その他 国内共同研究
研究期間: 2012年04月 - 2013年03月
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国立民族学博物館共同研究「実践と感情―開発人類学の新展開」(共同利用研究員)
提供機関: その他 国内共同研究
研究期間: 2011年10月 - 2014年03月
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国立民族学博物館共同研究「梅棹忠夫モンゴル研究資料の学術利用」(共同利用研究員)
提供機関: その他 国内共同研究
研究期間: 2011年10月 - 2014年03月
学会等発表 【 表示 / 非表示 】
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Portrait Rights Issues and Photographic Archive of the Motoko Katakura Middle East Collections
Hiroshi Nawata [招待有り]
Cultural Transmission against Collective Amnesia: Bodies and Things in Heritage Practices, Minpaku Special Research Project "Humanity and Communities in Cultural Heritage in the Age of Digital Technology" 2021年02月 - 2021年02月 The National Museum of Ethnology, Osaka
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Re-studying the ethnographic collections of human geographers and cultural anthropologists: The three ethnographic datasets collected by Iwao Kobori, Morio Ono, and Motoko Katakura
Hiroshi Nawata, Ruichi Hara, Yuko Fujimoto
RAI2020: Anthropology and Geography: Dialogues Past, Present and Future, RAI, the RGS, the British Academy, the Department of Anthropology and Sociology at SOAS, and the BM’s Department for Africa, Oceania and the Americas, London (online) 2020年09月 - 2020年09月
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Making use of scientific results for the benefit of local people by working together at In Belbel oasis, Algeria: In accordance with the will of late Professor Iwao Kobori, the Japanese human geographer
Shun Ishiyama;Hiroshi Nawata;Yoshihiro Nishiaki
RAI2020: Anthropology and Geography: Dialogues Past, Present and Future, RAI, the RGS, the British Academy, the Department of Anthropology and Sociology at SOAS, and the BM’s Department for Africa, Oceania and the Americas, London (online) 2020年09月 - 2020年09月
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Attempt of verifying the half-century landscape changes in Wadi Fatima, Saudi Arabia with the use of old field photographs
Mitsuko Watanabe;Fumi Furusawa;Hitoshi Endo;Yuko Fujimoto;Anas Mohammed Melih;Hiroshi Nawata
RAI2020: Anthropology and Geography: Dialogues Past, Present and Future, RAI, the RGS, the British Academy, the Department of Anthropology and Sociology at SOAS, and the BM’s Department for Africa, Oceania and the Americas, London (online) 2020年09月 - 2020年09月
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Documentation of traditional materials in Wadi Fatima, Saudi Arabia
Hitoshi Endo;Anas Mohammed Melih;Mitsuko Watanabe;Yuko Fujimoto;Misao Gunji;Hiroshi Nawata
RAI2020: Anthropology and Geography: Dialogues Past, Present and Future, RAI, the RGS, the British Academy, the Department of Anthropology and Sociology at SOAS, and the BM’s Department for Africa, Oceania and the Americas, London (online) 2020年09月 - 2020年09月
職務上の実績に関する事項 【 表示 / 非表示 】
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2010年04月-2013年03月
国際協力機構(JICA)「スーダン国カッサラ州基本行政サービス向上による復興支援プロジェクト」短期派遣専門家:スーダン東部カッサラ州において農村開発・農村組織・雑草管理にかかる技術指導
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1999年04月-2000年03月
国際協力機構(JICA)「サウディ・アラビア考古学調査プロジェクト」短期派遣専門家:サウディ・アラビア紅海沿岸地域において文化人類学にかかる技術指導
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1997年04月-1998年03月
国際協力事業団(JICA)日本・サウディ研究協力「山地ビャクシン森林保全」短期派遣専門家:サウディ・アラビア西南部アスィール山地において森林保全(社会的重要性)にかかる技術指導
担当授業科目(学内) 【 表示 / 非表示 】
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2021年04月-継続中
資源地域社会学概論
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2017年04月-継続中
応用資源管理学
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2017年04月-継続中
国際資源外交史
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2017年04月-継続中
資源管理学
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2016年04月-継続中
資源開発と人権問題
その他教育活動及び特記事項 【 表示 / 非表示 】
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2017年02月
長崎大学環境科学部平成27年度入学試験「総合問題」に縄田浩志「石油文明の頂点から考える」(石山俊・縄田浩志編『ポスト石油時代の人づくり・モノづくり』所収)が使用
長崎大学環境科学部平成27年度入学試験問題「総合問題」に縄田浩志「石油文明の頂点から考える:何を失ってきたのか、何を残していくのか」石山俊・縄田浩志(編)『ポスト石油時代の人づくり・モノづくり』(昭和堂、2013年、pp.13-58)が使用された。
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2008年03月
フィールドワーク入門の本の分担執筆(はじまりとしてのフィールドワーク(李仁子, 金谷美和, 佐藤知久編)、昭和堂)
フィールドワーク入門の本(はじまりとしてのフィールドワーク(李仁子, 金谷美和, 佐藤知久編)、昭和堂) 2008年3月:学部1年生の時に国際学術調査隊に加わって訪れたエジプト農村での異文化ショックの体験とその後の現地調査経験からフィールドワークの醍醐味について、分担執筆
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2005年09月
異文化理解教育方法の実践研究(教室における異文化ショックの疑似体系の試み―スーダン東部ベジャ族の憑依儀礼ザールのビデオを用いて、Journal of Policy Studies、20巻 pp.89-116)
学部教育において行った異文化理解教育方法の実践研究(教室における異文化ショックの疑似体系の試み―スーダン東部ベジャ族の憑依儀礼ザールのビデオを用いて、Journal of Policy Studies(発行:関西学院大学)20巻 pp.89-116)2005年9月:現地で撮影した映像資料を用いて行った異文化ショックを擬似体験させる学部授業の様子を、学生の感想をもとに再現した異文化理解教育の試み
学内活動 【 表示 / 非表示 】
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2021年04月-2022年03月大学院国際資源学研究科副研究科長 (所属部局内委員会)
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2018年04月-2022年03月国際資源学部副学部長 (所属部局内委員会)
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2018年04月-2021年03月特別貢献教授 (その他の主要活動)
学会・委員会等活動 【 表示 / 非表示 】
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片倉もとこ記念沙漠文化財団
2015年10月-継続中代表理事
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日本沙漠学会
2015年03月-継続中沙漠誌分科会会長
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片倉もとこ記念沙漠文化財団
2014年02月-継続中理事
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日本沙漠学会
2012年04月-2015年03月沙漠誌分科会事務局長
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ユネスコ「カナートと歴史的水利構造物の国際研究センター国際会議「水資源管理のための伝統的知識」国際科学委員会/宣言文作成タスクフォース委員会
2012年02月国際科学委員/宣言文作成タスクフォース委員
学外の社会活動(高大・地域連携等) 【 表示 / 非表示 】
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出前講義「資源から考えるSDGS」
秋田県立由利高等学校,秋田県立湯沢翔北高等学校
2021年10月-継続中 -
出前講義「日本・中東関係のこれからと地球環境―ポスト石油時代にどのような文明環境史観を持つべきか」
秋田県立湯沢翔北高校
2018年04月-継続中 -
出前講義「稀少な資源を分かち合う知恵―イスラーム文化に学ぶ」
東京学芸大学附属国際中等教育学校、岩手県立水沢高等学校、秋田県立湯沢高等学校、静岡県立掛川西高等学校、岩手県立軽米高等学校
2018年04月-継続中 -
出前講義「写真<ハゲワシと少女>の最も近くにいた日本人―アフリカと日本をつなぐ」
東京学芸大学附属国際中等教育学校、北海道函館中部高等学校、愛媛県立松山北高等学校、岡山県立岡山芳泉高等学校
2018年04月-継続中 -
中東の砂漠に生きる族長に学ぶ,リーダーシップ像―自然資源の稀少性・変動性・偏在性をどう乗り越えるか?
秋田石油備蓄株式会社男鹿事務所 第20回秋田備蓄フォーラム
2019年10月
メディア報道 【 表示 / 非表示 】
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砂漠における水・植物・動物の関係について解説
2021年11月13日
「体感!グレートネイチャーSP 神秘!砂漠の彩」
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サウジアラビア,オアシスに生きる女性たちの50年 水くみ(毎日新聞(神奈川版)23面、2019年12月14日)
2019年12月14日
企画展示「サウジアラビア,オアシスに生きる女性たちの50年:「みられる私」より「みる私」」(2019年6月6日~9月10日に国立民族学博物館,また同年10月5日~12月22日に横浜ユーラシア文化館で開催)
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サウジアラビア,オアシスに生きる女性たちの50年 写真(毎日新聞(神奈川版)21面、2019年12月4日)
2019年12月04日
企画展示「サウジアラビア,オアシスに生きる女性たちの50年:「みられる私」より「みる私」」(2019年6月6日~9月10日に国立民族学博物館,また同年10月5日~12月22日に横浜ユーラシア文化館で開催)
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サウジで初の長期実習(秋田魁新報朝刊23面、2019年11月26日)
2019年11月26日
2019年度サウディ・アラビアにおける「海外資源フィールドワーク」の様子とその経験についての学生らへのインタビュー
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サウジ・日本両国の文化に関するシンポジウムが日本で開催(アラビア語でガフル365紙電子版、アルヤウム紙電子版、アルワタン紙電子版、2019年11月21日)
2019年11月21日
2019年度サウディ・アラビアにおける「海外資源フィールドワーク」の様子を含むサウディ・アラビアにおける現地調査に基づく国際シンポジウムにおける研究発表